瑞牆標高2,595m  金峰 標高2,230m 標高差約1,089m  歩行距離約16.3㎞ 

瑞牆山荘(6:55)⇒富士見平(7:28)⇒天鳥川出合(7:48)⇒瑞牆山山頂(8:38~8:58)
天鳥川出合(9:38)⇒富士見平(9:55~10:03)⇒大日小屋(10:39))⇒金峰山山頂
(12:16~13:09)大日小屋(14:28)⇒富士見平(14:58)⇒瑞牆山荘(15:22)
 (歩行時間6時間10分:全所要時間8時間30分)   am6:55~pm15:22  yahoo地図  コースmap

歩行時間は単行動なので調子や気分によって違いますので参考にはなりません
瑞牆山は、金峰山から小川山へ続く奥秩父主脈から西に少し外れて位置する。ミズガキと読ませるこの山は難読の山としても有名である。多数の奇岩巨岩が立ち並ぶ特異な容貌で、奥秩父には珍しく全山が花崗岩で形成された山である。山麓には林道が整備されており、宿泊施設も多く、新緑や紅葉の時期には、多数の観光客がこの山を眺めに訪れる。金峰山は奥秩父主脈西部にあり、その高さにおいては僅かに北奥千丈岳に劣るが、秀麗な山容と変化に富む山稜とによって、奥秩父の盟主ともいえる雄峰である。山頂にはシンボルともいえる五丈岩が鎮座しており、周囲の山からもそれが望まれる。かつては修験道の信仰の山であったが、今はその面影はない。
瑞牆山の紅葉が終わる前にお邪魔したく、少し無理をして時間をとりました。昨年大弛峠から金峰山を登りましたので、今回は瑞牆山荘から瑞牆山を堪能してからの健脚向けコースで、金峰山へ登りました。
深夜の信越高速を車を走らせ今回も車中泊です。佐久ICから中部横断自動車道(無料)経由でR141号線を南下すると、梓山海ノ口線(R68)は通行止めになっていました。仕方なく遠周りの清里経由で向かいます。予定より1時間オーバーの4時間かかって、瑞牆山荘無料Pへ到着します。何時もの如く、角のハイボールを飲んでおやすみです。6時半に起床し支度を整え出発です。無料P(WC:ナシ)から直接登山道に入れますが、一旦、瑞牆山荘前の登山口(WC:100円アリ)へ100m位戻って、登山届をポストに入れてから出発です。
登山口より森の中を登っていきます。林道を横切り、再び里宮坂の山道へと入ります。紅葉で色づいたミズナラやシラカバの中を登って行くと尾根に出ます。本日はロングコースになりますので、前半はペースを下げ気味に歩きました。

富士見平小屋手前に水場がありますので早速頂きます。大変冷たく美味しい水でした。富士見平は分岐になっていてそのまま直進すると金峰山へ続く道となります。瑞牆山へは道標に導かれて、左の樹林帯へと入ります。テン場があり、3つほど張られていました。
富士見平小屋より少し登った樹木の間から、巨大奇岩の瑞牆山が姿を現します。小川山との分岐までは緩やかな尾根の下りになり、分岐からは天鳥川へ一気に標高を下げて行きます。
天鳥川の小さな流れの河原を難なく渡ると、休憩広間がありました。超インパクトな桃太郎岩が突然現れます。岩が転がりはしないかと大量の突っかい棒が掛かっているのが面白いです。右側の木階段を登り、 以降は原生林の中の大岩を縫うような急登道になります。
二つ目の木階段を過ぎると巨石巨岩の急登となり、岩のほとんどに突っかい棒がかっていいます。大地震があったら突っかい棒を踏み倒して、天鳥川へと転げ落ちそうな巨石もありました。このあたりにはシャクナゲが多く、花期の6月には見事な彩りをみせてくれそうです。
頂上直下にある大ヤスリ岩はクライマーのみが制覇出来る、垂直岩壁の岩でした。そんな大ヤスリ岩を横目に一挙に標高を上げて行きます。桃太郎岩からの急登区間を15名近く遠慮しながら追い越して来ました。
不動滝のある釜瀬川方面からの分岐を過ぎ、ロープの下がっているコースの方から登って行きます。樹林帯を抜け出すと岩だらけの山頂にポン!と飛び出します。山頂は賑やかで若い女子の声が飛びかっていたりして、活気がありました。

端牆山山頂からは360度の素晴らしい展望が開けているはずでしたが・・・。雲がかかっているので、富士山~八ヶ岳~日本アルプスの眺望は、幻で終わってしまいそうです。反対側の金峰山と小川山は、雲の切れ間から望む事が出来ます。山頂直下はスリリングな断崖絶壁です。
眼下に大ヤスリ岩を望みます。何とも奇妙な大岩を引き連れて大ヤスリ岩さまが、這いつくばって登って来たような格好に見えました。ハイマツの間から黄色や赤の紅葉を上から見るのも良い感じです。朝食のパンを食べて小休憩です。
下山を始めてすぐ先行者に追いつきます。先ほどまで山頂を活気づけていた新宿からお越しの若い3人組です。元気なレディー達に圧倒されながら、リーダーのお兄さんは頑張っていました。稀に見る三つ星級の明るさでした。素晴らしい笑顔を土産にもらって先を急ぎます。※もちろん上記の写真は掲載許可済みです。
岩場を注意をしながら下がって行くと、続々と山頂へ向かう人達とすれ違います。大ヤスリ岩の基部を過ぎた辺りから紅葉ポイントに入って行きます。

薄日が射し始めるとが、赤や黄色に染まった紅葉が映えだします。天鳥川の河原では沢山のグループが渡って来ますので交差待ちになりました。平日なのに凄い人!改めて瑞牆山は人気の名峰なんだなぁ~と思いました。
次々と瑞牆山へ向かう人とすれ違いながら、富士見平まで戻ります。尾根の分岐から眺めた「瑞牆の森」周辺は、原生林とカラマツの紅葉の素晴らい風景を映し出していました。
富士見平小屋でトイレ(100円)をお借りし金峰山へと向かいます。瑞牆山と違って緩やかな勾配の山道ですので、楽な感じで標高を上げながら歩けます。
しばらく紅葉を観賞をしながら原生林の中を歩きやがて、鷹見岩分岐点を通過します。それにしても瑞牆山歩きと違って静かな山道です。富士見平からすれ違った方はたった3名だけです。(山道が空いている時間帯なのかな~?)
上を見上げると、原生林ならではの背丈の高い樹木紅葉です。ザックから乾燥マンゴを出して美味しく頂き、しばしの休憩です。
緩やかに標高を下げながら針葉林の中を歩いて行くと、ダケカンバに囲まれた平坦地の眼下に、青い屋根の大日小屋が見え、横には水場があります。ご夫婦が下がって来て、奥さんは私の目の前で石ころに躓き、尻もちをついていました。早朝の金峰山はガスに覆われ視界不良でしたと、少し恥じかしそうに話していました。
大日小屋からしばらく登ると、最初の巨石が頭上に見えてます。大日岩の直下で眺望が開け、端牆山も見えます。
ひと登りで八丁平と金峰山の分岐の大日岩に到着です。大日岩の脇へ進んで周辺の景色を見渡します。ここからしばらくは眺望の利かない針葉樹の中をひたすら登って行きます。
樹林帯を抜け出し、ようやく森林限界を突破!砂払いノ頭という岩場に到着です。カップルが休憩をしていましたので遠慮しながら道標を写しました。金峰山と五丈石に続く岩場の稜線が見え、振り返えると大日岩と瑞牆山、そして小川山の山容が見えます。
砂払いノ頭から一気に視界が開けます。稜線にいた健康的な体のホシガラスは、表情が優しくて可愛かったです。

五丈石までハイマツの間に露出した岩場が続きますが、特に危険な箇所はありません。砂払いノ頭から、見た感じよりも五丈石までは近かったです。
1年振りの金峰山のシンボル「五丈石」と呼ばれる巨岩に到着です。長年にわたり風雨に浸食され、岩だけが残ったのでしょう。高さは15メートル位で何段もに分かれていくつかの大きな石が重なっています。方位盤を挟んで更に登った大ゴロ石付近が山頂ですが、巨大な五丈石の貫禄に圧倒されている感じです。
五丈石~山頂付近は6名だけで大変静かです。何故か長野県では「きんぽうさん」山梨県では「きんぷさん」と言います。ちなみに私は「きんぷさん」で覚えました。
山頂から少し下がった大岩の上で昼食です。本日は3分で出来るナポリタンとキャベツ入りカレーパンです。食事している間に金峰山小屋がある川端下方面から7名位と、富士見平方面&大弛峠方面から6名位到着し、賑やかな金峰山の山頂になって来ました。大弛方面を望むと鉄山、朝日岳と東に続いています。国師岳~北奥千丈岳は雲の中から見え隠れしていました。反対側は瑞牆山方面に続く稜線です。
徐々に雲は無くなり、瑞牆山の後方には八ヶ岳主峰の赤岳が雲の間から姿を出し始めました。中央・南アルプスも次第に見えてきました。名残惜しいですが、50分以上ゆっくりしましたので下山開始です。
午後から天気は良くなってきました。振り向いて「五丈石」を後ろから見ると、巨石で出来た巨大ロボットみたいです。青空に放射状に拡散した雲が印象的でした。
眼下に小さく金峰山小屋と川端下方面が見えます。砂払いノ頭の奇岩で若いハイカー2名が到着し、森林限界を越えた眺望に感動していました。
砂払いノ頭から望む瑞牆山です。樹林帯の中をどんどん下がって行くと天気が良くなったので、最初の眺望場所の大日岩周りを少し歩いてみました。
紅葉ポイントまで標高を下げて来ました。大日小屋前から見上げる大日岩です。登って来る時はガスがかっていて見られなかった風景です。
日差しを受け、色彩豊かに映える紅葉を観賞しながら、緩やかな山道のハイキングを楽しみます。途中、富士見平小屋下の水場で冷たく美味しい水を沢山頂きました。
直接無料Pには行かずに、登山口のある瑞牆山荘前まで下がって来ました。思ったより疲労感が無く、元気一杯で下山完了です。全所要時間は8時間30分でした。
ラジウム温泉増富の湯へ向かう途中の渓谷の道を、清流や樹木を見ながら車を走らせます。源泉の湯温は低いですが、温度の違う浴槽が沢山あるのでゆっくり出来ました。
増富の湯へ向かう途中の金山山荘付近から、西陽で染まる紅葉と瑞牆山~金峰山です。
おまけ
 以前から予定していた瑞牆山と金峰山への健脚向けコースでしたが、実際歩いてみて思ったより楽な感じ
 がしました。最初に瑞牆山の急登の短距離ピストンを終えてから、余裕持って比較的歩きやすい金峰山への
 
コースだったからだと思います。両峰のメリハリのある岩石歩きを堪能出来て、大満足の誕生日となりました。
 今回も紅葉を期待しての山行でしたが、予想以上の紅葉観賞となりました。
 瑞牆山と金峰山の
奇峰奇岩には、自然の素晴らしさと驚異を感じます。石楠花
の開花時期に是非、再来
 したいと思います。

 
天候 : 曇り時々晴れ
全く当てにならない疲労度 ★★☆☆
出会った人 瑞牆山は沢山 金峰山は少数でした。

●トップページヘ  ●登山のページへ