巻機山

妙高山 標高2,454m   標高差約1,208m 歩行距離約10q 

ゴンドラ山頂駅(9:00)⇒滝沢(9:21)⇒林道出会い(10:06)⇒大谷ヒュッテ(10:18)⇒
天狗堂分岐(10:35〜10:38)⇒光善寺池(10:44)⇒風穴(10:58)⇒鎖場取付き(11:31)⇒
妙大神(南峰)(11:53〜12:28)⇒妙高山山頂(12:33〜12:40)⇒風穴(13:26)⇒天狗堂分岐(13:40)⇒
大谷ヒュッテ(13:55)⇒林道出会い(10:06)⇒滝沢(14:30)⇒ゴンドラ山頂駅(14:45)

 (歩行時5時間00分:全所要時間5時間45分)  am9:00〜pm14:45  コースmapへリンク  yahoo地図
妙高山(みょうこうさん)は、標高2,454m、日本百名山の一つで、複式火山で大きな岩が点在します。山頂からは眼下に野尻湖をはじめ、360度の景観が広がります。別名「須弥山(しゅみせん)」と呼ばれますが、これは「仏教世界の中心にそびえ立つ高い山」の意味で、「越後富士」とも呼ばれ、全国各地から愛好家の方などが来訪され登山を楽しまれています。山麓の池の平から望むと左に赤倉山、右に前山の外輪山を従え、本山である台形の妙高山が中央にどんと鎮座する均整のとれた越後の名峰です。登山道は燕温泉からのコースが主流ですが、妙高スカイケーブルの開通で、ケーブル利用コースを歩く登山者が増えています。しかしながら、ケーブルを使っても標高差1,200mありますので、ケーブルの最終便に間に合うよう時間配分が必要です。
当初は妙高山〜火打山と思ってましたが、腰の具合と相談して妙高山のみ、スカイケーブルを起点に気楽な気分で登ります。しかしながら、片道5kmの標高差1,200mは楽ちん登山では無く、意外や意外の健康コースでした。上記の写真は池の平から望む、早朝の妙高山です。
早朝に深谷を出発して、8時45分のゴンドラ(往復@1,800)に乗り込みます。約11分間の空中乗車ですので、景色楽しみながらサンドウィッチを頂きます。山頂駅に近づくにつれ、次第に妙高山頂付近にガスがまとわり付いて来ました。
山頂駅から右手に進んで行きます。すぐに妙高山登山道入口の標識が左にありますので、急斜面のゲレンデを直登して行きます。以外と急斜面ですので、私的に弱点の脹脛を引っ張りながら登って行きます。時折振り返り、斑尾山を望みます。案内表示通り、ゲレンデの途中から左の樹林帯に入ります。沢伝いの道を進んで行くと、「滝沢」と書かれた枯れ沢を渡り、急登をほど良く登って行きます。途中、3組4名を遠慮しながら追い越して行きます。やがて体に優しい、なだらかなぶな林の長いトラバース道になり、時折、硫黄臭が風に乗って漂ってきます。
コンクリート舗装の広い林道に出ますので右折し、しばらく林道を進んで行きます。進行方向に沢山の話声が聞こえて来ます。大谷ヒュッテ付近は一時的に賑やかになっていて、WCは“あらま”・・・。と言う感じでした。先に進むと温泉管理小屋があります。
分岐手前から上を見上げます。岩場から白い火山性ガスが噴き上がっていて、地面から滲みこんだ雨水や地下水が、噴火口跡から水蒸気となって硫化水素ガスと共に吹き出しているのが見えます。工事車両が見えますので、関係者は池の平より車で来られるのだろうと思います。
水は沢山ありますので水場には寄らずに進行します。林道途中に天狗堂入口の標識があり、手前には殉難碑と書かれた慰霊碑が二つ立っていてました。足元の悪い急登を少し登って行くと、天狗堂に到着です。
祠が佇む小広場の天狗堂は、燕温泉からとの合流地点で賑やかになっていました。今のところ疲労感は感じませんのでひと息入れ、すぐに歩きはじめます。
光善寺池に到着です。地塘みたいに湿原の中の池です。しばらく眺めて連れを待ちます。山道は相変わらず湿っていますので滑らないよう注意を払います。
風穴ですが、夏場でなけでば威力は発揮しないのか、思ったよりも冷たい風が吹き出していません。標高を上げるに連れ、ガスが濃くなってきました。気の早いナナカマドが、真っ赤に紅葉を始めていましたので驚きです。
いよいよ鎖場に突入です。岩場には人工的に足場の凹が彫られていますので鎖を掴まなくても登って行けます。高い場所が苦手な方には、高度感にさらされる場所です。
鎖場を抜けると、頭上に南峰山頂が見えて来ます。ここからは岩礫帯となり、爽快気分で一挙に標高を上げて行きます。
ガラガラした岩魂は手や足に良く絡むので、ペイントマークを外れ何処からでもスイスイ登って行く事が出来ます。気が付くと正規のマークコースで登っていた5人位を追い越していました。程なくして賑やかな妙高大神に到着です。
南峰山頂はお昼時でしたので、皆さん山ごはんを美味しそうに食べています。お湯を沸かしている間に同行者も妙高大神に到着します。山頂で頂くカップヌードルは毎度の如く、美味い、の一言です。食後はほっと珈琲を頂き、まったりと休憩です。私の前を途中まで歩いていたご夫婦はすぐ隣の岩場で食事を済ませ、本峰へは行かず??下山して行きましたが、恐らく山頂と勘違いしたのでは・・・。
南峰には山頂常識も三角点もないので、本峰の北峰に移動します。岩の間をすり抜けるよう行きます。日本岩の標識では妙高大神から本峰まで500mと書かれていますが、気分的に100m位の5分ほどで到着しました。
静かな貸切の妙高山山頂に到着です。本峰はピークと言うより、稜線上の広場に三角点と山頂標識がありました。景色を眺めてみますが、カスがまとわり付いて、火打山方面は全くの視界不良でした。
帰路は一旦、南峰へ戻る形になります。山頂付近は標高2,500m近くありますので、紅葉が始まりかけていました。下りの岩礫帯は登りと違い、難易度が増す感じでした。
標高を下げて行くとガスの下に出ますので、眼下の視界が開けて来ます。硫黄臭と共に、天狗堂入口付近上部の岩場から、白い火山性ガスが噴き上がっているのが見えます。
登りでは鎖を使わなく難なく上がって来た鎖場ですが、やはり下りは難易度が増します。乾燥マンゴを頂きながら、光善寺池をゆっくり眺め、ひと息です。
眼下に野尻湖や、周辺の景色が見えて来ます。大谷ヒュッテを覗いてみると、若いお兄さんが一人で休憩中でした。冗談で「ヒュッテにお泊まりですか?」と聞いてみると、慌てて「少し休憩してから下がります!」と言ってました。
ぶな道の長いトラバース道を抜けゲレンデ道を真直ぐ下がり、ゴンドラ山頂駅に午後2時45分に到着です。帰路のスカイケーブルの中から斑尾山が良く見えます。因みに斑尾山は北信五岳の一峰で、妙高山を始め、飯縄山・戸隠山・黒姫山の独立峰の五峰です。
妙高スカイケーブルから望む妙高の紅葉は見応えがあり、賑やかになります。大駐車場に帰着して妙高山を振り返りると、名峰だったと実感が湧いて来ました。帰路はすぐ近くの「いもり池」へ立ち寄ります。
イモリが多く住んでいたことが名前の由来という『いもり池』。周囲には504mの遊歩道が設置され、小さいながらも妙高山の美しい姿を水面に映す様は、訪れる人々を魅了させ、モリアオガエルの生息地、水芭蕉や蓮の群生地としても多くの人に知られています。
敷地内にあるそば屋“芭蕉苑”には、以前西村知美さんがきたと言うお店があり、行列ができるソフトクリームがあるというので食べてみることにしました。「行列は無いけど、“行列の出来るソフトクリームを下さい”と言うと、嘘か本当か分からないけど、「昨日は400人の行列だったんですよ」とお店のお兄さんが言っていました。黒姫高原のソフトクリームは、とにかく濃厚で美味しかったです!
山麓にある黒泥湯の源泉で有名な、ランドマーク「温泉かふぇ」にゆっくり浸かります。露天風呂から眺める妙高山を見ながら、心地よく疲れを癒せました。複合施設でちょっと遊べる不思議な空間です。



上記の写真は道中に咲いていました。 ※下の4枚はイモリ池に咲いていました。
おまけ
 
 腰の具合が今ひとつなので、スカイケーブルを起点に気楽な気分で出発しましたが、
 山道は湿っていて樹林帯歩きは根っ子や泥が滑り、意外と神経を使いました。
 大谷ヒュッテを過ぎ、天狗堂入口から一挙に標高を上げる感じで、
 鎖場や岩礫帯の登りは妙高山の山名とは違い、荒々しい登りでしたので飽きませんでした。
 ガスが掛り、眺望は余り良くありませんでしたが、案外楽しい道中でした。

 登りながら合戦尾根を連想させるスペック的な山道でした。
 どちらが楽かと聞かれれば、歩きやすい山道の合戦尾根だと自分の頭の中で勝手に思った次第です。

 時間に余裕があれば、
 コース的に火打山とセットに1泊2日の行程で登る登山者が多いかもしれません。
 天候の良い日にもう一度登りたいと思う、
 限りなく信州に近い魅力的な越後の名峰『妙高山』でした。

 後日、山仲間のレポを見てみると、相互リンクしている
 「しんぷるライフ@山歩き」さんと天狗堂分岐から鎖場取り付きの区間ですれ違ったみたいでした。
 思いがけない出会いに気付かなかったので、 お声掛けもできず、残念でした。
 
 天候 晴れのち雲り
 出会った人 50人位
 全く当てにならない疲労度:★★☆☆☆

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