谷川岳~茂倉岳

・谷川岳 標高1977m ・一ノ倉岳 標高1974.2m ・茂倉岳 標高1977.9m 標高差 約1,228m 歩行距離 約14.7km

慰霊碑P(08:05)⇒西黒尾根登山口(08:20)⇒厳剛・西黒分岐(10:05~10:15)⇒トマの耳(11:35)⇒
オキの耳(11:45~11:55)⇒奥の院(11:58)⇒一ノ倉岳(12:35~12:45)⇒茂倉岳(13:03~13:43)⇒
一ノ倉岳(13:58)⇒奥の院(14:38)⇒オキの耳(14:43)⇒肩ノ小屋(14:58~15:08)⇒
厳剛・西黒分岐(16:03)⇒厳剛新道登山口(17:18)⇒西黒尾根登山口(17:36)⇒慰霊碑P
(歩行時間8時間11分:全所要時間9時間31分) am8:05~pm17:36 yahoo地図 map
茂倉岳は谷川連峰のほぼ真ん中に位置する山で、標高は谷川岳に勝る高さを持つが登山者はそれほど多くなく、静かな山旅が味わえる。山頂付近には避難小屋があり、縦走コースの一角になっている。山頂からは平標山から谷川岳にかけて東西にのびる県境稜線の山々、湯檜曽川を囲む馬蹄形稜線の山々など、すばらしい展望が楽しめる。主だった縦走コースは、谷川岳~茂倉岳~土樽へのコースと谷川連峰馬蹄形コースなどがあります。
三国山~大源太山を予定していましたが、思い立ったように急遽、谷川方面へと向かいます。西黒尾根では灼熱歩きを余儀なくされ、山頂に近付くに連れ、ガスに巻かれ、視界不良の中へと入って行きます。残念ながら景色は得られませんでしたけど、直射日光は避けられました。行きは西黒尾根で、帰りは久し振りに厳剛新道を歩きました。

水上ICを下りると谷川岳の雄姿が見えて来ます。慰霊塔脇のPに車を止め、8:05分に出発です。数名の登山者がRW駅へと向かって行きます。昨晩の雨で湿度が高く、気温以上に暑く感じます。
登山指導センター先のゲートは閉まっていますので、脇から通り抜けます。因みに指導センターの水は出ていませんでした。道路脇にはホタルブクロが健気に咲いています。 5分位歩くと、左側に西黒尾根登山口です。
登山口より歩き始めて直ぐに、水場があります。冷たい水を先ずはガブ飲みです。急登を少し登るとシンボルの鉄塔です。一挙に噴き出した汗を拭って、鉄塔下を通過して行きます。
風通しの悪い樹林帯歩きは湿度が高く、蒸し風呂状態です。ポカリ2ℓを入れたハイドレーションタンクは著しく減って行きます。汗が滝のように流れ、目に入って沁みてきます。サングラスをしていると、 汗を拭うのに邪魔になりますので外します。大きい倒木を跨いだり、オブジェ化された曲がり木を見ながら登って行くと、西黒尾根常連のカップルハイカーが休憩をしていました。同行者を待っている間、薄手の半袖に着替えます。
樹林帯を抜け、風通しの良い岩場に出ます。眺望も広がり、やっと外界に出られた気分です。天神平方面を眺めながら、汗を拭います。
清水峠の遠望です。後方は巻機山です。汗でズボンが滲みて来て、重く感じます。
             ハナニガナ                         シロバナハナニガナ  
鎖場を数ヶ所、越えて行きます。鎖を使わなくても三点支持法で登れる鎖場が殆どです。谷川岳山頂の双耳峰を望みます。南峰(左)がトマの耳、北峰(右)がオキの耳です。
振り返ると白毛門と笠ヶ岳。烏帽子岳に隠れて朝日岳はまだ見えません。秋になったら白毛門側にもお邪魔したいと思います。

 ニッコウキスゲ(左上)     タニウツギ(右上)     コバギボウシ(左下)   ハナニガナの群生(右下)

前方に数人のハイカーが見えて来ました。比較的風通しの良い岩場歩き主体ですが、蒸して汗が吹き出ます。途中で、汗で濡れたタオルを絞りながら登って行きます。
ラクダの背では、熱中歩きでへばった三人衆を横目に通り過ぎます。厳剛新道との合流地点の「西黒尾根ガレ沢の頭」でひと息です。心地よい風に吹かれて、気分も上々です。
              コバケイソウ                       メアカンキンバイ   
岩場登りは見た目より容易に登れます。岩上に出ると綺麗な花々が颯爽と咲いています。
              ダイモンジソウ                      ホソバヒナウスユキソウ
            タテヤマリンドウ                           ウラジロヨウラク
           タニウツギ                                ハクサンフウロ
天神尾根にある「天狗の留まり場」のアップです。振り返ると氷河の跡の一枚岩、眼下は登って来た稜線です。
どの岩がザンゲ岩?!、毎回分からないザンゲ岩標識を通過です。       ハクサンチドリ
途中で数組の方とすれ違います。天神尾根経由で、山頂より西黒尾根を下がって来たと言う、山ガール(若い)と挨拶程度の会話を交わします。とっても爽やかでしたので印象的でした。やがてコバケイソウの群生地帯に入ります。
        クチバシシオガマ              肩ノ小屋を経由しないで直接トマへ向かいます。

             イワカガミ                             コツマトリソウ
賑やかなトマの耳に到着です。全くの視界不良ですので、ひと息ついて先を進みます。
ガスの中、隣のトマの耳へと向かいます。可愛い花名の「ウサギギク」が随所に咲いています。ウサギギクは春の雪どけとともに2枚で対となる葉が急速にのび、その様子が耳をそばだてたウサギに似ているので、ウサギギクと呼ばれているみたいです。
谷川岳山頂の「オキに耳』に11:45分、到着です。団体で賑やかっていますので隅っこに座り、小休憩です。
オキの耳より極端に静まり返った山道を、茂倉岳目指して進んで行きます。程なくして鳥居が目印の奥の院です。
            ユキワリソウ                            赤い野バラ
            ミヤマオダマキ                          一ノ倉沢ノゾキに到着です。
一ノ倉沢を覗きこみます。先行者が「一ノ倉沢の雪渓の上を二人歩いているよ~」と教えてくれました。やがて一ノ倉岳への急登に入ります。山頂手前の「ビューポイント」より、雄姿を振り返りますが、絶景は映らずガスガスでした。
12:35分、一ノ倉岳に到着です。ポカリのハイドレーションタンクは無くなり、ミネラル(2ℓ)をザックから出してガブ飲みです。
より一層、視界不良になって来ました。しかしながら、お花が沢山咲いていますので、花観賞をしながら茂倉岳へと向かいます。イワカガミの群生
            ミツバオウレン                        ユキワリソウ
途中で一ノ倉岳標識の上に、サングラスを置き忘れた事に気付きます。しかしながらこの天候では誰も来ないと思って帰路で回収する事にします。今回で5回目になる茂倉岳に13:03分、到着です。今日みたいに暑い日は、冷やしうどんが良いですね。やがてノゾキで休憩をしていた、川越からお越しの優しそうな男性二人がやってきました。嬉しい事にサングラスを持って来てくれました。恐らく私のだと思ったそうです。土合駅より、天神尾根経由で茂倉岳、帰りは土樽駅までの縦走だそうです。とっても気さくで陽気な方でした。
          ウラジロヨウラク                         アズマシャクナゲ            
奥の院の標識を後ろから撮影です。「谷川温泉に祀られている富士浅間神社の奥の院」と、書かれていました。
肩ノ小屋で休憩に入ります。残念ながら万太郎方面の稜線は全く見えません。稜線にはミヤマキンバイの群生が綺麗に咲いています。留守だった肩ノ小屋管理人さんが戻って来ましたので、運よく買えたスーパードライで、一揆に喉を潤します。
肩ノ小屋より、しばし残雪の上を、心地良いヒンヤリ状態で歩いて行きます。閑散としている西黒尾根を下がって行きます。茂倉岳より、肩ノ小屋管理人さん以外、誰とも合わない山道です。
帰路は分岐を厳剛新道へと進路を取ります。下山に使うと、何とな~く歩き辛い感じです。以前歩いた時より、鎖等が補強されていた感じです。
第一見晴らし付近より、マチガ沢雪渓を望みます。以前は「第一見晴らし」と書かれた立派な標識がありましたが、何処にも見あたりませんでした。沢の冷たい雪融水を頭から被り、リフレッシュ!やがて巌剛新道登山口に到着です。
巌剛新道登山口より、単調な林道を歩いて行きます。登山指導センター付近も閑散としていました。RWは既に営業時間を過ぎています。
帰りは馴染みの「谷川湯テルメ」で沢山掻いた汗を流し、疲れを癒します。こんなに汗を掻いた山歩きは久し振りになりました。同行者も熱中登山で、予想以上に体力を奪われた様子です。家に帰りTVでニュースを見ていると、全国各地で熱中症で倒れた人の数に驚きました。
おまけ

 今回で12回目になる谷川岳です。前回は初冬の雪山歩きでしたので、今回の熱中登山とギャップがありました。
 山頂に近づくに連れ、ガスに覆われ視界不良になりましたが、本日の場合は直射日光を避けられたので、
 ヨシ!と思いました。しかしながら、沢山のお花観賞が出来ましたので、登った甲斐がありました。
 紅葉に染まった頃、3度目となる谷川連峰馬蹄縦走を右回りで、挑戦したいと思っています。
 
天候:晴れ=少しだけ晴れ、のち曇りでガスガス  
出会った人= ・西黒尾根道15人位  ・谷川岳30人位・ 一ノ倉岳~茂倉岳(2名) 
全く当てにならない疲労度:★★★☆☆
同行者が居ましたので比較的のんびりペースでした。熱中登山は何時もの1.2倍位、体力を消耗します。
  

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