4年連続!谷川連峰馬蹄形縦走 (霧氷&草紅葉) 2014 10 18

@トマの耳:標高1,963.2m Aオキの耳:標高1,977m B一ノ倉岳:標高1,974.2m
C茂倉岳:標高1,977.9m  D武能岳:標高1,759.6m E七ッ小屋山:標高1,674.7m
F朝日岳:標高1,945.3m G笠ヶ岳:標高1,852.1m H白毛門山:標高1,720m

標高差約1,315m    累計標高差約2,779m    歩行距離約26km   yahoo地図    ースmap 

土合橋駐車場(3:37)⇒西黒尾根登山口(4:04)⇒厳剛:西黒分岐(5:22)⇒トマの耳(6:19〜6:21)⇒
オキの耳(6:33〜6:35)⇒一ノ倉岳(7:17)⇒茂倉岳(7:31〜7:45)⇒武能岳(8:54:)⇒蓬峠(9:21〜9:23)⇒
七ツ小屋山(9:58〜10:08)⇒清水峠(10:40〜10:45)⇒ジャンクションピーク(12:13)⇒
朝日岳(12:37〜12:59)⇒笠ケ岳(13:39〜13:40)⇒白毛門(14:19〜14:23)⇒土合橋駐車場(15:45)

※写真を撮ったり景色を眺めて満喫している時間は、すべて歩行時間内です。
 (歩行時間10時間48分:全所要時間11時間52分)  am3:37〜pm15:45  

歩行時間は単行動なので調子や気分によって違いますので参考にはなりません。
谷川岳の標高は2,000mにも満たないが、急峻な岩壁と複雑な地形に加えて、中央分水嶺のために天候の変化も激しい。気象の厳しさから標高1,500m付近が森林限界となるために、比較的低い標高でも高山植物が観察できます。ロープウェイを使って、一般コースの谷川岳(トマの耳・オキの耳)までの天神尾根コースは、首都圏から近いこともあって多くの登山者が訪れています。健脚向けの谷川岳馬蹄形縦走コースは、関東周辺方々の憧れの健脚コースで、日本百名山の谷川岳を含め、群馬百名山の名峰6峰が含まれる贅沢な9峰充実縦走コースです。
今回で4年連続の谷川連峰馬蹄形縦走になりました。最初が左回りで次は右回り、3回目は左回りなので、今回は必然的に右回りとなります。何度歩いても重量級の手応えと疲労感を味わいう事となりますが、歩き終わってまた来年は?と毎回思う次第です。
●谷川連峰馬蹄形:1回目左回り2011.06.22  2回目右回り2012.10.16  3回目左回り2013.10.18 
●谷川連峰主脈縦走:1回目
2012.06.18  2回目2014.06.29
  3回目平標新道へ2014.10.29  4回目茂倉新道へ2015.05.022

  デジブックでダイナミックなスライドショーをご覧頂けます。
ヘッテンを点け、土合橋駐車場よりMAX土合ベースを横目に車道に出て西黒登山口に向かいます。土曜日とあって、左の空き地みたいな谷川RW大駐車場は無料開放されていた。まだ4時前ですが、谷川RW駐車場入口付近は長蛇の列!予めプリントアウトして記入した登山届を登山指導センターへ提出!昨年同日は白毛門からでしたので今回は予定通り、西黒尾根登山口から登山開始!
途中の水場を過ぎて程なくするとシンボルのスチールタワーの脇を通過です。大きい倒木を跨いだりして樹林帯の中を黙々と登って行きます。オブジェ化された曲がり木は近年信州のハイカー(ひらさん)に腰掛けベンチとして活用されたらしい? 毎回思う!谷川山頂まで3時間の道標?

やかて樹林帯を抜け、風通しの良い岩場に出ます。ヘッテンで照らしながら鎖場を数ヶ所、越えて行きます。鎖を使わなくても三点支持法で登れる鎖場が殆どです。ラクダの背を過ぎて、厳剛新道との合流点の西黒尾根ガレ沢の頭より振り返ると、武尊山付近から空が真っ赤に染まり出し、幻想的な夜明け前の風景を醸し出している。

周辺は次第に明るくなり、ヘッテンを片付けます。薄明るくなった氷河の跡の一枚岩上より、ひと息しながら日の出を待ちます。 
 マチガ沢と東尾根を真っ赤に染めながら、武尊山付近より眩い太陽が昇って来ます。西黒尾根も真っ赤に染まり出し、幻想的!
 5時58分、武尊山付近より、真っ赤に燃える太陽が昇って来ました。素晴らしいご来光と共に谷川は一斉に明るくなって行きます。

           赤 城 山                          榛 名 山

            燧ヶ岳                         中岳〜越後駒ケ岳
真っ赤に染まる谷川岳の双耳峰(左の南峰がトマの耳、右の北峰がオキの耳)

オジカ沢の頭と爼ー(まないたぐら)の豪快な山容! 肩の小屋をショートカットしてトマの耳へ!そしてカチンコチンの水溜り!
オジカ沢の頭と爼ーのカッコ良い山容!肩の小屋からオジカ沢ノ頭〜小・大障子ノ頭〜万太郎山〜エビス大黒の頭〜仙ノ倉岳〜平標山へ続く、谷川連峰主脈縦走路の稜線はお見事!
静かなトマの耳に6時19分到着!始めて目にする新しい近代的な標識! 富士山も見える快晴日となりました。

          谷川岳山頂と一ノ倉岳〜茂倉岳                    霧 氷

 マチガ沢の草紅葉はお見事! 逆光で眩しいですが、登って来た西黒尾根と天神平RW駅
         しばらく南斜面の霧氷ゾーン歩き                 静かな谷川岳山頂、オキの耳
振り返ってトマの耳!アップで望むと4名見えます。ちなみに昨日、肩の小屋の宿泊は10名とか!

        苗場山の左に北アの後立山連峰                 北アルプスの白馬岳アップ!

         四阿山〜本白根〜白根山                    霧氷と一ノ倉岳〜茂倉岳
      奥の院まで霧氷が続く       ノゾキを覗き込むのは多分7回目?       草紅葉に染まるノゾキ
       霧氷と草紅葉と緑の三色に染まった一ノ倉岳               一ノ倉岳手前の霧氷

振り返って、ダイナミックな谷川岳!尾根を登り上がるとかまぼこ型の小さい避難小屋と道標があるだけの一ノ倉岳に到着です。中芝新道との分岐にもなっています。
              中岳-越後駒ケ岳                        八ヶ岳〜浅間連峰

茂倉岳山頂!後方は仙ノ倉山と平標山、茂倉新道方面へ数メートル移動すると、茂倉岳避難小屋が見えて来ます。山頂でしばし朝食休憩!茂倉岳避難小屋泊のおじさんが来て、昨日の谷川の天候は大荒れだったそうです。

オジカ沢ノ頭〜小・大障子ノ頭〜万太郎山〜エビス大黒の頭〜仙ノ倉岳〜平標山の谷川連峰主脈縦走路、中央は浅間連峰!

  眼下には、次のピークの武能岳〜蓬峠〜七ツ小屋山〜清水峠            土樽パーキングのアップ!

 
      振り返って、茂倉岳避難小屋と仙ノ倉山            武能岳、七ッ小屋山、更に後方には巻機山

振り返って!武能岳〜茂倉岳〜一ノ倉岳、大分標高を下げて来ました。改めて谷川連峰はでっかいな〜!

武能岳に到着!茂倉岳避難小屋泊したおじさんが二人いました。 万太郎山と吾策新道!後方には仙ノ倉山と平標山と苗場山

朝日岳〜笠ヶ岳と最終峰の白毛門

武能岳を後にして標高を下げます。尾根伝いの稜線上に蓬ヒュッテが見えて来ました。その先の七ツ小屋山と大源太山も近くなって来ました。後方は巻機山!土合方面と土樽方面、谷川方面の武能岳・茂倉岳方面への分岐です。左回りでは最終のエスケープ道としても使われています。

土樽との分岐になっている蓬峠と、営業を終えた避難小屋兼、蓬ヒュッテに到着です。土樽より、忍者みたいなおじさんが登って来ました。まだ午前9時半前なのですが、蓬ヒュッテに泊るそうです?多分、谷川方面へ散策した後の事と思いますが・・・。

振り返って、本日は大混雑しそうな蓬ヒュッテ!

大源太山周回コースとして親しまれている、謙信ゆかりの道のシシゴヤノ頭方面への稜線! 程なくすると謙信ゆかりの道との分岐!

朝日岳〜笠ヶ岳と最終峰の白毛門を見上げる位置まで下がって来ました。気温が上昇して、無風ポイントでは暑い! もうすぐ七ッ小屋です!トレランの方が勢いよく後ろから来て去って行きます。(後で気付きましたが、多分latencyさん?)土合から、大源太山の往復トレランだそうです。

馬蹄形の中間地点にあたる七ッ小屋に到着!楽しみにしていたbirthdayドライで乾〜杯!つまみのハムカツとデザートのバナナを美味しく頂きます。謙信ゆかりの道との分岐〜七ツ小屋山の少し先の大源太山分岐の区間は、2年前の6月にワンコも一緒に歩いていますのでいっそう馴染みがあります大源太山周回コース
振り返って、草紅葉と緑に染まった武能岳〜茂倉岳〜一ノ倉岳〜谷川岳に続く、美しい大ドラゴン稜線〜♪ 主脈縦走時の万太郎山〜エビス大黒の頭〜仙ノ倉岳〜平標山の稜線も見えます。
七ッ小屋は謙信ゆかりの道の分岐と次の大源太山分岐の稜線上にあるので、急に賑やかになります。大源太山との分岐手前ですれ違った、左回り先頭バッターの「凸ざる」さん(下山後お会いして鈴森の湯でも一緒でした)に続いて、続々と日帰りの方とすれ違います。ちなみに皆さん、凸ざるさんに抜かれたとか!
 
稜線の鞍部が清水峠です。清水峠から朝日岳への登りは、右回りで一番の疲労感を味合う区間です。
眼下に白崩避難小屋と送電線監視所のJR小屋が見えてきます。ここからの下りは足元が余り宜しくありませんので、滑らないように下がって行きます。清水峠の街道が建設されたのは明治18年9月です。急峻な地形に加えて積雪も多く崩落などにより、開通後わずかな期間で廃道となってしまった街道です。現在は登山道として利用されているだけですが、昔は国道と呼ばれていました。

       賑やかになりそうな白崩避難小屋!            白崩避難小屋の裏には鳥居と祠があります。
本日2人目のランナーが出現!日帰り馬蹄形を6時間30分で駆け抜けるそうです(驚っ!) 振り返って!送電線監視の三角小屋と白崩避難小屋!

小屋を後にして標高を上げて行くと、形の良い送電鉄塔が見えてきます。鉄塔の下でザックを下ろしてひと息です。対面には谷川岳!

池塘越しに谷川岳〜武能岳。この辺りはまだ紅葉が残っていますので、谷川方面と朝日岳方面を望む!
最初の樹林帯のトンネルを抜けると視界良好になります。まだまだ続く、朝日岳へ続く長い登り

振り返って!標高が低い場所は紅葉が残っています。 6人衆が蓬ヒュッテ泊で馬蹄形!私が把握しているだけでも蓬ヒュッテ泊の人は12人位!RW経由の右回りで、蓬ヒュッテ泊の方もいるはず?

長い登りも終盤になり、ジャンクションピーク! 朝日岳北側湿原の池塘群は神秘的!

振り返ってジャンクションピーク方面!宝川温泉方面に30秒程下がると水場です。北側湿原の水場は冷たくて美味い!

 12時37分、朝日岳山頂に到着!烏帽子岳〜笠ヶ岳。谷川岳〜武能岳。後方は仙ノ倉山
楽しみにしていた2本目のbirthdayドライで、乾〜杯!出発時は氷点下でしたが、日中はグングン気温が上昇して暑い!汗をかいた後のドライは格別です!本日は気温低下でも美味しく頂ける、いなり寿司!陽気でチャーミングな水戸市よりお越しの爽やかガールをワンショット!本日は男性リーダーと計4人で白崩避難小屋泊だそうです。小屋が混まないよう願っています。※写真は掲載許可済み

       三角点とお地蔵様が鎮座しています。           朝日原湿原を振り返り、中央は越後駒ケ岳と中岳
燧ヶ岳〜至仏山〜笠ヶ岳が見えます。女峰山〜日光白根山〜男体山〜上州武尊山を見渡せました。
         酒気帯び状態で烏帽子岳を越えて行く!              ようやく笠ヶ岳が見えて来ます
可愛いカマボコ状の笠ヶ岳避難小屋!のちに白毛門でお会いするカップルが、馬蹄形目的で泊るそうです。 13:39分、笠ヶ岳山頂に到着!

 
 歩いて来た馬蹄形の山々を山頂から眺めます。蓬峠〜七ッ小屋山〜清水峠の馬蹄形中間地点の比較的緩やかな稜線です。
振り返って烏帽子岳と朝日岳方面です。笠ヶ岳と白毛門との高低差は130mですので、白毛門を眼下に見ます。笠ヶ岳からの急勾配なゴロ石道を下がってから、再び白毛門まで少しだけ登り上げます。
     途中の紅葉                少し登り上げます。            白毛門と谷川岳

白毛門でひと息です。朝日岳帰りの陽気なソロと、笠ヶ岳避難小屋泊予定の若いカップルがいました。やはり馬蹄形縦走だそうです。 そして土合へ向け、急降下開始!

    標高を下げて枯れ木から紅葉に変わって行きます。           左には馴染みのジジ岩&ババ岩
松ノ木沢の頭より振り返って草紅葉の白毛門!

クロマメノキの紅葉?標高を下げて行くと紅葉ポイントになります。 ここからは黙々と標高を下げるだけです。数名のハイカーを遠慮しながら追い越して行きます。

      だんだん色づく!             陽がさし艶やか!            カエデの紅葉

しばらく紅葉を楽しみながら下がります。ピストンの方達が、「登りでは気付かなかったが、下の方は紅葉してるんだね」と言っていた!
樹林帯の中の根っ子が張り出している山道へと変わります。傾斜はあり、大股歩きを余儀なくされますが、踏み跡が多い山道です。ヒノキのウロまで下がって来ました。『ヒノキのウロ』の表示板は見当たらなかったので、知らない方は分からず素通りしそうですね。やがて眼下に谷川ロープウェイ駅が見えて来ます。
白毛門の樹林帯の下山は腰が痛くなり辛いけど、西日が紅葉に降り注ぎ心地良い! 東黒沢の清流音が聞こえて来るとジグザクの山道になります。東黒沢の冷たい水で顔を洗いリフレッシュ!してから東黒沢の橋を渡ります。

今回は下山後に拝む事になった、『谷川連峰馬蹄形概念図』 です。まだ満車?状態の土橋駐車場です。Pでクールダウン方々休んでいたら、左回りトップバッターの「凸ざる」さんが戻って来ました。初馬蹄形だそうですが、凄い馬力です。そしてお互い鈴森の湯へ向かいます。露天でゆっくり、疲れた体を癒し温まりました。

おまけ

 西黒尾根の樹林帯をヘッテンを頼りに誰もいない暗闇の中、黙々と登って行きます。
 森林限界を出ても三日月状態の月明かりでは真っ暗で、
 見渡す限り他のヘッテンの灯りは見えません!
 ・・・西黒尾根は自分一人だけ!と把握出来ました。

 氷河の跡を過ぎた辺りで素晴らしいご来光を拝みます。
 肩の小屋周辺では、小屋泊の方がちらほら行動を始めていました。
 早朝の谷川岳の南斜面は霧氷に覆われています。

 蓬峠へ向け標高を下げて行くとグングン気温が上昇します。
 予想以上の水分補給になり、嬉しい悲鳴か、悲しい悲鳴か?

 白毛門まで草紅葉色は別として、殆ど紅葉は終わっていました。
 朝日岳&白毛門のピストンの方に白毛門の中腹の紅葉はどうでした?
 と聞くと、気にしなかったけど紅葉はダメ!と言ってましたが・・・。
 白毛門を下がり中腹を過ぎると私の読み通り、終盤間近の紅葉は健在でした。
 白毛門の樹林帯は午後に陽が射すからです。
 朝日岳ピストンの方も「登っている時は紅葉に気付かなかったが、
 標高1,000m付近の地点はまだ終わっては無かったんですね!」と言っていました。
 ---------------------------------------------------------------------------
 4年連続の谷川連峰馬蹄形縦走日帰りになり、10月は3回目です。
 今回はbirthday編と勝手に決め込み、缶ビール2缶持参しました。
 山で飲むビールは格別ですが、
 日帰り馬蹄形での重量歩きでは、足取りが重くなってしまいました。

 昨年と同じ10/18でしたが、今年の紅葉のピークは一週間以上早くなっていて、
 谷川岳連峰の紅葉は巷の情報通り、終盤を迎えていました。
 紅葉観賞を趣旨に馬蹄形をするなら、断然右回りの方が紅葉を楽しめます。
 2年前の10/6(右回り)では白毛門山頂直下が紅葉ポイントでした。

 左回りで日帰りをされていた方は6名位で、2名ほど清水峠でエスケープ!
 宿泊馬蹄形の方は私が把握しているだけでも20名程いました。
 RW経由の右回りで避難小屋泊の方もいるはずですので、賑やかな避難小屋泊になりそう?
 谷川連峰の壮大な景色を楽しめる谷川馬蹄形縦走の人気は、大幅に上昇しています。

 4年連続で馬蹄形を歩いてみて体力は低下気味?ですが、
 変わりに精神力が強くなった感じがしますので、例年以上に歩けました。
 なんせ、チキンラーメンと同級生なので!

天候:快晴(寒暖差が大きかった)
出会った人= 早朝の谷川岳周辺5人位 ・一ノ倉岳〜清水峠約13人 ・朝日岳〜土合橋P約25人
全く当てにならない疲労度:★★★★☆

●トップページヘ   ●前回へ  ●次回へ  ●登山のページへ