蕨山

蕨山 標高1,044m 藤棚山 標高920.2m 高低差、約814m  歩行距離、約9.6km

名郷駐車場(10:32)⇒林道終点登山口(10:45)⇒最高地点(12:15)⇒山頂:展望台(12::22〜13:05)⇒藤棚山
(13:22)⇒大ヨゲの頭(13:44)⇒中登坂(14:04)⇒金毘羅神社跡(14:25)⇒さわらびの湯バス停(14:52)

(帰りはバス:さわらびの湯⇒中海戸)

(歩行時間3時間37分:全所要時間4時間20分)   am10:32〜pm2:52  yahoo地図   map
「蕨山」は奥武蔵の中でも人気の高い山のひとつで、眺望の無い最高地点と、山頂標示のある展望台があります。整備された山道は歩き易いが、急な登り坂と岩場もあるので、なかなか侮れません。山頂からは奥多摩、奥武蔵の山々や、都心の超高層ビル群も望めます。一度尾根に上がれば、あとは長い尾根歩きです。明るい雑木林の山道は、周辺の眺望を楽しめながら歩けます。
蕨山へ向かう尾根から眺めた、伊豆ヶ岳〜子の権現方面
名郷の公衆トイレ横の有料駐車場に、前回と同じ場所に駐車します。正面は材木店の駐車スペースので、安易には駐車出来ません!登山靴に履き換えていると軽トラに乗ったおばちゃんが、駐車料金(@500)を集金に来ましたので、愛想よく挨拶をして、支払います。LEDライト付きのボールペンを記念に頂き、得した気分で出発です。歩き始めてすぐに、登山口標識があります。右手の橋を渡り、キャンプ場の広い有料駐車場の脇を進んで行きます。

右下に川を、左側には時折氷柱を眺めながら林道を歩きます。10分少々で林道の最終地点に到着します。悪路ですが車高の高い四駆でしたら進入可能だと思います。大まかな看板地図と道標があり、名郷から早くも0.9km林道を歩きましたので、ここからあと2.6kmで山頂です。

沢を渡って登山道に入ります。山道は植林地帯で沢からは急な登りが続きます。ジグザク登りで脹脛を引っ張りながら標高を上げて行くと、徐々に針葉樹から雑木林に変わって行きます。
少し頑張ると尾根道になります。常緑樹が多く生えていますので、冬とは思えない緑の風景になります。気持ちのよい風を受けながらしばらく歩くと、展望良い休憩スペースがあります。

休憩スペースからは奥武蔵方面の眺めが素晴らしく、馴染みの伊豆ヶ岳〜古御岳〜高畑山〜子の権現の景色が広がります。反対側には有間山が近くに見えます。
尾根道を進んで行くと登り降りを繰り返します。時折岩場もありますが、要所には補助ロープが張られています。※無くとも簡単に登れます。
残雪で凍った急斜面を登りきると名郷分岐点に到着です。分岐の道標には、右が有間山、左が蕨山と表示されていますが、実際は有間山方面に蕨山の最高地点があります。先ほどから、犬の遠吠えと鈴の音が辺りから聞こえてきます。

まず、すぐ右の最高地点へ向かいます。西側にある最高地点(標高1044m)は小ケルンまがいの小石が積まれているだけで、景色と標識は一切ありません。手前にベンチが置かれいるだけで、事前知識がなければ通り過ぎる可能性のある場所です。分岐に戻ると鈴の音と犬の鳴き声が近付いて来ます。鈴が沢山付いた首輪をしている小振りの猟犬で、何故か首輪からアンテナみたいなのが立っていました??

2年半振りの蕨山山頂(1033m)は今回も貸切で、西側を見ると蕨山の最高地点が見えます。先ほどのアンテナ犬が付近で私の様子を伺っています。大雑把な山名が書かれている看板と景色を合わせながら、しばらく眺望を楽しみます。

本日はカレーうどんを作り、美味しく温まりながら頂きます。後方には大岳山方面の景色も見えます。山頂からの眺望は、変則的な260度位の眺望が得られました。

山頂から気持ちの良い尾根道歩きで、標高を下げて行きます。すぐに、最終目的地の「さわらびの湯」の看板が設置してあります。曰くの「さわらびの湯」に再来する事が、早くも楽しみになってきました。

陽だまりの幅広いハイキング道を進んで行くと、藤棚山のピークがあります。中々雰囲気が良い場所で、先ほどの蕨山が見え、三等三角点も設置されています。

行儀良く植林された杉林の中の山道を抜けると、尾根道から林道が見えて来ます。右側の視界が開け、棒の折山方面を眺めながら心地良く歩いて行きます。
大ヨケノ頭(771m)の山頂はごく平凡なピークで、手前には蕨山まで2.5km、河又まで4.5km標識がありました。ロープや柵で保護されている尾根道を歩いて行くと林道に出ますので、横切って行きます。

落ち葉をザクザクと踏みながら貸切山道を下がって行くと、雑木林の中に「中登坂」の標示があります。さらに「大ヨケノ滝入口」1.3km、「金毘羅神社跡1.3km」の道標がありました。
杉林に入ると、網で丁寧に保護された「ヤマザクラ」「イロハモミジ」「クヌギ」等の苗が、沢山植樹されていました。近い将来、綺麗な森に変身するのでしょうね。右眼下には有馬ダムが見えて来ます。
山の尾根道を歩いているとは思えない幅広な森の中を抜けて行くと、秋葉大権現と書かれた祠がポツンと祀られていました。数分で金毘羅神社跡に到着すると杉の木が倒れていて、中央に祠と小さい石碑が祀られていました。
金毘羅神社跡には土台らしきものがあります。以前はどのような建物があったのかは理解に苦しむところです。河又方面へ下がって行くと、コンクリートで出来た金毘羅神社の鳥居がありました。
陽が遮断され、薄暗い樹林帯の中を下がって行くと、目の前にキャンピングコンテナが現れます。良く見るとユニットタイプの浴層の手作り露天風呂が設置されていました。登山道沿いですので、日中は入れないでしょうね。登山道出口手前に神社があります。「金」と上部に張られていますので、金毘羅神社なのでしょうか?
楽しみにしていたさわらびの湯に到着しますが・・・。なんと、年末営業になっていて午後4時で閉館です。閉館時間まで約1時間はありますが、バスの時間と照らし合わすと正味25分位しか入れません。次のバスでは閉館後45分以上もあり、湯ざめ間違いないので、残念ながら諦めました。3時11分のバスに乗車です。名栗まで乗車すると340円、手前の中海戸で下車すると280円でしたので、節約の為、手前で下りて名郷まで歩きます。
名郷の謎の円形施設が見えてきました。中海戸から10分位で名郷の駐車場で戻ってきました。帰りがてら、5回目になる秩父武甲の湯で汗を流し温まります。大晦日の夕方は駐車場に入るのも容易ではありません。カランはいっぱいでしたが、洗い終わりそうな人を見つけ、タイミング良くカランに座りました。
おまけ 
 2年半前の訪問時、バスの時刻等を把握していなかったのと、腰痛の為、左足が痺れていましたので
 「さわらびの湯」方面を諦め、ピストンにしました。
 今回、帰路はバスを使い、「さわらびの湯」経由の周回で行程を組みました。
 名郷から蕨山へは、標高を稼ぐのが主体な山道でしたが、山頂から河又方面は緩やかな
 陽だまりの中のハイキング道と言う感じで、とても心地良く歩けました。

 忘れもしない「3.11」の日に棒の折山から下山後、さわらびの湯で入浴中に東日本大震災が発生し、
 慌てて避難した記憶が強く、区切りの良い大晦日にリベンジすべく向かいましたが、どうも相性が
 悪いらしく、そう簡単にはさわらびの湯に入れませんでした。
 ※バスは何故か、さららびの湯発「3時11分」に乗車しました。
 震災から10ヶ月過ぎますが、改めて当時の悲惨な記憶が甦り、前向きに志す被災者や地元及び
 ボランティアの方々の熱い思いが身近に感じて、一生忘れてはいけないと思った次第です。

 天候:晴れ  出会った人:貸切 他:アンテナ犬一匹  全く当てにならない疲労度:★★☆☆☆

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