西穂高岳  標高2,908m  標高差、約752m  歩行距離、約8.8km yahoo地図

西穂高口駅(8:50)⇒西穂山荘(9:50〜10:05)⇒丸山(10:23)⇒独標(11:05〜11:15)⇒
ピラミッドピーク(11:40〜11:50)⇒西穂高岳山頂(12:30〜13:10)⇒ピラミッドピーク(13:50)
⇒独標(14:08)⇒丸山(14:45)⇒西穂山荘(15:00〜15:10)⇒西穂高口駅(16:00
(歩行時間・往:3時間05分・復:2時間40分・全所要時間:7時間10分) am8:50〜pm16:00
北アルプスの中でも人気を誇る穂高連峰は、奥穂、北穂、前穂、西穂などの岩峰からなり、登山コース及び難易度も多彩にある人気の山です。日帰りですのでロープウェイを利用して西穂高岳へ向かいます。上記の写真はロープウェイ駅展望台からの眺望です。西穂岳山頂はいちばん高く見えるピークです。右手から大小のピーク(峰)を13登っていき、主だった峰は独標⇒ピラミッドピーク⇒チャンピオンピーク⇒ですが、独標付近から山歩きが⇒岩歩きに変わっていきます。
休日高速割引を使うべく、日曜の夕方に埼玉県からの出発です。即席で調べた快適車中泊場所を決めるのに、まずは新穂高第一駐車場に向かいますが、有料500円で深夜はトイレが無いみたいですのでパス。すぐ下の登山者用はゲートが閉まっていてアウト!第二ロープウェイ駅駐車もゲートが閉まっていて入れません!手前の駐車場は未舗装でやはりトイレなし・・・。う〜どうしよう?と思い、下がってすぐ左にある鍋平園地に向かいますが、ナント100台は置けそうで綺麗なトイレ付き無料駐車場があり、感激の一言です。サンルーフを開け、満天星を見ながらお休みです。※本音を言うと、凄く綺麗な場所なので秘密にしておきたい位です。
朝起きて第二ロープウェイ駐車場(@500)まで移動し出発です。私の適当な事前調べでは、午前8時の始発のはずが8時45分でした。乗客が多かったのでロープウェイは少し早めに運行されましたが、それにしても遅すぎ・・・です。
始発の2階建てロープウェイに乗って、西穂高口駅に8時40分に到着です。一斉に展望台に向かいますので観光客でいっぱいです。写真屋のお兄さんによると、本日は最近見られない見事な眺望らしいです。正面は笠ヶ岳等の北アルプスの山並みが一望できます。
右から、西穂高〜中岳〜槍ヶ岳〜の山並のスケールの大きさに感動し、予想以上の青空であった事に感謝します。※日頃の行いはボチボチですが・・・!?

名峰槍ヶ岳を初めて見て、尖がり峰に惚れました。展望台の隅にポストがありましたけど、稼働率は低いみたいですが、北アルプスの風景に何故かマッチしていました。

程なくして登山道に入り、森林浴を楽しみながらの歩きになります。緩やかに下り込んでからの登りになり、数組の団体さんがやって来ますが、実に元気な方々でパワーを頂きました。
樹林帯の木陰は冷たい風が吹き上げ、快適走行で登り込みます。森林限界を越えると、北アルプスで唯一年間営業をしている噂の西穂山荘に到着です。
西穂山荘は小奇麗で賑やかっていて、日差しが急に強くなってきます。段下のテント設営場では温室テント状態になっているのか、皆さん慌てて撤収をしていました。
冷たいドリンク休憩を終えて西穂山荘出発し、振り返ると焼岳、後方には乗鞍岳が姿を現わします。沢山のハイカーと一緒のタイミングで歩き始めてしまったので、しばしの早歩きでグループから抜け出します。
振り返って眼下には、上高地の帝国ホテルや大正池の全景を見下ろせます。何れは連休を取って、上高地から奥穂高からのコースをたっぷり登りたいですが、私にとって連休は残念ながら夢みたいです。標高2,000m以上の自然現象とは思えない程のゴロゴロ大石です。石の上を選びながら、まさに河原を遡っているような山道を登って行きます。


ハイマツの道筋越しに稜線が伸び、先には西穂へ続く峰が見え、雄大さを感じます。

なだらかな丘陵地帯の丸山に到着すると、北アルプスのダイナミックな山容が姿を現します。
ハイマツの道筋ルートを終えると、目の前に独標からピラミッドピークの岩峰が迫ってきます。まだ西穂高岳は岩峰の陰で見えませんが、気分が高まります。

先程から救助ヘリが慌ただしく上空を旋回し、ピラミッドピーク山頂付近から人を引き上げていきます。周囲の人たちは誰もかしこも足を止め、心配そうに見ています。独標ピークに向かいますが、悲しい惨事になった場所です。昭和42年、独標の付近で落雷事故が発生し、11人もの尊い高校生の命が奪われました。
独標は、急な岩場の直登りですので、両手を使い三点支持を忠実に意識してゆっくり登れば大丈夫ですが、ご婦人方と連れは苦戦をしていました。殆どの方は、ここで引き返して行きます。
西穂高岳までは、岩稜歩きで計13のピーク(峰)が有ります。注意をして見ると随所にペイントしてあり、独標から目標の西穂高までは残り11峰(大小)越えなければなりません。



独標から、ピラミッドピーク〜穂高連峰を望みます。西穂高岳上空にも、本日2回目の救助ヘリコプターが向かっています。

大御所の奥穂高岳は連峰の中で、貫禄そのものでした。下山してくるハイカーによりますと、ピラミッドピークでは男性が滑落してヘリに救助され、西穂高では女性が滑落により腕の骨を折ってヘリで救助されたみたいです。穂高の上空は、30分の間異様な雰囲気でした。・・・連れは緊張したせいか、独標ピークで帰ろうと囁いていました。
直角に近い峰を下がって独標ピークを後にします。連れは岩場歩きが徐々に慣れてきて、私の後を懸命について来ますので、まずはひと安心で、滑落現場のピラミッドピークへ向かいます。※上記の写真の岩に映った影はカメラを持った私です。

ガスが濃くなり一時的に視界不良になり、気が付くと、ひと気の少ない静かな山道に変わっています。ヘルニア後遺症で弱点になっている左太股の踏張りが今一なので、バランスを崩さないように一気に登っていきます。
先ほど、滑落事故現場になった残り8峰にあたるピラミッドピークです。3人ほどの方が休んでいましたが、西穂山荘での一泊行程だそうです。西穂高付近はガスに覆われ始めましたので、腹ペコですけど先があるのでピークを後にします。
会話も少なくなり、短時間にガス混じりの険しいピークを登っていきます。目線で連れを気遣いながらの走行でしたが、大きなお世話みたいでした。岩稜には雷を防ぐ為でしょうか?鎖場は少なかったです。
ニセ西穂高ピークを過ぎ、ラスト2峰の表示が近いような遠いような感じでしたが、連れには何よりもの励みになったみたいです。
奥穂高経由で来られたエキスパートらしい親切な若いハイカーさんがすれ違い様に、目に前に親子連れの雷鳥がいますよと、囁きながら教えてくれました。近くに寄っていきますと子が三羽いて、あどけないしぐさが実に可愛かったです。
ガレ場を過ぎると“ニセ”では無く、本物の西穂高岳が姿を現します。年配グループの方が2組に別れ、6人位でロープを束ね、緊張した表情で一列になって必死に歩いてきます。山頂標識が遠目に見えますので、もうひと踏ん張りです。
ご婦人が下山でルートを探しながら、苦戦しています。自称、ステッキの達人は急な岩場を三点支持技法で器用に下がっていきますが、ステッキを持ち歩かない私には神業に見えます。
山頂からは360度の大パノラマが広がる予定でしたが・・・。残念ながら、ガスで180度に狭まっています。若者が単独でジャンダルム方面から姿を現して、山頂はノンストップで通り過ぎ元気に去っていきます。奥穂から縦走してきたそうで、「凄い勢い!」・・・の一言! 結局、ロープウェイ経由で直接、西穂高山頂まで来たのは、山頂にいるおじさん2名と後から来た単独のご婦人を含め、計8人位でした。
保冷剤でキュンと冷やした缶ビールで乾杯です。相変わらず槍ヶ岳方面は今一の眺めですが、眼下に上高地方面が一望出来、雲の切れ間からは、奥穂高方面の絶景を写しだしてくれます。何時の間にやら貸切山頂となり、ラーメンとおにぎりと“いつもの珈琲”をゆっくり頂き、下山開始です。
岩稜歩きを楽しみながら、ミニ縦走して帰ります。最終ロープウェイの時間は午後4時45分なので、まだ3時間以上時間がありますのでのんびりと下山です。
13の峰のペイントを確認しながら帰りますが、お気持ち程度のペイントもありました。標高を下げるとガスが抜け、北アルプスの展望が再開し、一挙に暑くなってきます。※私の体もアルコールが抜け、熱くなって喉が渇きます。
独標からは緩やかな山道に変わり、眺望を楽しみながら歩いていきます。すれ違うハイカーも少なく、午後のひと時を優雅に歩きます。
西穂山荘で二組のハイカーと会話を楽しみます。上高地を観光しながらから登って来て山荘で一泊してから明日、西穂高へ向かうそうです。水分補給を充分にして西穂高口駅へ下山です。
4時10分のロープウェーイに乗車です。第二ロープウェイ駅大駐車を眺めると、なんと・・・!私の車のサンルーフは全開状態です。雨が降らなかったので焦らずOKとしました。
 
無料の足湯がある西穂高口駅休憩所で、IZANAGIさんのシンセサイザーを久しぶりに聴けて感動です。以前、たんばら高原ラベンダー畑で、満開の花を見ながら聴いて以来です。各名峰へ機材を背負って登り演奏をされたそうです。大らかな曲を聴きながらワサビミックスソフトクリームを美味しく頂き、充実感がいっぱいです。
帰りは日帰り温泉タルマの湯で汗を流します。

おまけ
8月最後の貴重な休日は、日帰りで登れそうな北アルプスの西穂高岳を
ロープウェイを使って、楽ちん山歩きだと勝手に勘違いしてました。
独標あたりから難易度が増し、楽しい(連れは緊張)の岩登りに変わっていきます。
やはり名峰は充実した山歩きになりました。

次ぐ日仕事を終えてから、レトロな雰囲気の深谷シネマアイガー北壁を観賞しました。
伝説の登山家トニー・クルツの衝撃の実話です。ハッピーエンドでは無く、
重い感じでしたが人生の教訓になり、感動しました。
ドイツからスイスのアイガー北壁まで700kmを、
普通に自転車で目指すのが何気にストーリーを物語っていた感じでした。

天候 : 晴のち曇りガスのち晴れ
全く当てにならない疲労度 ★★★☆☆
出会った人 独標まで:100人以上 西穂高岳まで:20人位 

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