八ヶ岳

赤岳 標高2,899m 横岳 標高2,829m 硫黄岳 標高2,760m   歩行距離約15.2km、標高差約1,208m

美濃戸:赤岳山荘P(6:50)⇒行者小屋(8:32〜8:40)⇒文三郎尾根分岐(9:30)⇒赤岳(9:58〜10:10)
⇒赤岳天望荘(10:26)⇒地蔵ノ頭(10:30)⇒横岳(11:30)⇒硫黄岳山荘(12:05)⇒硫黄岳(12:25〜13:10)
⇒赤岩の頭(13:20)⇒赤岳鉱泉(14:10〜14:25)⇒美濃戸:赤岳山荘P(15:45)

 (歩行時間6時間30分:全所要時間7時間55分) am6:50〜pm3:45  yahoo地図 登山口にあった周辺map

歩行時間は単行動なので調子や気分によって違いますので参考にはなりません

八ヶ岳は長野県の佐久地域、諏訪地域と山梨県の一部にまたがる山々の総称です。南北約30キロの広さがある火山群で、主峰の赤岳を始めとした日本を代表する人気のアルペンスポットです。その魅力は多彩なルートにあります。ハイキング感覚の山歩きから本格派登山まで、様々な楽しみ方が選択できます。また、白山・白馬とともに高山植物の3大宝庫の一つでもある八ヶ岳連峰は、珍しい花々の楽園として幅広い層の人気を集めています。

北八ヶ岳方面は以前4回程お邪魔させて頂きましたが、南八ヶ岳の赤岳方面は未踏の為、以前から登ってみたかったので、思い立ったように前日コースを決め、期待を膨らませ向かいました。天候も味方してくれ、予想以上に赤岳〜横岳〜硫黄岳の山歩きは爽快且つ、手応えがあったので、大変満足させて頂きました。 ※マウスを合わせると別写真が表紙される箇所があります。
八ヶ岳山荘でもらったmap
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デジブックで編集しました。(注!再生するとBGMが流れます)
佐久小諸JCTから佐久南ICまでの延長8.5km無料開放区間の中部横断自動車道を利用して、道の駅信州蔦木宿へ向かいます。ナビの指示通り清里高原経由でしたので、思いの外、時間がかかってしまいました。 道の駅信州蔦木宿に到着しましたが、温泉の営業時間10時には残念ながら間に合いませんでした。仕方なく、新品のサンシェードを全ての窓ガラスに貼り付け、コンビニで調達した角のハイボールを飲んで、車中泊です。早朝、美濃戸へ向けて車を走らせます。

美濃戸口バス停と登山用駐車場のある八ヶ岳山荘を過ぎて、左の狭まい悪路の林道に入ります。ここから歩くと、美濃戸登山口まで1時間位かかるみたいです。私は軽の四駆ですので悪路も気にならず、平日は登山口にある3件の山小屋駐車場の空き状態も、6月ですので心配ありません。ここから歩く登山者も沢山います。
皇海山への凸凹林道を想像していましたが、思ったより整備されていました。途中、単独登山者(ZENさん)が歩いていましたので声を掛け、一緒に登山口まで向かいます。山歩きと花と温泉をこよなく愛するZENの山歩きsanは大変と物知りで、出合ったことに感謝です。駐車場に到着すると赤岳山荘のおばちゃんが早速、駐車料金(1日1,000円)の集金に来ます。駐車場入り口に車のカギが落ちていたらしく、おばちゃんが私に「誰のカギ?」と言ってきました。 外車(イモビライザー付き)のカギでしたので、国産車だけの駐車場には持ち主はいないみたいです。一足先に出発したzenさんは、私と逆の北沢ルート経由ですので、道中ですれ違い予定です。

一番奥にある美濃戸山荘の水場で水分補給をし、右の南沢ルートに入ります。(ちなみに北沢ルートはしばらく林道(車道)歩きです)コンクリートの堤防みたいな階段を過ぎ、鉄パイプ補強の木板橋や丸木橋等で沢を何度も渡りながら樹林帯を歩きます。


美しい流れを見ながら山腹を巻くように登ります。やがて石ゴロゴロの抉れた河原跡みたいな歩きになったりして、深い樹林帯に入っていきます。目印テープが無ければ分岐を間違えそうな道です。やがて白河原のヘリポートの発着場付近から視界が開けてきます。


静かな行者小屋に到着です。ベンチで休憩をしていたご婦人2名は、天望山頂に宿泊して下山してきたそうです。前日は八ヶ岳開山祭で、赤岳へ登る途中運悪く100人以上が下山をしてきて交差渋滞になり、結構な時間を要したそうです。一息入れ、文三郎尾根経由で赤岳へ向かいます。標高を上げると樹林帯の中は残雪が多く、落し穴に入らないよう注意を払います。

急な鉄の階段が続きます。苦手とする単調な階段は見掛けより手強わく、連続して登ると息が切れます。心拍数を上げないようにゆっくりと足を上げます。見上げると続々と階段とクサリ場が交互に現れ、踏ん張り所です。途中、すれ違った2組3名は、慎重に下がっていきました。
文三郎尾根分岐に到着です。西側は、八ヶ岳で3番目に高い阿弥陀岳(標高2,805m)です。鞍部から続く稜線は、雄大です。
東側には赤岳の岩峰が見えているので、気分が逸りますが、ガレ場は歩行時間以上に長く感じられました。ギレット分岐からは両手も使い、岩場の爽快歩きに変わります。
鎖は背丈が高い場所に設置してあるので、無理やり使うと余計に体力を使います。自分で登り易い場所を選び、要所でペイント目がけて修正しながら歩きます。※赤岳登りの岩場は、全体的に難易度は高く無い感じです。
赤岳山頂(2,899m)には、山頂標識と一等三角点が設置されていて、立派な赤岳神社の祠が祀られています。八ヶ岳の北〜南までの稜線が目の前に広がります。おじさん二人が山頂標識直下で座り込んで雑談をしていますので、赤岳頂上山荘のある南峰へ早々と移動です。

山頂ピークは二つあり、南峰は三角点と祠があり、北峰には赤岳頂上山荘と展望場所があります。赤岳頂上山荘からの眺望は素晴らしく、建物はこじんまりとしていて地味な感じでした。



中岳・阿弥陀岳方面を望む

本日初めてザックを降ろし、ゼリーで栄養補給です。八ヶ岳の雄大な景色を堪能します。下山は赤岳天望山荘を目がけて急降下です。
行者小屋でお会いしたご婦人が宿泊した赤岳天望山荘ですが、評判も良く立派な建物です。裏手に回ると何故かヤマザキパンの保冷車の箱が物置状態で活用されていて、この場所ならではの不思議な存在感を感じました。
小屋を横目に通り過ぎ、振り返ると赤岳天望山荘と赤岳頂上山荘がアクセントの赤岳の雄姿です。
行者小屋への分岐、地蔵ノ頭です。分岐で鎮座しているお地蔵さんは、朗らかなお顔で親しみを感じます。しばらく立ち止り、水分補給です。
地蔵ノ頭を過ぎると静かな尾根歩きになりますが、横岳までは急な岩陵と鉄のはしごやクサリ場などが続きます。
コースは変化に富んでいて、自分的にはご機嫌な歩きになります。 石尊峰の頂上には大権現と書かれた石標がありました。
やがて、杣添尾根との分岐にある三又峰の頂上へ登り込みます。棒状の怪しき物体がケルンからニョキっと角を出しています。意図的に登らないとお目にかかれません。
杣添尾根から登って来た練馬区からお越しの爽やかハイカーさんが、インスタントラーメンを調理中です。連鎖反応で無性にラーメンを食べたくなってきました。岩陵と鉄のはしごを二つ登ると奥の院です。
先ほどから誰とも行き合わない豪華な貸切山道が続き、横岳山頂でも小鳥と私だけの貸切です。山頂は、縦走道が通る頂きです。
なだらかで、駄々広い硫黄岳と鞍部には硫黄岳山荘が見えます。横岳からの下りは、馬の背を想像するかの高度感のある急な岩陵が続き、本日最後の緊張感を味わいます。やがて、なだらかな稜線に変わっていきます。
高山植物保護の立入禁止地区ですが、まだ高山植物は咲いていませんでした。久しぶりに人間様が前方に見えてきます。もしやZENさん・・・?私と逆回りで歩いていた“ZENの山歩き”sanで、ツクモグサを求めて横岳へと向かっていました。私もZENさんの情報をもとにツクモグサを探しましたが、セッカチな私はすっかり見落としてしまいました。

硫黄岳山荘の前には駒草神社が祀られています。秩父方面の景色が一望出来ます。グループが仲良くベンチでカップラーメンを食べていました。私は硫黄岳まで我慢することにします。硫黄岳山頂まではケルンが沢山立っていますので山頂へ向かう目印になります。
駄々広い硫黄岳は、南八ヶ岳の中で比較的登りやすいのか、本日一番賑やかな場所になっていました。標識避難小屋かと思ったら雨量計跡でした。
硫黄岳火口の縁は地盤が不安定で、近付くと縁と一緒に崩落しそうな危険を感じます。思わず釜山のお鉢巡りを思いだしました。
蓼科山と天狗岳を望みます。右が東天狗岳、左が西天狗岳です。待ちに待った毎度のランチタイムですが、本日は待ち時間が多かったのと絶景を見ながらでしたので、すこぶる美味しく頂き、満足致しました。もんぺ姿の洒落たご婦人がワンコと一緒に元気に到着します。ワンコは私のそばに来てパンを欲しがっていましたが、好みでなかったらしく速攻に撤収して行きました。
赤岳鉱泉方面へと下山です。赤岩の頭付近は残雪が山と調和し、幻想的な風景を生み出していました。途中、若いカップルとすれ違いますが、山小屋泊でしょうね。
赤岳鉱泉に到着です。人工氷瀑の通称「アイスキャンディー」は、アイスクライミングの練習の場として人気を集めています。映画『岳』で赤岳鉱泉の小屋前と氷壁等がロケに使われたそうです。余談ですが、市毛良枝さんが女将さん役の谷村山荘は、八ヶ岳の稲子湯で撮影され、谷村山荘の内部はスタジオ内のセットだそうです。 ※赤岳鉱泉にある氷の融けた氷壁跡(骨組)です。
柳川北沢沿いを下ります。雪融けの為水量が多く、マイナスイオンを浴びながら美濃戸へと向かいます。途中、鹿の親子づれが森林浴しながら、私に睨みを効かせています。環境広場からは単調な林道(車道)歩きになり、だれだれ歩きにかわります。
赤岳山頂Pに到着し、ソフトクリーム(300円)を頂きます。3口頂いてから気付きました。そうです、写真を撮るのを忘れてしまいました。山荘の窓ガラスには、映画「岳」のポスターはデカでかと貼ってあります。おばちゃんによりますと、アイスキャンディのロケ絡みで、ポスター作成後にもらった、と言ってました。
予想を上回る気温上昇の為汗を沢山かいたので、早く温泉へと思いましたが、バス停にある八ヶ岳山荘の内湯で入浴(500円)を済ませました。運良く貸切でゆっくり出来ました。
・埼玉に帰るのにはナビに逆らい、国道299経由が早いですね。

おまけ 

天気予報を確認すると、ラッキーな事に私の休日は晴天!思い立ったようにnetでお山の情報収集。
アイゼン無しで八ヶ岳は大丈夫、という情報を頂き、深夜の道の駅信州蔦木宿へ向かいます。
初めて軽のワゴンで車中泊!久々に標高2,500m越えで、爽快な八ヶ岳の主峰を初めとした景色を
堪能出来ました。
帰着後、予想以上の直射日光で日焼けが凄く、対策をしてなかったのをちょっぴり後悔です。

ブログを開設されているZENの山歩きsanとお会い出来た事を嬉しく思います。
これから高山植物等の勉強等、参考にさせて頂きます。

天候 : 晴れ少々ガス
出会った人=総計30人位で静かでした。
全く当てにならない疲労度★★★
☆(高標高で長く続く単調な鉄の階段は、息が切れます)

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