白馬岳〜唐松岳

2011年8月28日(1日目)  ★2日目へ
・白馬岳 標高2,932m ・杓子岳 標高2,812m ・鑓ヶ岳 標高2,903m ・天狗ノ頭 標高2,812m
・不帰キレット 標高2,411m ・二峰北峰 標高2,580m ・二峰南峰 標高2,614m ・唐松岳 標高2,696m

八方尾根第2駐車場(バス)⇒猿倉⇒白馬尻小屋⇒大雪渓⇒避難小屋⇒村営頂上宿舎⇒白馬山荘
白馬岳⇒杓子岳⇒白馬鑓ヶ岳⇒天狗山荘
⇒天狗ノ頭⇒不帰キレット⇒一峰⇒二峰⇒三峰⇒
唐松岳⇒唐松山荘⇒丸山ケルン⇒扇雪渓⇒八方池⇒八方池山荘⇒(リフト)⇒八方尾根第2駐車場
 (全歩行時間10時45分) 標高差約1,730m 累計標高差約2,777m 歩行距離約22q 
yahoo地図
 コースmap

 ★1日目(白馬三山)
(八方尾根第2駐車場(バス)⇒猿倉)
猿倉荘(6:36)⇒ 白馬尻小屋(7:25〜7:35)⇒大雪渓(7:45)⇒避難小屋(9:55)⇒村営頂上宿舎(10:40〜10:48)
⇒白馬岳(11:16)⇒白馬山荘(11:26〜11:42)⇒杓子岳(12:58)⇒白馬鑓ヶ岳(13:40)⇒天狗山荘泊(14:20)
 (歩行時間6時間10分:全所要時間6時間44分) 標高差1,730m  am6:36〜pm14:20 

★2日目(不帰ノ嶮〜唐松岳へ)
天狗山荘(5:18)⇒天狗ノ頭(5:35)⇒不帰キレット(5:58)⇒一峰(6:45)⇒二峰(7:21〜7:31)⇒三峰(7:42)
唐松岳(8:10〜8:33)⇒丸山ケルン(9:02)⇒扇雪渓(9:11)⇒八方池(9:36〜9:50)⇒八方池山荘(10:30)
 (八方アルペンライン(リフト)⇒八方尾根第2駐車場)
 (歩行時4間時間35分:全所要時間5時間12分)     am5:18〜pm10:30

歩行時間は単行動なので調子や気分によって違いますので参考にはなりません。

山麓の村の名前は「はくばむら」だが、本来の山名は「しろうま」である。例年五月上旬ごろに、山腹に現れる雪形が代掻き馬の形をしていることに由来するといわれる。つまり、代掻き馬が「代馬」になり、それが「しろうま」に転化したという説である。北アルプスの北端部を代表する高山で、長野県、富山県、新潟県の境をなしているが、南から眺めると右に傾いているように見える。急崖の谷間に、膨大な積雪によって形成される大雪渓が夏には出現し、富山県の剣岳と、ここより南部にある北ア・針ノ木岳とともに日本の三大雪渓の一つに数えられている。白馬の大雪渓は、夏には圧倒的な数の登山者を迎えて、ときには蟻の行列のようにさえ見える。なお、積雪期ともなれば一週間風雪が続くこともまれではなく、白馬岳一帯は世界最悪気象地域の一つにあげられている。

8月も終わりに近付き、平日ともなると比較的静かな北アルプスの山歩きが楽しめます。以前から計画していた白馬大雪渓から登り、白馬岳〜唐松岳の白馬連峰縦走コースを思う存分楽しみました。八方尾根駐車場に車を置き、バスで猿倉登山口まで移動の1泊2日の行程です。唐松岳から下山途中の八方池大3ケルンで、嬉しいサプライズが待っていました。
バスターミナルの道向かい、八方尾根第2駐車場で今回も車中泊です。隣のローソンで買った角のハイボールを飲んで午前0時にお休みです。早朝5時に起きて、猿倉行きの始発(6時)に乗車です。料金は900円、15人位のゆったりバス内でした。猿倉に到着し、猿倉荘ベンチでコンビニ朝食を頂き、登山届を提出します。※猿倉荘の登山口駐車場は、ほぼ満車でした。

歩き始めは樹林帯で、鑓温泉登山口(左)を過ぎると林道になります。やがて林道は細くなり、登山道の始まりです。20分位すると白馬尻小屋(1,560m)に到着します。今日は暑いので、半凍りのミネラルを美味しく頂き休憩です。白馬尻小屋は大雪渓の玄関口らしく売店と食堂、水場・WCもあり、アイゼンのレンタルや販売もしていました。



上記の大雪渓案内図は白馬村のHPよりお借りしました。
登山口の猿倉から大雪渓までの白馬大雪渓遊歩道は、約1時間30分位でした。 大雪渓ケルンを過ぎてからは雪渓歩きになりますので、軽アイゼンを装着して雪渓を楽しみます。8月最後の日曜日ですが、登山者の数は疎らです。

全長3.5km、標高差600mの白馬大雪渓は、日本一のスケールを誇ります。 雪渓上から冷気が上がり、先ほどまで暑かったのが嘘のようです。まるで天然の冷蔵庫に入ったように涼しく、やがて寒くなります。雪渓の足跡を踏みながら、落石や小さなクレパスに注意しながら登って行きます。標高を上げるにつれ傾斜もきつくなってきます。

葱平で軽アイゼンを外し、急な登山道になります。でっかい石がゴロゴロあります。
夏場は高山植物がとてもきれいです。やがて勾配も増し、本格的な登りになります。雪渓を過ぎると一挙に気温が上昇し、沢山の登山者が随所で休んでいますが、お先に失礼します。
雪渓の雪解け水が吹き出していますので、冷た〜い水で顔を洗ったり飲んだりとリフレッシュです。周辺には随所に落石キケンの表示があります。上部から転がってきたと思われる落石が多くありました。
岩室跡に到着です。1906年 岩室を山小屋に改造して「頂上小屋」を開業。日本最大級1200人収容の白馬山荘の前身がここにあったということですが・・・。程なくして避難小屋に到着しますが、沢山の登山者が休んでいますのでお先に失礼させて頂きました。

艶やかな蝶が私の目の前に飛んできて花の蜜を吸ってます。高原を代表するクジャクチョウでした。がっしりしている枕木みたいな木段は息の切れる単調な登りで、ようやく山頂へと向かう稜線が見えて来ました。
村営白馬岳頂上宿舎で小休憩です。ベンチの横には自動販売機が設置されていますので、熱くなった体を缶ビールで冷やします。結構なお値段ですけど大変美味しく頂きました。山頂への分岐正面に、旭岳が聳え立っています。
白馬山荘の後ろには尖がりピークの白馬岳が間近くに見えます。山頂手前のケルンに白馬山荘創始者「松沢貞逸」 翁のいレリーフがありますので見学です。
松沢貞逸は明治末から大正にかけて、近代登山や山岳スキーにおいて白馬岳周辺の開発を先駆的に進めました。父親が亡くなり15歳で家業の へ 木 (やまき)旅館(のちに白馬館)を継ぐと、白馬岳頂上の石室に手を加え明治41年(1908)ころ本格的に山小屋として開業(現白馬山荘。北アルプスにおける近代登山者向けの営業山小屋第1号)して来たる近代登山隆盛に備えたり、白馬岳への登山者が増加すると大正8年(1919)に白馬山案内人組合を結成して登山者たちの利便・安全を図ったりしました。 大正15(1926)年自動車事故により、37歳の若さで亡くなりました。

山荘から登る途中、3名とすれ違いましたが、山頂は貸切です。あいにくガスが上がって来て景色は宜しくありません。一等三角点と立派な方向版が設置されていました。ガスがなければ素晴らしい景色を望む事が出来るのでしょうね。白馬山荘に戻り、木の株で出来ている丸いベンチで、コンビニおにぎりとパンで昼食です。炊事場へ行って2リットル水を頂き出発します。※スカイプラザ内にはモンベルショップがありました。
旭岳との分岐を唐松岳方面に進み小ピークの丸山から眺めた、白馬岳と白馬山荘です。手前は村営頂上宿舎とテント場です。

杓子岳、白馬鑓ヶ岳へ続く稜線です。長野方面側からのガスが抜けないので杓子岳の絶壁が見えず、優しい山容に見えます。巻き道からザレた急登をジグザグに登ると、杓子岳山頂です。
細長いピークの北側に杓子岳の山頂がありました。ガスに巻かれ視界不良で残念でした。振り返って杓子岳ですが、こちらからは優しい山容に見えます。
鑓ヶ岳手前のピークでは、小団体さんのご婦人とおじさん達が一斉に湯たんぽのお湯をはらっていますので、見ない振りをして通り過ぎます。分岐を左に上がると鑓ヶ岳山頂です。

静かな山頂ですのでザックを降ろし、チョコバーで栄養補給です。やがて山頂は賑やかになって来ましたので撤収です。鑓温泉の分岐では、大半の登山者が下がって行きますので静かな山道に変わります。

振り返って白い山肌の白馬鑓ヶ岳です。白馬岳は黒く、杓子岳は茶色く、白馬三山は其々、山肌の色が違います。


私の目の前を雷鳥が数羽、鳴きながら横切ります。良く見ると瞼の上が赤いので雄の雷鳥かもしれませんが、良く分かりません。本日の宿泊の天狗山荘が見えて来ました。14:20に到着です。
外のベンチに座り、まずは生ビールで乾杯!お湯を沸かして角のお湯割りを頂きます。最初は1人でしたが徐々に単独ハイカーが集まり、山の話が弾みます。善光寺近くから来られたおじさんが話題豊富でしたので、楽しかったです。宿泊定員200名ですが、本日の宿泊約30名ですのでゆっくり出来ます。ロフトタイプの下段8名定員ですが、2名だけの余裕のスペースです。同室の千葉県からお越しの方は、百名山を数年前に制覇し、明日は私と同じ不帰ノ嶮〜唐松岳だそうです。
夕食は天狗山荘名物の天狗鍋がメインです。具沢山の美味しい鳥鍋でした。宿の御主人は感じが良く親切でした。満天星を拝もうと外に出ましたが、残念ながら星は見えませんでしたので、ゆったりスペースのお部屋に戻りお休みです。2日目に続きます。

2日目 不帰ノ嶮〜唐松岳へ続く!


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