白馬岳〜唐松岳

・笠ヶ岳 標高2,898m ・抜戸岳 標高2,813m ・弓折岳 標高2,588m 

新穂高温泉無料P⇒登山指導センター⇒笠新道登山口⇒杓子平⇒抜戸岩⇒笠ヶ岳山荘⇒笠ヶ岳⇒
笠ヶ岳山荘泊⇒抜戸岳⇒弓折岳⇒鏡平⇒秩父沢⇒さわらび小屋⇒登山指導センター⇒新穂高温泉無料P
 (全歩行時間13時58分)   標高差約1,831m 歩行距離約30q   yahoo地図   コースmap

 ★1日目    新穂高温泉無料P(6:50)⇒登山指導センタ(7:05〜7:15)⇒笠新道登山口(8:18)⇒杓子平
(11:30〜12:06)⇒笠新道分岐(13:10〜13:18)⇒抜戸岩(13:56)⇒笠ヶ岳山荘(14:30)  笠ヶ岳(往復25分)
 (歩行時間6時間46分:全所要時間7時間40分)     am6:50〜pm14:30 

★2日目 笠ヶ岳山荘(6:30)⇒抜戸岳(7:45〜7:53)⇒弓折岳(10:25〜10:35)⇒鏡平(11:12〜12:02)
⇒秩父沢(12:58)⇒さわらび小屋(13:44)⇒登山指導センター(14:41〜14:51)⇒新穂高温泉無料P(15:00)

 (歩行時7間時間12分:全所要時間8時間30分)     am6:30〜pm15:00

笠ヶ岳(かさがたけ)は、岐阜県高山市にある飛騨山脈の標高2,897 mの山である。中部山岳国立公園内にあり、日本百名山及び新・花の百名山[5]に選定されている。丸いお椀型の隆起がなだらかな稜線の上に、ポッカリと突き出た特徴的な姿で、北は立山連峰、南は御嶽山からでも、一目でそれと分かる山容をしている。山名もその笠を伏せたような姿に由来している。日本の各地に同様な山名の山が複数あり、その最高峰である。春になると、山頂直下を頭とする馬の雪形が現れ、高山盆地からも望むことができる。飛騨では、この雪形が現れる頃が、田植えをする時期と昔から言い伝えられている。北は、槍ヶ岳西鎌尾根と双六岳を結ぶ東西の稜線上の樅沢岳に至り、南は岩峰で日本有数のロック・クライミングのルートを持つ錫杖岳に連なっている。また、高原川の支流の蒲田川の源流を挟んで、東の槍穂高連峰と対峙している。北西側は金木戸川(高原川の支流)の源流となっている。(Wikipediaより)

穂高連峰から眺める岐阜の名峰「笠ヶ岳」は、堂々とした山容で、歩き応えのある素晴らしい山でした。初日はガスで生憎の視界不良でしたが、山頂では見事な「ブロッケン現象」を初めて見る事が出来て感動です。次ぐ日は文句なしの快晴で、槍・穂高連峰をはじめ壮大な景色を堪能しました。 
今回も新穂高温泉にある登山者用無料駐車場に深夜に着いて車中泊です。※登山者用無料駐車場(仮設WC×2)は深山荘の駐車場の奥にあり、朝には満車状態になっていました。バスターミナルになっている新穂高登山センター(水洗WCあり)で登山届を提出し、左の橋を渡ります。
温泉街を抜けゲートを跨いで、左俣林道をしばらく歩きます。林道と言っても緩やかな車道になっているので、気分的には笠新道登山口まではハイキング気分です。笠新道登山口に水場がありますので、急登に備えペットボトルにキープと水分補給です。
笠新道は、標高1360m地点から2780mの稜線へ一気に1420m標高を上げる健脚コースです。木の根っ子やゴロ石の続く、ブナやナラの原生林の中を登って行きます。
途中、標高標識が5箇所あるので目安になります。2100m地点では槍、穂高の眺めが一望できると言う標識がありましたが、ガスで視界不良です。 
ようやく杓子平に到着です。杓子平広場は満員状態でしたので、すぐ先の稜線上に腰を掛け、おにぎりとカップラーメンで昼食です。私達が休んでいると稜線上に続々と人が集まり、賑やかな昼食になりました。先ほどまでガスに閉ざされていた景色はわずかの間ですが、抜戸岳〜笠ヶ岳へ続く山並みと稜線が見えました。
杓子平からはガレ場の急登になり、皆さん大変と苦戦をしています。抜戸岳と笠ヶ岳との分岐点で連れがたどり着くまでしばしの休憩です。笠ヶ岳へ向かう稜線は多少アップダウンはありますが、今までの登りに比べれば楽な感じです。道中、岩と岩の間を通り抜ける、抜戸岩がありました。
ハイマツの痩尾根を進んで行きますが、ガスで笠ヶ岳山頂や笠ヶ岳山荘が見えません。テン場を過ぎた付近から山小屋を確認出来て一安心です。
宿泊手続き終え、天候の回復を待ってから山頂へ向かう事にします。ロビーのストーブで暖まりながら、ビールと角のお湯割りを美味しく頂きます。本日のおつまみは、巷で評判の「うずらの燻製」と「乾燥マンゴ」を頂きます。横となりで寛いでいた神奈川からお越しの○山さんは綿密なスケジュールを立て、5泊6日で槍・穂高方面への縦走をするそうです。とっても綿密に書かれている計画スケジュール表を見せて頂き、大変参考になりました。
※角とうずらの燻製は、ベストマッチ!「滑ちゃん」つまみの差し入れ有難う!

2時間位するとガスが抜け始めましたので、山頂へ向かいます。10分位歩くと瓦のような平たい石が積み重なっている笠ヶ岳山頂があり、手前は祠があるピークで奥は三角点が設置してあるピークです。先ほどから穂高連峰付近に丸い影が映り出されています。良く見ると、ガスに映った自分の影みたいで驚きです。祠のあるピークを通り過ぎ、誰もいない笠ヶ岳山頂に到着です。
山頂では30分近くブロッケン現象が続き、最後まで少人数の観客でしたのでゆっくりと眺められました。ブロッケン現象が起こる条件は、太陽光が見る人の背後から直接さしこみ、見る人の影が前方の雲や霧に映ることで起こります。言葉の由来は、ドイツのハルツ山脈最高峰の「ブロッケン山 」で現象的に見られ、この名がついたそうです。
夕陽とガスが調和し、素晴らしいブロッケン現象を拝む事が出来ました。夕暮れの時間までもうすぐですので、雲海に沈むサンセットを背にしてブロッケン現象を優雅に眺められ、贅沢気分でした。
本日の宿泊人数は定員(100名)の150%オーバーだそうです。回転をしながらの食事ですので、本日の夕食時間は5:45からでした。見ての通りの夕飯は大変美味しく頂きました。消灯まで時間がありますので、売店で買ったレッド(@800)をお湯割りにして頂き、恒例の酒飲み座談会です。※小屋外の気温計はマイナス2度を指していました。
2日目 笠ヶ岳〜抜戸岳〜弓折岳〜鏡平へ
秩父平カールから中崎尾根、西鎌尾根の頂点、槍ヶ岳を望む
早朝5時に笠ヶ岳山頂に到着しますが、風が冷たく頗る寒い!日の出時刻が5:40分頃ですので、山頂には先行者が1人いるだけでした。徐々に明るくなってくる日の出前の神秘的な景色を見たくて、早く山頂に来ました。槍や穂高連峰のシルエット越しから太陽は登ってきました。
穂高連峰の大キレット越しの日の出ですので、太陽が見える前から少し明るくなっていました。気が付くと山頂付近は沢山の人達で満員御礼状態になっています。富士山と南アルプス〜中央アルプス〜御嶽山〜加賀白山等、360°の見事な景色が広がります。
フロントで無料配布されている見やすい山図と、各山々を実際に照らし合わせて見るのも不思議なくらい楽しい気分です。特に先日歩いた奥穂高〜西穂高の複雑な稜線に、改めて驚きました。
薬師岳〜剣岳・立山連峰〜鷲羽岳〜双六岳も良く見えます。眼下には笠ヶ岳山荘と小さなピーク「小笠」 です。
御来光をゆっくり拝んだので6時になってしまいましたが、朝食は最後の数人だけですのでゆったりと食べられました。依然と水道は凍結していますが、前日に補充したので難を逃れます。支度を調え快晴の中、6時半に出発です。テン場を過ぎ山頂を振り返ります。
緩やかなアップダウンを繰り返しながら進んで行くと、所々霜が降っています。ハイマツや葉っぱは凍りついていて、「珊瑚や海草」みたいでした。やがて抜戸岳への標識を確認し山頂へ直登りです。
抜戸岳(2,813m)山頂は狭いですが見事な景色が広がり、昨日確認できなかった稜線が一望出来ました。右上の写真は弓折岳方面へ向かう稜線と黒部五郎岳、薬師岳です。
雄大な形の笠ヶ岳です。笠ヶ岳山頂と小笠のピークに「笠ヶ岳山荘」はあります。右には石川の名峰、加賀白山も見えます。分岐まで下がり、先ほどの稜線に戻ります。
進行方向にピークが見えますので登ってみる事にしました。山頂標識はありませんが、ケルンがあり大変眺望の良いピークで、気さくな年配5名グループがいました。リーダーらしきおじさんに沢山の山名を教えて頂き、おまけにおじさんが書いた笠ヶ岳のポストカードとお菓子まで頂きました。本日は鏡平山荘泊だそうです。おじさん達はマギー司郎顔負けの巧みな言葉使いでしたので、瞬時に馴染んでしまいました。
黒部五郎岳、薬師岳方面に近付いて行くと、双六岳と双六小屋後方には鷲羽岳も見えます。 先ほどのマギーさん御一行様は休憩に入りましたので、名残惜しいですが、お先に失礼しました。
少し下り、秩父平から見上げると、見事な岩峰と青空。秩父平のカールは雄大で、アルプスのカールであることを再度実感させられました。上を見上げ、皆さんとしばしの休憩です。
素晴らしい景色の秩父平から大ノマ岳を過ぎると、大ノマ乗越の鞍部に入ります。大ノマ乗越(2,450m)から弓折岳(2,588m)までは138mの登り返しですが、スペック以上に長い感じがしました。弓折岳山頂は広い場所でしたが、眺望は今一でした。弓折岳に着いたら休憩!と思いきや、なんとな〜く落ち着かない場所でしたので先を進みます。
弓折乗越は双六小屋との分岐で、正面の眺望は東鎌・西鎌・槍穂高・北鎌から交差する槍ヶ岳の風格が素晴らしく、眼下には逆さ槍で有名な鏡平も見えます。
鏡平山荘に到着です。皆さん山荘前のベンチで寛いでいます。待ちに待った生ビールを早速頂きます。おじさんのビールの注ぎ方はプロ級で、喉ごしは最高でした。笠ヶ岳山荘で用意して頂いた朴葉寿司弁当もボリュームがあり、大変美味しく頂きました。相向かいに座った若者の顔を良く見ると、笠ヶ岳山頂でブロッケン現象を一緒に見ていた若者でした。高校時代から登山歴15年と言ってましたので先輩!と呼んでみたら照れていました。新穂高に泊まり、明日は焼岳へ登るそうです。日本アルプスの百名山は残すところ剣岳の一座だそうです。

                鏡池で槍ヶ岳&逆さ槍を望む

新穂高温泉より鏡平を目的にして、鏡平山荘に宿泊するハイカーも少なくないみたいです。雲のない快晴日の鏡池で槍ヶ岳&逆さ穂高岳を望む事が出来ました。
鏡平山荘からは木道歩きで、ハイキング気分です。立派な標識が設置してあるシシウドヶ原(2,090m)です。シシウドが群生しているので、シシウドヶ原の由来になったのでしょうか?
ガレ場主体、時にはゴロ石ですが、歩きやすいコースですので、ちゃっちゃか下がって行きます。眼下には小池新道とワサビ平方面が見えて来ました。
秩父沢から小池新道に入り、緩やかに標高を下げて行きます。小池新道登山口から林道歩きになります。わさび平小屋では、先ほど鏡平小屋で一緒になった若者が美味しそうにきゅうりを頬張っていました。
林道をひたすら歩いて、新穂高温泉に到着しました。橋の上から青空のもと、笠ヶ岳から抜戸岳の稜線がすっきり見えます。今回も100円割引のパンフレットに誘われ、新穂高温泉「ひがくの湯」(@600)でゆっくり汗を流し疲れを癒します。露天のみですが、ゆっくり出来ました。
 ★2011/9/12 西穂高岳より撮影した「笠ヶ岳」
おまけ 

 穂高側から何度か眺めた「笠ヶ岳」は、どっしりした山容で貫禄があります。
 以前から気になってはいましたが先日、穂高山荘でお会いした
 「LLさん」の大好きな山と言う事が選択の決めてになりました。
 今回は双六岳までは行きませんでしたが、周回コースは大変充実しました。
 機会があったら「笠ヶ岳&双六岳」を「LLさん」お勧めの双六山荘泊で歩いてみたいと思います。

 9月の下旬ですが、笠ヶ岳山荘は朝夕氷点下でした。北アルプスの紅葉はもうすぐで楽しめそうです。
 笠ヶ岳山荘ロビーでご一緒した神奈川からお越しの○山さんは無事、
 槍ヶ岳〜西穂高岳等5泊6日の縦走を無事に終えたのでしょうか?

 交互リンクをしている「楽しい群馬の山歩き」さんと、偶然にも全く同じ行程みたいでした。
 また何処かでお会いしましたら宜しくお願いします。

天候= 1日目:曇り時々ガス 2日目:晴天
出会った人= ・笠新道40(人位) ・周回コース(60人位) 

全く当てにならない疲労度:★★★☆☆(単独で無いのでゆっくり気味でした) 

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