巻機山

巻機山 標高1,967m   牛ヶ岳 標高1.961.6m  割引岳 標高1,930.9m
 標高差約1,237m  歩行距離約14.3q
 yahoo地図

桜坂駐車場(6:55)⇒五合目(7:38)⇒ニセ巻機山(9:02)⇒割引岳分岐広場
(9:27〜9:37)⇒巻機山頂上最高点(9:45)⇒牛ヶ岳頂上(9:55)⇒牛ヶ岳展望地
(9:58〜10:38)⇒割引岳分岐広場(11:10)⇒割引岳頂上(11:28〜11:38)⇒
割引岳分岐広場(12:55〜12:10)⇒ニセ巻機山(12:28)⇒桜坂駐車場(13:58)

 (歩行時5時間48分:全所要時間7時間03分)  am6:55〜pm13:58   コースmap

歩行時間は単行動なので調子や気分によって違いますので参考にはなりません。
巻機山は上越国境の山々のひとつで、巻機山本峰、牛ヶ岳、前巻機(ニセ巻機)、割引 岳の四つの峰からなる、日本百名山の一つです。新潟、群馬の二県にまたがり、頂上付 近には豊富な高山植物と神秘的な池塘群があり、山麓は緑の原生林に覆われて います。巻機山本峰の山頂はなだらかで広くあまり山頂らしくないが、谷川連峰や越後 三山などの展望がすばらしい。 古くから機織りの神を祀る信仰の山として知られています。登山口は、旧清水街道の山麓関所清水で、夏場は六日町駅からバスの便があります。
7合目あたりから広がる見事な紅葉で、山頂付近の広大な草原や池塘とマッチングして見事な景観を創りだしています。20数年前から登山者の増加などによって、登山道沿いの雪田草原が裸地化し、池塘も破壊されてしまいました。地元の方々やボランティアによる環境保全活動を開始し、地道な活動の結果、池塘や草原が近年復元しました。
昨年紅葉時に予定していた巻機山ですが、雨で止む無く断念しました。今年こそはと思い、待望の巻機山に登る事にしました。深夜に到着すると既に駐車場は7割程うまっており、流石三連休初日の紅葉シーズンだけあります。6時半に起きた時点では満車になっていました。登山口で登山届けを出して出発します。大きな注意看板が設置されていて、『米子沢コースは事故多発の為・・・コースではありません・・・米子沢コースからは・・・御遠慮下さい』と書かれていました。本日の予報は晴れマークでしたが、深夜に雨が降って朝方から曇りでしたが、天候の回復を願ってスタートします。
出発してすぐに、ヌクビ沢・天狗尾根コース(上級者向け)と井戸尾根コース(一般向け)の分岐点があり、迷わず一般コースの井戸尾根コースを進みます。前日の雨で登山道には水溜りが出来ていますので、足元に注意を払います。最初から結構な急登で、年配の先行者グループへすぐに追いついてしまいますが、気持ち良く道を譲って頂きました。
視界のないジグザグ道を登っていくとブナの林になり、すぐに五合目に到着します。ここは展望が開け、前方には米子沢に連なり落ちる何段かの滝が見えます。沢山の人達が休憩をしていますので、米子沢の写真は帰りに撮る事にします。
六合目を過ぎると眺望が開け始め、さらに登り続け、七合目に到着です。相変わらず曇っていますが、七合目の展望地から見た紅葉は見応えがあります。七合目から熊笹を切り開いた急な迂回路を登って行くと、眼下に7合目付近の紅葉が見渡せます。
八合目付近からは急な木の階段になり、ガスの中をひたすら登るとピークが見えてきます。広いなだらかな稜線上に出て少し進むと、狭い山頂の前巻機山(ニセ巻機山=9合目)です。 ここからは木道を緩やかに下ります。
前巻機山から避難小屋までは一旦下ります。避難小屋は新しく、中を覗いてみると凄く綺麗でしたので驚きです。トイレは小屋の中にあります。周辺は池塘と草紅葉がお見事でした。
「御機屋」手前の木段から振り返ると、7合目付近の艶やかな紅葉とはまた違った草紅葉と緑のコントラストが、素晴らしい風景を演出しています。
厳密にはニセ巻機山part2ですが、山頂標識がたっていてベンチも設置あり場所が広いので、休憩に最適です。 右は牛ヶ岳へ、左は割引岳へ至る稜線の分岐、「御機屋」と呼ばれる場所です。「役行者」と刻む新しい標識が据えられていましたので、信仰登山の山域でしょうか?※植生保護の関係で、最高地点では無く「御機屋」に山頂標柱があるみたいです。
「御機屋」はアメリカ人の単独おねーさんが一際、目を引いていました。巻機山で日本百名山の97座目だそうで、残すところ雨飾山と妙高山と○○山だそうです。新潟からお越しの爽やかな若い美系男子二人と意気統合していました。牛ヶ岳へ向かう途中に巻機山最高地点があります。山頂といってもなだらかな稜線上に石が積み重なっているだけで、標識等は一切ありません。※上記の写真は掲載許可済みです。
木道脇には池塘が点在しています。この角度から眺めると何故か『喪黒福造』みたいな顔に見えました。さらに進むとベンチがあり、右に朝日岳方向縦走コースの分岐があります。ちなみに6月に歩いた馬蹄形コースの朝日岳ジャンクションピークには巻機山へは、『難路・道ナシ』と書かれていました・・・。
牛ヶ岳へ続く素晴らしい風景が見えて来ました。稜線越しに牛ヶ岳頂上と左端のピークの展望地が見えます。緩やかな山道は歩きやすく、往来する人も疎らでした。
牛ヶ岳の三角点のある頂上は狭く眺めが悪いのでさらに進むと、展望良い展望台に出ます。休憩できるスペースがあり、先は「裏巻機登山道」となり健脚向きと記された注意板が立っていました。徐々にガスは抜け始め、眺望が広がり割引岳が見えてきます。最初は1人でしたが、栃木からお越しの男性二人と一緒のタイミングでカップラーメンを食べます。コンビニで買ったフライドチキンをカレーヌードルの中に入れ一緒に食べたらボリュームがあって、大変美味しく頂きました。最近はコンビニでバナナを売っているので重宝しています。
やがて牛ヶ岳展望台は賑やかになり、10人オーバーです。清水市からお越しのカップルは避難小屋に泊まってゆっくり巻機山を堪能するそうです。ステッキで割引岳のとんがった頂きを指していますので、この先私と同じ行程になりそうです。
再び気持のよい稜線歩きで、「御機屋」分岐に戻ります。徐々に人が多くなり、巻機山周辺は活気が出て来ました。
誰もいなかった朝日岳への分岐を振り返ると賑やかになっていて、山頂標識のある「御機屋」分岐は凄い事になっていました。
分岐を通り過ぎ、静かな稜線を歩いて割引岳へ向かいます。少し下って小さなピークを越え登り返すと、とんがり頭の割引岳頂上に到着します。
割引岳の頂上に着いた頃にはガスが無くなり、視界が開けます。対面する牛ヶ岳を始め、周辺の景色を楽しみます。流石は一等三点設置の眺望の良い割引岳山頂ですね。
遠方には越後三山らしき山や、眼下に赤く染まる山々の紅葉が目を引きます。縦走コースの下まで少し下りてみると、稜線がずーっと続いていますので、越後三山まで歩けるのでしょうか・・・。
天狗尾根の先には、赤い斑点がいい感じの天狗岩が見えます。ちなみに天狗尾根・ヌクビ沢コースの下山は禁止されています。

夏のイワショウブの白い花のから、ピンクの実が育ち始めます。大きくなるにつれて濃いチェリー色へ変化します。草紅葉の中の木道を上がり終わると、「御機屋」分岐です。


3度目の「御機屋」で視界が開けます。巻機山から朝日岳のジャンクションピークへ通じる縦走コースと、後方には谷川岳方面も見えます。避難小屋を過ぎ、来た道をちゃっちゃか歩いて帰ります。
振り返って前巻機山、後方には割引岳と巻機山です。登る時にはガスで見られなかった景色を、振り返りながら楽しみます。
8合目の木道から振り返り、前巻機山を見ると、「うん、なるほど!ニセピークに見える!」と、独り言!
ナナカマドの紅葉越し眼下には、展望地付近の紅葉が見えてきます。今回は薄陽が射していますので、より見応えがあります。
七合目付近で紅葉を十分に楽しみます。大きいザックを背負った男性二人連れとすれ違います。昼ごろから登り始めたので避難小屋に宿泊するそうです。「避難小屋へ宿泊するカップルが先客でいますよ!」と情報を伝えたら、「邪魔しては悪いので如何しようか?」と言ってましたので、「気さくなカップルですので心配はご無用ですよ!」といったら、「良かった!有難う!」と言って、笑顔で紅葉の中へと登って行きました。
七合目付近から眺めた前巻機山方面です。朝と違って陽が射していますので、本当に素晴らしい景色です!
米子沢が見える5合目の広場です。朝はガスで視界不良でしたが、見事な程に景色が広がります。米子沢を沢登りする上級者が時々いるみたいです。


米子沢のアップ写真ですが、下流から中流の大きな滝、上流の大ナメ等の景観はとても素晴らしいです。沢登りの上級者はいったい何処を登るのでしょうか・・・?
桜坂駐車場に午後2時少し前に到着です。私の登山靴は樹林帯の悪路で泥だらけです。トイレ脇の水道を見ると親切にブラシが用意されていました。靴の泥を洗い流し、駐車場出入り口で駐車料金500円を支払います。湯沢の日帰り温泉へと向かいますが、立て看板に誘われ急遽、17号線沿いのハツカ石温泉「石打ユングパルナス」へ向かい、ゆっくり汗を流します。料金は高めの900円でしたが、施設は広く、薬草風呂や塩サウナ広い露天風呂があり、ゆっくり出来ました。
上記の写真は桜坂駐車場から見上げた天狗岩と割引岳。
おまけ 

 素晴らしい紅葉を期待し、深夜の関越道を本庄ICから石打ICへと車を走らます。
 コンビニで食糧調達の為、石打ICから17号線へ一旦戻る形でローソンへと向かいます。
 桜坂駐車場に午前1時に到着しますが、車中泊の車が沢山駐車してありますので、
 すぐにエンジンを切って静かに夕食兼晩酌です。
 
 先日BS放送で絶景百名山「八甲田山、巻機山・秋」の再放送を見て、登る意欲がMAXになりました。
 放送内容は、民宿「上田屋」を営む小野塚勝一さんが、紅葉の巻機山を案内する番組でした。
 巻機山は予想以上に賑やかで、紅葉と壮大な景観を見ながら歩く事が出来て大変良かったです。

天候=曇りのち時々晴れ
出会った人=80人以上
全く当てにならない疲労度:★★★☆☆

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