表妙義山縦走(白雲山〜鷹返し〜金洞山)  2015 10 24


白雲山 標高1,104m  金洞山 標高1,094m  標高差約765m  歩行距離約10.8km

行程 : 道の駅みょうぎ第2P(7:38)⇒妙義神社(7:48)⇒大の字(8:21〜8:29)⇒奥の院(8:43)⇒
見晴(8:58)⇒玉石(9:10)⇒大のぞき(9:22〜9:24)⇒天狗岩(9:50)⇒相馬岳(10:11〜10:14)⇒
茨尾根ピーク(10:52〜11:01)⇒堀切(11:12)⇒鷹返し(11:36〜11:49)⇒東岳(12:22〜12:23)⇒
中ノ岳(12:36〜12:57)⇒第三石門(13:21〜13:22)⇒第二見晴(14:28〜14:32)⇒道の駅妙義第2P(14:58)

(歩行時間6時間13分:全所要時間7時間21分) am7:38〜pm14:58   yahoo地図  mapへ

歩行時間は単行動なので調子や気分によって違いますので参考にはなりません
妙義山は、赤城山、榛名山とともに上毛三山に数えられています。妙義荒船佐久高原国定公園の中心的な山で、険しい岩峰の尖った姿が特徴的です。日本三大奇勝の一つでもあり、国の名勝に指定され、日本百景に選定されています。また、妙義山は白雲山・金洞山・金鶏山・相馬岳・御岳・丁須ノ頭・谷急山などを合わせた総称で、南側の表妙義と北側の裏妙義に分かれています。表妙義には、気軽に登れる「石門めぐり」と自然を満喫できる「関東ふれあいの道(中間道)」、そして体力と経験と度胸が必要な「表妙義山縦走」コースがなどがあります。本日は難易度が高い「表妙義山縦走」コースを久し振りに楽しみました。
紅葉時期に予定していた2回目となる表妙義縦走コースを、今回も緊張感を味わいながら心地良く歩きました。当初は中ノ岳駐車場からのスタートと思いましたが、紅葉目当てでは、妙義神社スタートの方が良いと考え、今回も妙義神社からスタートです!次回訪問時の時は中ノ岳駐車場発!とします。※鎖場が連続する上級コースは、谷川岳に次いで滑落事故が多いようです。

「道の駅みょうぎ」の第二駐車場(登山者OK)に車を置き、支度を整え、出発です。妙義神社の鳥居をくぐって参道を登って行きます。 本殿前を通過して石段を登って行くと朝から賑やかでした。 後ろから「ふかや市の方」ですか?と若い群馬県山岳救助隊の方に声を掛けられ、しばし会話! ザックにふっかちゃんのバッチが付いていたのでわかったそうです。若い山岳救助隊の方は妙義のバリエーションルートは殆ど歩いたそうで、表妙義縦走は二桁だそうです。 登山口と工事現場が一緒になっていて、仮設のミニ陸橋を渡って工事用レールを渡ります。山道の脇には工事用レール!

大の字直下でペアに追いつき平行スライド! まだ紅葉していない大の字へ! 先ほどのペアが登って来ました。出来たら金洞山まで縦走したいとか?レディーの方は登攀技術がありました。

見上げて白雲山は紅葉が始まっている! 大の字より少し歩くと、中間道との分岐の辻に出ます。白雲山方面は難易度が高く、ペンキで「キケン上級コース」と書かれています。見上げると標高の高い場所は紅葉中!
 
やがて、巨石に挟まれた造りの奥の院が現れます。奥ノ院右下の岩壁から三連30mの鎖が垂れ下がり、いよいよスリリングな上級コースが始まります。
今回で4回目ですので、私的には難なく登りこみます。しかしながら、白雲山の鎖場の中では、恐らく難易度が一番高い鎖場だと思います。 鎖場上部岩穴より、眼下を覗くと祠と石碑が祭られています。
 斜面に付けられた鎖を手すり感覚で登って行きます。  ドウダンツツジの紅葉!         ミックス紅葉!
     眼下に道の駅みょうぎ         山道の彼方此方にリンドウ!       付近は嬉しい紅葉ポイント!
   「見晴し」直下より、入山禁止区域の金鶏山!               見上げて綺麗な紅葉!
本日は見晴らしがあまり利かない見晴! 一枚岩で出来た岩場ですがきっかけが無いので、途中まで溝から登ります。ビビリ岩と呼ばれている岩場ですが、ホールドが多くあるので難なく登れます。
登って来たビビリ岩!次のピークへは一旦、北側を下りで回り込むように稜線に戻ります。  裏妙義!
登り上がった尾根の左手前に岩陵があります。ここが以前には「白雲山」と書かれていた頂きみたいです。 ミツバツツジ?が随所に咲いている! そして玉石に立ち寄って!
 
     「大のぞき」手前の鎖場を通過する先行者              鎖場を1ヶ所通過すると「大のぞき」
「大のぞき」の目の前には、これから目指すピークの「天狗岳」! 100m位の断崖絶壁ですが!右の稜線で巻いて登るので、絶壁は通過しません!  ★2013年1月6日訪問時の大のぞき!流石にワンコのnanacoは緊張していました★
嶽三社大神の石碑の建つ「大のぞき」から、長い鎖が下まで垂れ下がっています。大のぞきから7mほど下降した所で左側にトラバースし、さらに7mほど下降します。ここまでが一段目の鎖場で渋滞中ですので、脇から回り込んでお先に失礼させて頂きました。
核心部をワンショット! 次の二段目が有名な、滑り台状三連30mの鎖場です。傾斜はきつく無いので落ち着いて下りれば特に問題はありませんが、少し長いです。今回は濡れていて少し滑りました。
先ほど平行スライドした方達が、すべり台状のキレットを急降下中!   

           天狗岩と紅葉!                      稜線は綺麗な紅葉!
天狗岩では休憩中の方達と笑顔で挨拶を交わしますが・・・、 どこかで見た事があるような気がしましたが? 後で「まきまき」さん達だとわかり、見覚えがあったのはブログでの顔写真でした。気付いていれば、初めての挨拶が出来たのに残念!
         相馬岳への凛々しい紅葉の稜線!                 稜線と裏妙義!
分岐地点の「タルワキ沢のコル」手前より、千葉からお越しヤマレコのbackdropsさんとしばし会話! そして紅葉している相馬岳(1,104m)に到着! 相馬岳は白雲山の南西端に位置し、表妙義の最高峰! 細長いピークで表妙義縦走路では最も広く、三角点が埋められた山頂!
 
 今から向かう金洞山の特異な鋭峰を眺め、山頂でひと息! 相馬岳直下の石が積み重なった急斜面や、滑りやすい大岩の斜面と、もろい木の根や浮石、落ち葉などがあるので、慎重に下がって行きます。やがて国民宿舎(相馬岳コース)との分岐を通過して行きます。※「バラ尾根」は荒れ気味で、最小限の鎖しかありません。
         茨尾根の黄金の紅葉                       可愛いもみじ
茨尾根は殆ど左右どちらかを巻いているコースですが、唯一のピークの「パノラマ台」は稜線上のピークになっています。 稲荷ずしを頂き小休憩! 地元妙義の天狗様が軽やかに到着して、軽快に去って行った!少し下がって行くと3名とスライド!しんがりは見覚えのある「tora-Z」さんではありませんか!そして1年振りのバッタリに感動!即、例のポーズをお願いしました。
中間道との分岐の「堀切」のコルは賑やか! 紅葉を楽しみながら、狭い稜線を進んで行きます。紅葉は綺麗ですが、残念ながら陰って来ました。

       妙義山の紅葉は本当に綺麗!                     艶やかな紅葉!
最初の15mのトラバースの鎖は濡れていたので、慎重に通過!振り返って茨尾根と白雲山!最初の鎖は短いですが、上部に岩コブが出っ張っていますので、見た目より少し手強かった感じ!      
鉄の梯子は傾斜が緩いので、然程高度を感じませんでした。梯子を過ぎると、短い鎖で左にトラバース気味に登ります。そして 鷹返しの基部に回り込みます。
急峻なリッジとなった主稜上の岩峰の鷹返し核心部に入ります。 この先4段の鎖場が続きますが、其々途中にひと息つけるスペースがあります。 1段目と2段目の鎖場は今回も難なくクリア! 白雲山から幾つもの鎖場を越えて来たので高度感に慣れたのか定かではありませんが、3段目のロングな鎖場も思ったより傾斜が緩く、岩場に足が良く掛かりますので、高度感が余りないまま通過!
核心部の3段目の鎖場を見下ろします。落ちたら重症以上間違いなし!  最後に鎖場最高地点より、眼下をワンショット!最上段を登り終わり、右にトラバースして行きます。

鷹返し最上部の鎖の支点がある場所です。後方に白雲山を望みます。巷で「鷹返し」と呼ばれている難所の鎖場でしたが2回目の為、予測していた緊張感は然程ありませんでした。ホールドが多くあり、登り易かった感じです!


鷹返しピークより、東岳-中岳-西岳-星穴岳を望む! 一旦下がって登り返して、鷹戻しの次のピークこそ高度感を味わう場所で、肩の下が急なルンゼとなっており、中間に大テラスのある2段25mの鎖場!しかしながら先行者がザイルをセット中なので、10分近く待機を余儀なくされます。
上段の垂直に近い鎖は、太い鎖と普通の鎖が計2本下がっています。折角ですので、最初は両方持って懸垂下降で足場を確保しなが下がってみました。ほぼ垂直で、腕力が必要なワイルドな鎖場です。 上段を終了すると、下段とのテラスは広く、ひと息付けます。下段は最初はオーバーハング気味で懸垂下降ですがすぐ緩くなり、上段より高度感はないものの、足場のきっかけが少なかったので長く感じました。
振り返って!2段ルンゼのピークと難易度の高い鎖場!

          東岳より裏妙義!                   丁須の岩と以前登ったてっぺん!


      振り返ってルンゼの鎖場ピークと白雲山!              眼下に金鶏山とさくらの里
     コブ岩とやせ尾根稜線を通過する先行者!                振り返って東岳!
 眼下に中ノ岳駐車場!  最後のピーク!金洞山(中ノ岳)山頂に到着!金洞山の祠周辺の紅葉はすでに終わっていました。
東岳のアップ! 後続者と急降下中の先ほどのザイルの方がザイルを使てますが、縦走路では比較的難易度は低い場所です。
山頂には3名の先行者がいて、いずれもソロでした。おじさまと地元のレディーは東岳経由で中間道へ下がるそうです。そして恒例のカレーヌードルを金洞山ピークで美味しく頂きます。 Nさんにお借りしたヘルメットを持ってきましたが、ずーっとザックの中でしたので忘れていました。まだ未使用!
先ほどのおじさまと地元のレディーが東岳へ到着して、仲良く寛いでいます。 中ノ岳から、本日最後の難所になる上段と下段の鎖場を下りて行きます。
足場を確保しながら下がれば、長い鎖も特に問題はありません。振り返り、中ノ岳鎖場!上段の方は角度が急で、下段は少し緩やかな鎖場!
トラロープの張られた箇所を下がり、普通の鎖場を通過すれば、本日の鎖場&岩場は終了です。第三石門では沢山の方々が寛いでいました。ようやく石門も紅葉が始まり出しました。中間道より標高を下げながら約3.8qで妙義神社!

        中間道のハーフの紅葉!                   誰もいない閑散とした東屋   
東屋より、若い紅葉と白雲山を望む!
          若い紅葉と金鶏山                     妙義神社まで2.3km
中間地点の「本読みの僧」辺りはまだ紅葉していません!第二見晴より金洞山を望んでみましたが、もやと逆光で白く映っただけ!第一見晴は賑やかなのでパス! 妙義神社は多くの観光客で賑やかっていました。
賑やかな「道の駅みょうぎ」第二駐車場に帰着! 道の駅みょうぎで、栗ミックスソフトクリーム(@250)を美味しく頂きます。
 
おまけ 

 大の字を過ぎて白雲山周辺では、沢山の登山者がいるので驚きです!
 妙義山最高峰の相馬岳まで、15名の方と平行スライドになりました。
 しかしながら金洞山まで縦走する方は半分以下のようです。

 天狗岩手前でお会いした千葉からお越しのオレンジザックの
 ヤマレコの「backdrops」さんと少々会をすると、金洞山までと言ってました。
 天狗岩では見覚えのある方達が寛いでいましたが、思い出せません! 
 後でわかりましたが、ブロクの中の写真で見た事のある、沼田の「まきまき」さん達でした。
 気付いていれば、初挨拶が出来たのに残念です。

 堀切手前では昨年の11月、子持山で初バッタリでお会いした「tora-Z」さんと
 1年ぶりに嬉しい再会をしたので、感動もひとしおです。
 茨尾根ピークでは「tora-Z」さん達と「まきまき」さん達が一緒に食事を楽しんだようです。

 標高の高い稜線や各ピークは紅葉が始まっていましたが、
 中間道付近は11月の初旬からの紅葉が始まるようです。
 もう少し陽が射せば、もっと華やかな紅葉だったのでしょうね。

 縦走道の中で高度感があったのは
 奥の院の鎖場、キレット30m、鷹返し、ルンゼ2段、金洞山2段など!
 一番高度感があったのは、今回も鷹返しの次の垂直に下がるルンゼの鎖場でした。
 しかしながら前回のような緊張感は慣れたためか?余りありませんでした。
 妙義系でバリエーションコースを除いては、
 高度感いっぱいの丁須ノ頭が一番緊張を感じましたが、
 鎖場自体の難易度ではルンゼ2段ではないでしょうか。

 表妙義縦走コースには危険な箇所が多くありましたが、
 体力と腕力と経験と度胸があり、
 高い所が苦手では無い方でしたら、
 慎重に行動すればさほど難しくは無いと思います。
 しかしながら、
 ちょっとした油断でも滑落事故を引き起こす可能性は否めません。
 また、急な岩場のアップダウンが多くあり、
 距離や高低差以上に体力を要する健脚向けコースでもあります。

 「tora-Z」さんのブログ!  http://ameblo.jp/tora-hammill/
 「まきまき」さんのブログ!  http://blog.goo.ne.jp/b1188

 天候・晴れ主体でしたがもやが掛かっていた。
 出会った人=表妙義縦走路25位  石門周辺50人〜位  中間道12人位
 全く当てにならない疲労度 : ★★★☆☆

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