谷川岳~茂倉岳

・谷川岳 標高1977m ・一ノ倉岳 標高1974.2m ・茂倉岳 標高1977.9m 標高差 約1,228m 歩行距離 約11.8km
西黒尾根登山口(08:38)⇒厳剛・西黒分岐(10:13)⇒トマの耳(11:20)⇒オキの耳(11:32~11:37)⇒
奥の院(11:40)⇒一ノ倉岳(12:22)⇒茂倉岳(12:40~13:05)⇒一ノ倉岳(13:27)⇒奥の院(14:10)
⇒オキの耳(14:13~14:23)⇒トマの耳(14:36)⇒厳剛・西黒分岐(15:23:)⇒西黒尾根登山口(16:36)
(歩行時間7時間18分:全所要時間7時間58分) am8:38~pm16:43 yahoo地図 map 2009年 秋の谷川から茂倉岳ヘ

※歩行時間は単行動なので調子や気分によって違いますので参考にはなりません。
茂倉岳は谷川連峰のほぼ真ん中に位置する山で、標高は谷川岳に勝る高さを持つが登山者はそれほど多くなく、静かな山旅が味わえる。山頂付近には避難小屋があり、縦走コースの一角になっている。山頂からは平標山から谷川岳にかけて東西にのびる県境稜線の山々、湯檜曽川を囲む馬蹄形稜線の山々など、すばらしい展望が楽しめる。主だった縦走コースは、谷川岳~茂倉岳~土樽へのコースと谷川連峰馬蹄形などがあります。
思い立ったように谷川方面に登りたくなりました。みなかみICを下りて谷川岳が雲に隠れていたら、白毛門&笠ヶ岳に変更しようと、安易な思いつきで向かいますが、嬉しい事に谷川岳がハッキリみえます。今年初めての谷川岳になります。本当は白銀の世界の谷川岳へお邪魔したかったのですが、タイミングを逃してしまいました。残雪も少なくなり、西黒尾根からも容易に登れるみたいですので、軽アイゼンとピッケルをザックに入れ、茂倉岳までのピストン歩きを楽しみます。※アイゼンとピッケルの出番は最後までありませんでした。

登山指導センター先のゲートは閉まっていますので、RW駐車場(@500)に戻り車を置きスタートです。指導センターの冷たく美味しい水を駆け付け2杯頂き、本日の生活水としてペットボトルに入れ西黒尾根登山口へと向かいます。
5分位歩くと、左側に西黒尾根登山口があります。登山口は標識がなければ分からないかも知れない、小振りの登山口です。新緑やサクラスミレに癒されながら急坂を登って行きます。
歩き始めて直ぐに水場があり、雪解け時期は流れも良く、冷たくて美味しい水を頂きました。急登を少し頑張ると私的にシンボルの鉄塔が見え、下を通過して行きます。
風通しの悪い樹林帯歩きは湿度が高く、汗をかきながらの登りです。でかい丸太を跨ぎ、ゴロ石を登って行くとカップルハイカーがいますので、挨拶をして先を急ぎます。
標高を上げて行くと残雪歩きになります。トレースはバラバラに付いていますので適当に登って行きます。しばし緩やかな坂なので、歩きながら一息つけます。
そして雪解けで濡れた山道を黙々と登って行きます。振り返ると白毛門と笠ヶ岳。烏帽子岳に隠れて朝日岳はまだ見えません。
樹林帯を抜け、風通しの良い岩場に出ます。眺望も広がり、やっと外界に出られた気分です。カタクリの花が綺麗に咲いていましたが、まさかこの時期に見られるとは思いませんでした。
鎖場を数ヶ所、越えて行きます。鎖を使わなくても三点支持法で登れる鎖場が殆どです。谷川岳山頂の双耳峰を望みます。南峰がトマの耳、北峰がオキの耳です。先程から下山して行くハイカーとすれ違い出します。
右には白毛門~七ッ小屋山方面の谷川馬蹄形コースを望みます。1年前に爽快に歩いた事を思い浮かべ、しばらく景色を楽しみながらの小休憩です。
ラクダの背を過ぎ、厳剛新道との合流地点、西黒尾根ガレ沢の頭に到着し、ひと息です。心地よい風に吹かれて、気分も上々です。マチガ沢方面から天神平ロープウェイ山頂駅が見えてきました。

清水峠の後方には越後の名峰も見えます。徐々にオキ・トマの耳が近づいて来ます。3組のハイカーを遠慮しながら追い越して登っていきます。
岩場からキスミレが綺麗に咲いています。鎖場と岩場の急登が続きますが、難易度は高くありません。標高を上げて行くと残雪が多くなり、先行者の姿は、雪の中へ小さくなって消えて行きます。数ヶ所、残雪の中を登ったりトラバースしたりしながら進んで行きます。
朝日岳が見える標高まで上がって来ました。右から白毛門~笠ヶ岳~烏帽子岳~朝日岳です。気ままな男の赤城さんと谷川岳をこよなく愛するTomoさんが同日、土合口から笠ヶ岳を歩かれていたそうです。※写って無いけど、この写真のアングル内を白毛門から下山していたみたいです。
雪解け水で岩場は濡れていますので、滑り易くなっています。ザンゲ岩を過ぎると、天神尾根からの見なれた眺望が開けて来ます。
ここから肩の小屋まで残雪歩きになりますが、シャーベット状ですのでアイゼンは必要ありませんでした。極少人数の西黒尾根風景と、ちょっぴり賑やかな天神尾根風景が見えて来ます。

天神尾根の合流地点からは、南西方面の日当たりが良く、夏山モードが近くなっています。振り返ると、肩の小屋と万太郎山方面の縦走道が、迫って見えます。
賑やかなトマの耳に到着です。女性主体の頂きは意気投合していますので、景色をカメラに収めて、なんとなーくトマの耳へと向かいます。
視界も良好で苗場山も見えます。“オキの耳峰”の右には巻機山、越後駒ヶ岳、中岳の山容も見えます。
写真左は今から向かうオキの耳で、写真右は振り返ってトマの耳です。両峰から15分も掛からず到着出来ます。
谷川岳山頂(オキの耳)手前で、団体さんがステッキを巧みに使い、撤収して行く所でした。
静かになった山頂で小休憩をし、最終目的地の茂倉岳に向けて出発です。山頂周辺で数組が、山ごはんを美味しそうに召し上がっていました。
奥の院付近から、大変静かな山道へと変わっていきます。Bルンゼの頭の「憶出の碑」です。ここから茂倉岳まで1時間30分の記載が・・・。130分ではありません。※実際には60分でした。

ノゾキから一ノ倉沢を覗き込んでみます。実際は画像より迫力があります。右側に切れ落ちた真下が一ノ倉沢です。ショウジョウバカマ(猩猩袴)がノゾキ周辺に咲いていました。ここから再び一ノ倉岳へ向けて標高を上げます。
イワウチワ??らしき花が健気に咲いています。一ノ倉岳手前から振り返って一ノ倉沢と谷川岳で、迫力があるアングルです。
尾根を登り上がると、かまぼこ型の小さい避難小屋と道標があるだけの一ノ倉岳に到着です。何時もの如く通過ですが・・・。山道を塞ぐように、中芝新道から登ってきたと言う強者の夫婦が食事中でした。『誰も通らないと思ったらしいです』・・・。一ノ倉岳~茂倉岳までは、雪庇に注意を払いながら歩きます。
茂倉岳より伸びている谷川馬蹄形への稜線です。武能岳~蓬峠~七ッ小屋山~清水峠~朝日岳へと伸びています。トンガリ頭の大源太山も見えます。
左右をキョロキョロと右手に馬蹄形縦走道、主稜線縦走道を眺めながら一ノ倉岳から20分弱で、最終目的地の茂倉岳へ今回で3度目の到着です。
予想通り、貸切の茂倉岳に到着です。茂倉岳避難小屋や眼下に関越トンネルの新潟県側を望みます。病みつきになっている“山頂カレーヌードル”を美味しく頂きながら、景色を楽しみます。振り返って一ノ倉岳から谷川岳を望みます。※沸かしたお湯の量が少なかったので、すこぶる濃いカレーヌードルになってしまいました。後で喉が非常に乾く原因となり、西黒尾根ガレ沢の頭分岐手前で飲み水が無くなりました。
茂倉岳より稜線を少し下がって行くと、イワナシが咲いていました。後は、誰~もいない残雪歩きを楽しみながら一ノ倉岳へ向けて戻って行きます。※シャーベット状ですのでノーマル走行で進んで行きます。
谷川岳と違って、人の踏み入れが極端に少ない茂倉岳を振り返ります。
再度、ノゾキや岩壁観賞しながら稜線を歩き谷川岳に戻ります。ノゾキ手前で久し振りに人とすれ違います。単独男子が茂倉岳経由で土樽駅めがけ、軽快に歩いて行きました。
肩の小屋を過ぎて天神尾根と西黒尾根の分岐になります。雪の上を目印ロープに導かれて、西黒尾根へと進路を取ります。眼下に雪遊びをしながら天神尾根に向かうハイカーの姿が見えます。
万太郎山へ向かう稜線がとっても美しく見えます。今年は平標山を目がけ谷川主稜線縦走を、気合を入れて日帰りで歩いてみたいです。
思いの外、下山時の緩んだ残雪下りは踏み跡が崩れて滑りやすく、難所に変わっているではありませんか・・・。時々、迷い跡に導かれアルバイトを稼いだりして下がって行きます。踏み跡で照かった岩場は、雪解け水で濡れて滑りやすくなっていて、あの一枚岩は半分雪の中に埋もれていました。※登りはごく簡単に通過して来た場所なのですが・・・。

西黒尾根ガレ沢の頭に到着し、厳剛新道から下山しようと一瞬思ったけれど、林道歩きが長くなるので来たコースで帰る事にします。RW駅駐車場を眼下に望みます。
ラクダの背から振り返って谷川岳。ずーっと、貸切道中が続きます。
カタクリの花やシャクナゲの花を見ながら、標高を下げて行きます。樹林帯の残雪も道付近でワングループを正面に捉えます。男性1名と女性3名のパーティーでした。挨拶を交わしながら道を譲って頂きました。
標高を下げた樹林帯歩きは暑くなって来ます。喉が乾きましたけれど先ほどから持水が切れていますので、早足で下山開始します。山道の水場でコップ一杯の救いの水を美味しく頂きます。
さらに谷川岳登山指導センターでの水場で、駆けつけ二杯美味しい水を頂きます。汚れた登山靴を軽く洗い流し谷川RW駐車場に16:50分に帰着します。※谷川岳RW駐車場は18時で閉まるみたいですので注意が必要です。
帰りは久し振りに鈴森の湯で汗を流して疲れを癒します。丁度バス1台分の団体さんが撤収する所でした。露天には谷川岳を天神尾根から登ったらしい県外の若者グループが多くいました。鈴森の湯は比較的若い客層でした。(入浴料@650)
おまけ

 西黒尾根は最初から急坂ですが、緩やかな場所も随所にあり、歩き慣れてもいますので、
 登りは意外と楽でした。しかしながら下山時は、残雪の影響で歩き辛かった感じです。
 岩場主体歩きでしたので、弱点の脹脛を著しく引っ張る事もなく、大丈夫でした。
 本当は積雪時の西黒尾根を歩きたかったのですが、タイミングを外してしまいました。

 晴天率の悪い谷川岳でしたが、午後になっても雲はかからず、比較的視界は良好でした。
 晴れたり曇ったり、時には小雨も降りましたけれど、今回も充実した谷川岳を満喫しました。 

 今回で7回目の谷川岳になり、8回目は万太郎山を経て平標山への主稜線縦走に挑戦したいと思います。
 
天候:晴れ=晴たり曇ったり小雨も少々です。  
出会った人= ・西黒尾根道10人位  ・谷川岳30人位・一ノ倉岳~茂倉岳(貸切) 
全く当てにならない疲労度:★★★☆☆   

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