子持山

牛伏山 標高1990m  王ヶ頭 標高2024.1m  王ヶ鼻 標高2008m  標高差約96m 歩行距離約9.8q

行程:美ヶ原高原美術館駐車場(10:46)⇒牛伏山(11:08)⇒山本小屋ふるさと館(11:22)⇒美しの塔(11:42)⇒
王ヶ頭(12:20〜12:50)⇒王ヶ鼻(13:23〜13:55)⇒山本小屋ふるさと館15:10〜15:20)⇒美術館駐車場(15:40)
 (歩行時間3時間42分:全所要時間4時間54分)  am10:46〜pm15:40  yahoo地図 周辺マップ
八ヶ岳中信高原国定公園の北端に位置する山。山上部は広大な平原で牧場となっている(美ヶ原牧場)。最高地点は王ヶ頭で、3等三角点が設置され、展望が素晴らしい。山上まで車で行くことができ、また、山上部東端に美ヶ原美術館があり、観光地として賑わう。
美ヶ原高原西端に位置する王ヶ頭山頂には、巨大な電波塔とホテルがあり、広大な高原に聳える要塞基地みたいな迫力です。美ヶ原からはもちろん、ビーナスラインからもこの“要塞”は見えます。頂上はなだらかで眺望は抜群です。
デジブックで編集しました。(注!再生するとBGMが流れます)
美ヶ原高原美術館駐車場に車を置きます。数える位の台数ですが、展望テラス付近と売店は賑やかっていました。駐車場入口手前の右側にハイキング道入口があります。腰痛病み上がりですので、素直に標識通りの行程でゆっくりハイキングコースを楽しみます。
清々しい高原の木道を気持ちよく歩いて行きます。平日のせいか数人とすれ違う程度の静かな高原歩道脇には、高山植物が咲いていて、早くも標高2,000mの気分を味わいます。
牛伏山の山頂と言うか、小さい頂き部分に到着です。高原を見渡すと全体的になだらかで非常〜に広く、王ヶ頭が一際目を引きます。牛伏山周辺はケルンが幾つかあります。展望案内盤が置かれているこの場所からの展望が一番ナイスです。
牛伏山から山本小屋方面へ標高を下げます。柵を通り抜けると牛伏山のトレードマークの牛くんが伏せていました。標高1,990mと表示してありますが、多分、展望案内盤が設置されている最高部の標高地点だと思います。山本小屋の駐車場は賑やかで、ここからは沢山の人達に紛れ込んで歩きます。
美ヶ原高原ホテルへの車道&歩道脇には、あやめが一際目を引きます。紋白蝶や紋黄蝶、小振りの蝶が花の蜜を吸っています。
美ヶ原高原は霧の発生が多く、夏には3割ぐらい濃霧に覆われます。 霧のために遭難者が多発したため、対策の一つとして霧鐘を備えた避難塔の美しの塔が、1954年(昭和29)に高原の中央部に設置されました。鉄平石で出来ていて、内部は避難小屋としても利用できます。高さは6m。1983年(昭和58)に改築され、美ヶ原のシンボルとして有名になっています。
鐘を鳴らすのには裏側から回り込み、白いロープがぶら下がっていますのでタイミング良く引くと連続で鳴らせます。塩くれ場方面より、凄い数の団体が列をなして歩いてきたので、美しの鐘付近は凄い活気にあふれました。
美ヶ原の高原台地の上は、草原となっています。この草原を利用し、平安の昔から放牧が行なわれてきました。現在では400haという広大な牧場に、5月下旬〜10月中旬にホルスタインを主体に牛約400頭、馬十数頭が放牧されています。
牛や馬に塩を与えている「塩くれ場」の標識があります。王ヶ頭の手前辺りまではほぼ平坦に近い緩やかな上り坂で、牧場内を通る幅の広い砂利道の車道を道標に従い王ヶ頭目指して進んで行きます。
王ヶ頭に近づくにつれ傾斜が強くなり、登りきった所に王ヶ頭ホテルがあります。近くで見ると要塞的ではなくふつーの建物になっていました。広い山頂部には大きなアンテナ塔群が、それぞれ個性豊かに多数設置してあります。
風が遮られとにかく暑い! 王ヶ頭ホテルに入り、先ずは生ビール@600で渇いた喉を鳴らしながら一気に飲み干します。運転がありましたのでお酒が醒めるまで、美ヶ原の散策を余儀なくされます。お昼時ですのでカレーも一緒に頂きました。
ホテル前のベンチに座り、高原を眺めます。牛伏山〜美しの鐘〜塩くれ場等の歩いてきた道筋が見えます。
王ヶ頭ホテルの前を通り抜けると御嶽神社奥の院の石祠があります。山頂部の西端に三角点があります。蓼科山と八ヶ岳が薄っすらと見えています。すぐ先の王ヶ鼻の方が眺望が良さそうですので移動します。
コウリンカの蜜を吸いに蝶やとんぼが沢山集まっていました。

道標に従い、美ヶ原の最西端にある王ヶ鼻を目指します。山頂の周りには多くの石仏が置かれていてギャラリーはおじさん1名だけと思ったら、板状の石が敷き詰められていて下側に沢山の人がいました。


王ヶ鼻と刻まれた石碑と石仏多数あり、まん中が抉られた展望案内図板もあります。その先端は、板状の鉄平石が積み重なる岩塊で下にも行けますが断崖絶壁です。王ヶ頭〜八ヶ岳までは視界良好ですが、南アルプス〜中央アルプス〜御嶽山〜北アルプスは霞気味です。松本市の景色を見下ろしながら、烏城を探しますが・・・。望遠レンズに換え、しっかり確認出来ました。
岩場の花を撮ろうとしていたら、たまたま蜂が飛んできました。林野庁グリーンパトロールと書かれたヘルメットを被ったおじさんは、高山植物等の保護パトロールをしているそうです。大変と物知りで多くの情報を頂きました。この場所は、NHK連続ドラマ『おひさま』の主人公が登った常念岳山頂シーンを撮影した所だそうです。
頂上の岩の上に御嶽教の石仏群が祀ってあります。石仏はすべて御嶽山の方を向いて建立されています。木曽御嶽山もうっすらですがちゃんと見えました。林野庁グリーンパトロールのおじさんにもらった、王ヶ頭のレンゲツツジの説明書きですが、見頃は先週終わったそうです。
王ヶ頭山頂をもう一度、登り返して帰ります。真っ白な雲はそれぞれ形を変えながら、早送りで動いている感じです。蓼科山から八ヶ岳上空の雲はぬけ、北部以外の景色が広がりました。
草原の牧場はとても広大なので、行く時の逸る気持ちが失せた分、帰りは何故か長く感じます。山本小屋ふるさと館が見えて来ました。2000mの高原でさえも猛暑で、皆さん汗を拭いながら歩いていました。

お待ちかねのソフトクリームは、熱くなった体を食べている間だけでしたが冷やしてくれます。食べ終わりますと喉が余計に渇くので、美術館脇の展望テラス「美ヶ原高原水」をがぶ飲みします。

帰りは八島湿原に立ち寄り、遊歩道を歩きます。広大な湿地に数多くの植物が自生している自然の宝庫で、これから向かう車山が見えます。
東山肩駐車場に車を止めます。車山のキスゲはまだ蕾ですので、反対側の遊歩道を歩きます。遠くに雷の音を聞きながら、真っ白い雲が形を変え、迫って来るようにも見えます。黄昏時の涼しい風に吹かれ、若いニッコウキスゲがカサカサ音をたてながら揺れています。

7月の霧ケ峰高原を代表する花です。1本の花茎に10前後の蕾がつき順に開きます。まだ咲き始めですので来週以降は黄色の絨毯を広げたように一面咲き誇るでしょう。




美ヶ原高原の散策コースに咲いていました。
おまけ 
 10日位前、ヘルニア持ちの私は油断をし、不運のギックリ腰になってしまいました。
 順調に回復しましたので足慣らし方々、
 美ヶ原高原美術館Pから(王ヶ頭・王ヶ鼻)まで軽く歩いて来ました。
 高原面積の大半を占める牧場に放牧された牛達が、幸せそうに群がっています。
 巷では猛暑が続く中、美ヶ原高原の爽やかな風に吹かれ、心地良い時間が過ごせました。
 無理をしない平坦歩きでしたので、腰の具合も上り調子です。

天候 : 晴れ、少しだけ雲り
出会った人=多すぎて未知数でした。
全く当てにならない疲労度:★☆☆☆☆    
※山と関係ないけど、懐かしくって新鮮な名曲をどうぞ!

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