後方羊蹄山 標高:1,898m 標高差約1,548m 歩行距離約11.8㎞ yahoo地図
半月湖野営場登山口(7:12)⇒風穴(7:42)⇒三合目(8:12)⇒七合目(9:42~9:47)⇒九合目(10:25)⇒
お鉢の分岐(10:55~11:00)⇒三角点(11:25)⇒山頂(11:30~11:42)⇒ケルン広場(12:10~12:28)⇒
旧避難小屋(12:42)⇒七合目(13:27)⇒二合目(14:28)⇒半月湖野営場登山口(14:55)
(歩行時間:7時間03分 全所要時間7間時間43分) am7:12~pm:14:55 コースmap |
蝦夷富士「えぞふじ」とも呼ばれる羊蹄山は、コニーデ型の独立峰で、富士山に似た美しい成層火山である。北海道の脊梁山脈を除けば、標高も高く独立峰のため、その展望は素晴らしい。眺望のよさのため、ご来光を仰ぐ目的で、夜間登山をする人も多い。高度とともに変化する植物の垂直分布も見事で、山頂部の高山植物は天然記念物に指定されている。「後方羊蹄山」と書いて「しりべしやま」と読ませる名もある。
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下山後、真狩方面より撮影。巷では蝦夷富士と呼ばれている、独立峰の「後方羊蹄山の山容」
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羽田空港を11時20分発のJALに搭乗して、千歳空港へと向かいます。搭乗に関してガス等の可燃物は持ち込みは禁止されていますので、ガスは現地調達となります。嬉しい事に千歳空港のキヨスクでガスを販売していました。空港では、予約していたレンタカー会社に迎えに来てもらい、速やかに手続きを済ませます。
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千歳市内で食糧等の買い出しを済ませてから、本日の宿泊地へと向かいます。羊蹄山を回り込むようにニセコ町に入ります。本日の宿のワン・ニセコ・リゾート・タワーズは広くて綺麗なお部屋で、ゆっくり温泉に入り、寛ぎます。
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翌日、早朝はガスがかかっていますが、天候が回復する見込みなので、プラス思考で登山口へと向かいます。林道終点の半月湖畔自然公園にある駐車場に7時少し前に到着です。駐車場は広く、既に8台先行車がありました。比羅夫(倶知安)登山口には、水洗WCと水場が完備されています。登山届を記帳して、7時12分に出発です。これから標高差1548mを登ります。
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最初はゆるやかな山道を歩きますが、風の少ない風穴手前あたりから傾斜がきつくなります。やがて周辺を覆っていたガスは無くなり、著しく気温が上昇していきます。
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3合目辺りで時折、心地良い風が吹いて来ますので助かります。標識が分かりにくい4合目では、札幌からお越しの夫婦が寛いでいました。連れと合わせてザック重量が28㎏あるので、羊蹄山の登りに手応えを感じます。
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5合目からは単調な急登になります。汗が吹き出て目に入り沁みて来ますので、汗を拭うのが忙しくなります。樹林のトンネルを抜けると7合目で、振り返ると雲の掛かった『ニセコアンヌプリ』が見えて来ます。山道にはナナカマドが目を引くようになります。6合目を過ぎた辺りで灼熱状態になり、水分補給の頻度が増します。寒い北海道のイメージは、本日の道南では感じられません。
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7合目付近より振り返って、ニセコアンヌプリが雄大に見えて来ました。昨日の宿はニセコアンヌプリのお膝下でしたが、行程上、登る時間が無かったので、残念です。
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ガレ場の9合目が避難小屋分岐です。もうきつい登りはありません。さすがにここまで登ると風も出てきて、蒸し暑さからも解放されます。しかしながら、森林限界に出た為、強烈な照り返しゾーンに入って行きます。ここでは、千葉からお越しの元気な男性が休憩中でした。話をすると、古希の祝いにと北海道の百名山めぐりだそうです。下山中のこのガレ場で、少し滑ったそうです。
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ガレ場を登ると比較的緩やかになり、シラネアオイが綺麗に咲いています。羊蹄山避難小屋との分岐を真直ぐ進みます。前方に北山が見え、羊蹄山火口まで近い事が実感されます。間もなく、楽しみにしていたお花畑ゾーンに入って行きます。
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倶知安コースならではのお花の楽園で、景色と花の美しさに感動です。さっきまでの疲れが吹っ飛んでしまう程の爽快気分です。ひと息つきながらゆっくりお花観賞に入ります。
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ミヤマオダマキ ミヤマキンバイ
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イワベンケイ ナナカマド
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ミヤマキンバイ チシマフウロ
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見頃を向かえたシラネアオイの群生は見応えがあります。
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直進が火口壁と山頂で、右が旧避難小屋 キバナシャクナゲ
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お花畑より振り返ってニセコアンヌプリ
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エゾノツガザクラ ウコンウツギ
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10時55分、山頂部の火口壁に到着です。火口壁ルートの分岐点になっています。時計回りで二つの三角点を拝んで、山頂へ向けて進みます。火口は三つに分かれていて、手前から母釜、子釜、父釜と呼ばれています。手前の母釜との間を通る火口中央道ルートがあります。真狩コースの場合は中央道ルートが近道になります。※火口壁の最大径は750mあり、外輪山を一回りすると約50分かかります。
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お花畑から見えていた北山(1,843.7m)のピークに設置されている、三等三角点です。後方にはニセコアンヌプリです。点名は雲泉です。北山よりケルン越しに、これから向かう山頂方面の火山壁ルート方向を望みます。まだまだ山頂まで距離があります。
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イワブクロ イソツツジ
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可愛いお花 ハクサンチドリ
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火口壁上からは雄大な景色の中を歩きます。やがて京極コースからの道と合流して、一等三角点に到着です。点名は真狩岳で旧山頂(1,892.7m)で、三角点の隣のピークが最高点の羊蹄山の山頂です。
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岩イワの頂にある、蝦夷富士とも呼ばれる羊蹄山(1,898m)に11:30分、到着です。独立峰ならではの大展望が広がります。撮影方向は雲海で眼下の街並みは隠れていました。
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山頂はあまり広く無いので、昼食は別の場所でする事にします。お花観賞をしながら、お鉢巡りを始めます。
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喜茂別コースからの道と合流し、山頂から先は岩場歩き主体になり、眼下には一面の雲海が広がります。
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深さ200mの最も大きな火口跡の父釜の火口です。雪解水が中央に溜まっています。やがてこの雪が融け、羊蹄の名水に変わっていきます。
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岩場歩きはサクサク歩けません。真狩コース合流点手前にある、小ケルンがあるピークで昼食に入ります。本日は予想外の熱中登山でしたので、連れと合わせて7リットル持ってきたミネラルが残り1.0リットルしかありません・・・。カレーヌードルを頂こうと思いきや、飲水優先でおにぎりとビスケットを頂き我慢です。
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大きな石がトレードマークの真狩コース合流点です。真狩コースから来た場合は山頂が釜の反対側になりますので、火口中央道が効率的になります。眼下には羊蹄山避難小屋が見えます。
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比羅夫コース側にある、土台だけの旧避難小屋跡です。羊蹄山の山頂付近は全面的にテント禁止エリアになっています。土台だけの姿になった避難小屋跡を目にすると、独立峰ならではの究極の突風が吹き荒れる事が想像出来ました。ここから火口中央道ルートが延びています。帰路はハイマツの間を通り抜けて、お花畑へと下がって行きます。
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お花畑への分岐に戻って来ましたので、再びお花観賞に入ります。山頂方面へ向かって行く登山者の姿も多く目にしました。
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ふと空を見上げると、大きな虹の雲がオーロラ如く、綺麗に輝いています。
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眼下に倶知安町並を望みながら標高を下げて行くと、やがて樹林帯の中に入ります。
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午後の1時半過ぎですが、年配の夫婦が2組、疲れた様子で登って来ました。2合目を過ぎると平坦地になり、登山口までヤケに長く感じます。14:55分、半月湖野営場登山口に帰着です。
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本日は登別温泉の「ホテルゆもと登別」に宿を取っていますので、楽しみにしていた登別温泉へと向かいます。※真狩方面より、後方羊蹄山を撮影
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日本の名湯、登別温泉に訪問する事が出来ました。汗を掻いた後の体を流し、源泉かけ流しの名湯でゆっくり温まります。羊蹄山より下山後、レンタカーで飛ばした甲斐があり、美味しい酒と夕食を心地良く頂きました。
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登別温泉では本家本元、地獄谷をうたった観光地だけあります。季節限定でライトアップされた地獄谷への遊歩道を、丹前を羽織り、不思議な気分で散策しました。
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おまけ
後方羊蹄山は以前から登ってみたかった名峰です。しかしながら、予想もしていなかった気温上昇と
ザック重量があった為、思いの外、登りっぱなしの3合目~8合目辺りでは、沢山汗を掻きました。
お鉢回りでも山頂以降はパンチがあり、好印象の残る、道南の健康(健脚)コースでした。
お花畑では沢山の高山植物が咲いていて、爽快且つ、雄大な景色と調和して予想以上の感動です。
以前より計画していた、北海道の1山目の名峰歩きとなりました。
前回はフェリーを使って仙台より、苫小牧経由でしたが、
今回は羽田空港より、航空機で千歳空港経由です。
全国的に梅雨期ですので、天候に合わせて、比較的気ままな行程で調整します。
予報では明日以降は残念ながら、傘マークですが・・・。
北海道トレッキング旅行で、楽しみにしていた2山目の名峰歩き、旭岳~黒岳テント泊縦走周回は
悪天候の為、残念ながら行程変更を余儀なくされてしまいました。
お借りしたレンタカー(ワゴン)は2,500ccあったので、比較的運転が楽で、
車中泊も一泊出来ました。今回の北海道での総走行距離は950km走りました。
次回は、車でサクサク移動できる道北の名峰にも、お邪魔したいと思っています。
天候:ガスのち晴れ
出会った人:25名位
全く当てにならない疲労度:★★★☆☆(予想外の暑さ) |