白馬岳 標高2,932m 標高差約1,730m 歩行距離約14.8km
猿倉荘(6:00)⇒ 白馬尻小屋(6:52〜6:55)⇒大雪渓(7:12―8:25)⇒葱平取り付き(8:35分〜8:44)⇒小雪渓(9:01)⇒
避難小屋(9:10)⇒2,533m地点(9:31〜9:45)⇒村営頂上宿舎(10:10〜10:16)⇒白馬岳(10:46〜11:05)⇒
白馬山荘(11:13〜11:45)⇒村営頂上宿舎(11:52〜12:02)⇒避難小屋(12:37)⇒小雪渓(12:40)⇒葱平(12:58)⇒
大雪渓(13:17―13:40)⇒馬尻小屋(13:52)⇒猿倉荘(14:30)
(歩行時6時間57分:全所要時間8時間30分) am6:00〜pm14:30 ※写真を撮りながらののんびり歩き yahoo地図 map |
山麓の村の名前は「はくばむら」だが、本来の山名は「しろうま」である。例年五月上旬ごろに、山腹に現れる雪形が代掻き馬の形をしていることに由来するといわれる。つまり、代掻き馬が「代馬」になり、それが「しろうま」に転化したという説である。北アルプスの北端部を代表する高山で、長野県、富山県、新潟県の境をなしているが、南から眺めると右に傾いているように見える。急崖の谷間に、膨大な積雪によって形成される大雪渓が夏には出現し、富山県の剣岳と、ここより南部にある北ア・針ノ木岳とともに日本の三大雪渓の一つに数えられている。白馬の大雪渓は、夏には圧倒的な数の登山者を迎えて、ときには蟻の行列のようにさえ見える。なお、積雪期ともなれば一週間風雪が続くこともまれではなく、白馬岳一帯は世界最悪気象地域の一つにあげられている。
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台風8号が去り、梅雨の晴れ間は連日の猛暑日になりました。急遽、涼しげな白馬岳の大雪渓歩きへと向かいます。嬉しい事に見頃を迎えたウルップソウは予想以上の群生で、ツクモグサも健気に咲いていました。大雪渓の前回の訪問は三年前の8月末、(白馬三山〜(天狗山荘泊)〜不帰キレット〜唐松岳)の縦走でした。
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デジブックで編集しました。(注!再生するとBGMが流れます) |
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前日の深夜に白馬八方第3無料駐車場にて、今回も車中泊です。早朝5時過ぎに起きてコンビニ朝食を頂き、猿倉の登山者駐車場へと向かいます。晴天の土曜日ですので、猿倉駐車場は既に8割程埋まっていました。支度を整え、6時少し前にスタートです。猿倉荘にて登山届を提出です。※軽アイゼン@1,000のレンタルもしていました。
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歩き始めは樹林帯で、すぐ林道になります。鑓温泉登山口(左)を過ぎて沢山の登山者に前後を挟まれながら一緒のペースで歩きます。
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細い木橋が、増水している林道に架けられています。テント泊等、ザック重量がある方はバランスを取りながら歩いた方がよさそうです。前方に白馬岳方面が迫って来ました。
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やがて林道は細くなり、登山道の始まりです。ここまでホテル等の宿泊の登山者は送迎されていました。(オオバミゾホオズキ) (カラマツソウ)
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(バイカオウレン)(サンカヨウ) やがて白馬尻小屋(1,560m)に到着です。今日は暑いので、半凍りのミネラルを美味しく頂きます。白馬尻小屋は大雪渓の玄関口らしく売店と食堂、水場・WCもあります。
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キヌガサソウの群生です。登山口の猿倉から大雪渓までの白馬大雪渓遊歩道は、約1時間10分位でした。 大雪渓ケルンを過ぎてからは雪渓歩きになりますので、10本アイゼンを装着して雪渓を楽しみます。猛暑のさいたまを抜け出して、大雪渓でクールダウンです♪殆んどの方はストックを突きながら登っていますが、毎度の如くストックは持っていませんので、両足のみで頑張ります。雪の反射光は強烈で眩しいので、日焼け対策とサングラスは必須です。
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※上記の大雪渓案内図は白馬村のHPよりお借りしました。
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全長3.5km、標高差600mの白馬大雪渓は、日本一のスケールを誇ります。 赤いペイントを目安に登って行きます。雪渓上から冷気が上がり、先ほどまで暑かったのが嘘のようです。まるで天然の冷蔵庫に入ったように涼しく、やがて寒くなります。2回ほど落石がありましたが、途中で勢いが落ち、止まったので何よりです。雪渓には泥や小石、岩まで大小さまざまなものが落ちています。上部になるに連れ、急斜面になって行きます。
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雪渓に付けられた足跡を踏みながら、落石や小さなクレパスに注意しながら登って行きます。標高を上げるにつれ傾斜もきつくなってきます。葱平手前でアイゼンを外し、急な登山道に入ります。
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ミヤマキンポウゲ ミヤマシオガマ ハクサンイチゲ
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葱平の割れた標識 シナノキンバイ 白馬のタンポポ(シロウマタンポポ)
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ミヤマオダマキと杓子岳の岩峰・天狗菱
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ミヤマキンポウゲと杓子岳の岩峰・天狗菱 イワカガミ&ハクサンイチゲと杓子岳の岩峰・天狗菱
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小雪渓のトラバース道より、眼下に大雪渓♪ 後続者が続々と列を成して登って来ます。急斜面の小雪渓トラバース道はバランスを崩せば下まで滑落しそうです。※大雪渓以外はノーアイゼンで歩きました。
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2009年に再建の避難小屋です。以前の小屋は雪崩によって全壊したとの事です。小屋横では、雪渓の雪解け水が吹き出していますので、冷た〜い水で顔を洗ったり飲んだりとリフレッシュです。ここからは早咲きのお花畑に入ります。
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ミヤマシオガマ ミヤマキンバイ アップ
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標高2,533m地点を示す国有林看板 杓子岳と白馬鑓の頭
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バナナとゼリーとおにぎりで栄養補給です!木の階段には左側が登り専用と書かれた一段高い枕木が設置してありました。木段は息の切れる単調な登りで、ようやく山頂へと向かう稜線が見えて来ました。
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千島列島のウルップ島で発見され、命名されたとか?本州では白馬連峰と八ヶ岳 北海道では礼文島にしかみられない貴重な花と言われています。村営白馬岳頂上宿舎周辺は見事なウルップソウの群生です。ウルップソウは下から咲き始めます。
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ウルップソウの群生とイワベンケイはお見事です。思いザックを背負ってしゃがみ込んだり、立ち上がったりして写真を撮っていると、予想以上に体力を要します。
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満開のウルップソウ ウルップソウとハクサンイチゲ
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ショウジョウバカマ ハクサンコザクラ コイワカガミ
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アオノツガザクラ シナノキンバイ オヤマノエンドウ
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村営白馬岳頂上宿舎で、ひと息です。 杓子岳山頂のアップ!ひとり見えます。
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分岐正面は旭岳です。白馬山荘の後ろには尖がりピークの白馬岳が間近に見えます。山道の両側はお花畑、キョロキョロしながら歩いていると!ツクモクサを発見♪
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高山植物の宝庫・白馬岳山頂下(2,832m)に位置する、日本最大の山小屋白馬山荘より、白馬岳山頂を望みます。全部で3棟に分かれている白馬山荘は富山と長野の境に建っています。登山道がちょうど県境となっており、受付があるのは向かって右の長野県側です。
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山頂は貸切です。あいにくガスが上がって来て景色は宜しくありません。一等三角点と立派な方向版が設置されていました。ガスがなければ素晴らしい景色を望む事が出来るのでしょうね。
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杓子、鑓ヶ岳にガスが掛かって来ました。 ハクサンイチゲの群生!
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山頂直下のケルンに白馬山荘創始者「松沢貞逸」 翁のいレリーフがありますので見学です。松沢貞逸は明治末から大正にかけて、近代登山や山岳スキーにおいて白馬岳周辺の開発を先駆的に進めました。父親が亡くなり15歳で家業の
へ木 (やまき)旅館(のちに白馬館)を継ぐと、白馬岳頂上の石室に手を加え、明治41年(1908)ころ本格的に山小屋として開業(現白馬山荘。北アルプスにおける近代登山者向けの営業山小屋第1号)して来たる近代登山隆盛に備えたり、白馬岳への登山者が増加すると大正8年(1919)に白馬山案内人組合を結成して、登山者たちの利便・安全を図ったりしました。
大正15(1926)年自動車事故により、37歳の若さで亡くなりました。
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杓子、鑓ヶ岳とウルップソウ ウルップソウとツクモグサ
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まだまだ見頃のツクモグサ イワベンケイの群生
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どちらかと言うと先頭チームの部類ですので、まだ静かな白馬山荘(富山県側)に戻り、ベンチでおにぎりとカレーヌードルを美味しく頂きます。
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剱岳のガスが抜け、ようやく山容を見ることが出来ました。 村営白馬岳頂上宿舎と杓子岳&鑓ヶ岳
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避難小屋付近では、沢山の登山者が寛いでいます。 小雪渓トラバース道より、眼下に大雪渓♪
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小雪渓トラバース道の途中で数回交差待ち、目の前は天狗菱と杓子岳です。 ステップは踏まれ、大分歩きやすくなった感じです。
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小雪渓トラバースを見上げる 荷揚げヘリの往来
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ミヤマキンポウゲ ミヤマオダマキ シナノキンバイ
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美味しそうなふきのとう 大雪渓の勢いの良い雪融け水
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10本アイゼンを装着して、大雪渓を半分滑りながらチャッチャカ下がります!殆んどの下山者を抜いてしまいました。雪渓の上には妙高山〜高妻山方面です。
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アイゼンを上手く滑らせながら程なくして、雪渓ケルンへ帰着です。大雪渓登りは1時間13分でしたが、下りでは僅か23分で終了でした!
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とってもブルーで綺麗な雪融け水 キヌガサソウ バイカオウレン
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時間的に静かな白馬尻小屋 振り帰って!石に彫られた名文句!
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ミヤマカラマツは可憐な花 メスグロヒョウモン蝶 眼下に猿倉壮
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午後2時半、猿倉荘に帰着です。白馬尻小屋泊と思われる若いカップルが登って行きました。猿倉登山口駐車場では満車の表示看板が出ていましたが、下山した方のスペースが数台空いていました。帰路はお気に入りの「おびなたの湯」でゆっくり温まり、疲れを癒します。気取りっけ無しの源泉かけ流し野天岩風呂はPH11.6もあり、相変わらずの素晴らしい源泉でした。
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おまけ
前回白馬岳の訪問は三年前の8月末、
(白馬三山〜<天狗山荘泊>〜不帰キレット〜唐松岳の縦走)でしたので、
前回に比べると今年はまだ大雪渓の雪が多く、長かったので歩き甲斐がありました。
前回は軽アイゼンで大丈夫でしたが、今回は軽アイゼン以上が必要な雪渓でした。
ピッケルは車にありますが、必要が無い!と判断して、一眼レフをぶら下げての行程です。
本日の場合、雪渓でバランスを取るのにストックがあったら良かったな!と思った次第です。
大雪渓には落石した石や岩が多く点在しています。
前から「ラクッ!」の大声が!
凄い速さで転がり落ちて来ましたが、雪渓の中央部で斜度が弱まり、
手前で止まりましたのでひと安心です。
以降も小さい落石が続き、なんとな〜く、落ち着かない気分でした。
当初、三山経由の鑓温泉と思いましたが、
思い掛けない距離の大雪渓をアイゼンを履いて滑りながら、
チャッチャカ歩きで絶対に下がってみたい!と思い、
白馬山頂のみの花観賞のゆっくり行程にしました。
本日の場合は、私なりに大正解の大雪渓ピストンになり、
登りは1時間13分掛かった大雪渓を下りでは楽しみながら23分で終了です。
下界はやはり暑かったようですが、白馬の稜線は予想以上に涼しく、やがて寒くなりました。
楽しみにしていたウルップソウは見頃を迎え、予想以上の群生でしたので驚きです!
そして赤岳以来、目にするツクモ草を見つけた時、思わず笑みがこぼれました。
天候 晴れ時々曇り
出会った人 未知数(200人以上?)
全く当てにならない疲労度:★★★☆☆
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