伊豆ヶ岳

子の権現 標高640m 高畑山 標高695m 古御岳 標高830m 伊豆ヶ岳 標高851m  
 武川岳 標高1,052m 大持山 標高1,294m 小持山 標高1,273m  武甲山 標高1,304m   

(西吾野駅~浦山口駅コース)  歩行距離約24㎞ 単純高低差1,058m

西吾野駅(8:30)⇒子の権現(9:32~9:37)天目指峠(10:08)⇒中の沢の頭(10:27)⇒
高畑山(10:45)⇒
古御岳(11:20)⇒伊豆ヶ岳(11:42~12:08)山伏峠(12:26)⇒
前武川岳(13:15)⇒武川岳(13:28~13:38)⇒妻坂峠(13:52)⇒大持山(14:45)⇒小持山
(15:15~:15:20)⇒シラジクボ(15:38)⇒武甲の肩(16:00)⇒武甲山山頂(16:05~16:15)
⇒長者屋敷の頭(16:34)⇒丸太の橋(07:03)⇒札立鍾乳洞(17:36)⇒浦山口駅(17:45)
※行きの電車:芦ヶ久保駅(8:16⇒8:26)西吾野  
帰り:浦山口(18:28⇒18:37)御花畑⇒西武秩父駅(19:15⇒19:24)芦ヶ久保駅
(歩行時間8時間19分:全所要時間9時間15分) 西吾野駅am8:30~浦山口駅pm5:45 mapion地図  コースmap
今回で10回目の登頂になる伊豆ヶ岳です。今回は初の逆回りで、子の権現のピークを起点に伊豆ヶ岳・武川岳を経由し、最終目的地の武甲山に向けて歩きます。山仲間のおーまいさんと芦ヶ久保駅で待ち合わせをして、伊豆ヶ岳まで一緒に歩きます。古御岳への登りが思った以上にスペックがあるので逆回りの方が体力を使う感じでした。伊豆ヶ岳~武川岳~大・小持山~武甲山は比較的大きなピークの縦走歩きになりますので、疲労感を味わいながら気持ち良く歩きます。浦山口駅へは18時までの帰着予定で、時間内に到着出来ました。
本日のコースは、昨年、二子山から子の権現の縦走後に計画していたコースです。先月甲武信岳から帰着後、足腰の具合も大分良くなって来たので、奥武蔵縦走コースを暑くなる前に予定通り歩く事が出来ました。1年振りにおーまいさんとお会いし、歩き慣れた関東ふれあい道 (伊豆ヶ岳を越えるみち)を歩きます。本日は山仲間のさいたま探索チームと古御岳付近ですれ違い予定です。(上記の写真は子の権現からです。中央は古御岳で右側が伊豆ヶ岳左側奥が武川岳です)

羊山公園手前から眺める本日の最終峰の武甲山で、今回で5回目の登頂になります。芦ヶ久保第二駐車場に車を置き、駅前でおーまいさんと合流して、電車で西吾野駅へ向かいます。本日は天気も良く清々しい日曜ですので、いつもは閑静な西吾野駅では沢山のハイーカーさんがいたのでビックリです。

R299号を飯能方面(左)に進むと右側に橋があり、子の権現の大きな看板に誘われ、小床橋を渡ります。川沿いの民家がなくなると、赤い鳥居がある登山道に入ります。やがて道は急な登りになりますので、弱点の脹脛を要所で揉みながら登って行きます。

急な登りが終わると、子ノ権現に続く車道にでます。右側のショートカット道を登り込むと、参道に出て、子の権現の隠れた人気者「お掃除小僧」がお出迎えです。目の前には県指定天然記念物の堂々たる二本杉の大杉が、重なって見えます。参道沿いの土産屋は繁盛に向け、営業の準備をしていました。

山門を抜けると道の両側に、昭和11年に造像された真赤な仁王像さま二体は、睨みをきかせていて迫力があります。「子ノ権現」は武蔵野33観音霊場第32番札所で大鱗山(だいりんざん)と天龍寺があります。開創は延喜11年(911年)に「子ノ聖」が十一面観音をお祀りし、天龍寺を建てられたことに始まります。その死後、「子ノ聖」を大権現と崇め、ご本尊としてお祀りしていて、奥に緋色の鬼が控えている天台宗のお寺です。
「子ノ聖」は登山の際、山麓で鬼に襲われ腰から下に火傷をおい、難渋したことから足腰守護の神仏として世に広く知られ、足腰強健を願う参拝者で賑わいます。日本一の巨大な鉄のわらじと夫婦下駄が目を引きます。早い時間ですので、私たちの他に一組いるだけでした。鐘撞堂は本堂裏のピークにあります。

子の権現を過ぎた展望場所から眺める古御岳~伊豆ヶ岳・武川岳です。祠のあるピークから天目指峠までランダムに急降下です。※通常コースでは最後の登りの難所になる場所です。
標高を下げて行くと、車道を跨いで天目指峠に出ます。若いカップルが休憩をしていますので通り過ぎます。先ほどから伊豆ヶ岳から縦走してくるハイカーとボチボチすれ違うようになります。

巻き道をしないで登って行くと、中ノ沢ノ頭(イモグナの頭)に到着し水分補給して通過です。次々と沢山のハイカーとすれ違うようになって来ました。賑やかなナローノ高畑山に到着ですが、ひと息入れて通過します。

おーまいさんが急にハイペースになり、先を進んで行きます。頭上に古御岳が見えて来ました。逆回りでは、難所になる古御岳への登りです。沢山の人が随所ですれ違い待機をしてくれるので、知らず知らずハイペースになり、息が切れます。
仲間のさいたま探索チームと対面合流です。先月は棒ノ折山でご一緒しました。おーまいさんも加わり記念写真です。皆さん健脚になりましたね。(向かって一番右は、おーまいsanです)

小さい東屋がトレードマークの古御岳へ到着です。狭い頂きでは沢山の人が寛いでいました。中にはヘルメット持参の方も・・・。話を伺うと槍ヶ岳登頂訓練として、伊豆ヶ岳直下の男坂(鎖の岩場)を登り、女坂で下がって連続3回登ったそうです。「槍ヶ岳の梯子は慎重に登れば大丈夫ですよ!」と、アドバイスをしました。ひと息入れて伊豆ヶ岳へ向かいます。しりもち坂を過ぎた辺りで、素晴らしい数の団体さんとすれ違いますので交差待機です。「百人位いますか・・。」とお聞きすると「百人はいませんよ!」と答えてくれました。
山頂は通り抜けするのも難しい状態の混みようでした。仕方なく「伊豆ヶ岳おばーさんの碑」がある岩場で食事休憩です。毎度のカレーヌードルを食べていると「伊豆ヶ岳おばーさんの碑」周辺も満席状態です。この時点で伊豆ヶ岳山頂付近には100人位のハイカーで賑やかっています。※おーまいさんもビックリです。
今から縦走する武川岳~大持山~子持山と、遥か遠くの武甲山を伊豆ヶ岳山頂から眺めます。

おーまいさんは夕方から所用があるそうなので、伊豆ヶ岳山頂でお別れです。山頂より山伏峠と急降下して行くと大団体さんがスローモーションで下がっているではありませんか・・・。仕方なく山道を外れて隅から追い越して行きます。

山伏峠の鞍部からは一旦車道を横切って武川岳へと登り込んで行きます。ほぼ真っ直ぐな単調な登りは、黙々と登る外ありません。
途中で眺望が利く場所に出ます。振り返って伊豆ヶ岳方面が良く見えます。途中弱点の脹脛が張って痛くなりますので、マッサージ休憩を入れながら登って行きます。

武川岳から多くの登山者が下がって来ます。中にはワンコ連れのご夫婦もいて、良く見ると黒のミニチュアダックスではありませんか・・・。留守番のnanaco(ミニチュアダックス)も武川岳付近を歩かせたいです・・・。前武川岳を通り過ぎてしばらくすると武川岳に到着です。

ザックを下して菓子パンをかじり休憩です。愛想の良い年配ご夫婦としばらくの会話を楽しみます。武川岳からの景色は一部が開けているだけで、全般的に眺望は良くありません。
妻坂峠への急な坂を滑らないように急降下していきます。樹林の隙間から大持山が正面に見えてきました。まだまだ急降下は続き、もったいない位標高を下げます。

15分位で妻坂峠に到着です。妻坂峠は鎌倉時代から歴史のある峠で、戦国武将畠山重忠の伝説があります。昔は秩父と江戸を結ぶ重要な交易路のひとつだったみたいです。ご夫婦がお茶をしていますので邪魔にならないように通り過ぎます。
妻坂峠を後にして、しばらくすると真っ直ぐに伸びる急登が始まります。子の権現から縦走しての登りですので、2か月前に登ったよりも長く感じて疲れます。一旦下がった尾根道の前方から団体さんがやって来ます。子の権現から歩いていると言ったら、御婦人に励まして頂きました。

急登が終わると、今度は少し下りになりますが・・・。それもほんの少しで、またすぐに上りがしばらく続きます。やがて鳥首峠に到着すると一気に眺望が開けます。トレイルランナープラスαトレイルおじさんが元気にやって来ました。トレイルおじさんの服装と木の枝の杖がなんともアンバランスでした。

武甲山の周回コースも皆さんと逆回りになりますので、続々登山者とすれ違います。比較的若者が多く、遅い時間でしたけれど活気がありました。少しどんよりしていますが、武川岳~伊豆ヶ岳の山並みが見えます。
分岐から程なくして大持山へ到着です。カップルハイカーがいますので奥武蔵方面の景色を眺めて通り過ぎます。岩の狭間を通り抜け、ヤセ尾根道を進んで行きます。

アカヤシオの花は散る寸前です。一週間ぐらい前は綺麗に咲いていたんでしょうね。左側に展望場所があります。甲武信岳方面から浅間山方面が見渡せます。
両神山等の景色も見えます。尾根の岩場を過ぎると本日最後のご夫婦ハイカーとすれ違います。奥さんは慎重に岩場に手をつかみ登って来ました。

直ぐに貸切の小持山山頂です。 こちらのピークも大持山と同じく登山道の広くなった場所にあります。ドリンク休憩をして今から向かう最終峰の武甲山や、奥武蔵の山々方面を眺めて先を進みます。武甲山と小持山はほんの31m違いです。ここから次の通過地点のシラジクボのコルまで、185mの標高を下げて行きます。
急坂を下り、目の前に鹿が2頭こちらを見ています。カメラを出しているうちに沢の方へ駆け去って行きました。無傷の武甲山が正面に見え、頂きはまだまだ遠くに見えます。
シラジクボの鞍部に到着です。ここから“持山寺跡“を経由して生川登山口までのコースもあります。武甲山まで高低差216mの最後の登りを開始し、20分少々で武甲山の肩まで登り終わりました。振り返って小・大持山です。
貸切の武甲山に到着です。第一展望所から秩父盆地や奥武蔵や西上州の展望が広がります。 (最高地点と三角点は別々にあります)本日は日曜日or業務時間外?ですので、眼下に見える採掘場の重機は動いていませんでした。
第二展望所の下にある武甲山の二等三角点です。鐘撞堂の小振りの鐘ですが、木槌で叩くと素晴らしい音色がします。静まり返った貸切の武甲山で、ひと際、鳴り響いていました。
武甲の肩まで戻り、浦山口へ目がけて下山です。裏参道の途中にある最初の避難所です。採掘所の発破のときに利用されるものらしいです。発破のサイレンが鳴ったら、ここに逃げ込んで待機するのでしょうか?頼りなさそうに見えますが・・・。
表参道と違って気持ち良い尾根道を下がって行きます。平坦な場所もあって歩き易く左側は時々眺望が開けます。「長者屋敷ノ頭」に到着です。先ほどより立派な避難所があります。ここは、シラジクボとの分岐地点で、下がって行くと水場まで2分で行けるそうです。
大持山・小持山を振り返ります。途中で浦山口駅(橋立コース)と書かれた標識を左に下がって行くと、杉林のジクザク道になります。先ほどまでの心地良い山道とは違い、テンションが下がります。お杉さん道を抜けると、沢沿いのご機嫌な沢道に出ます。
木製の古びた橋は橋げた損傷の為、通行止になっていますので、下がって数本の丸太で出来ている丸太橋を渡ります。橋立川は綺麗な清流で、思わず顔を洗ってリフレッシュです。
黄昏時が近付いた陽に、新緑の葉が風で揺れ心地良いです。登山道が終わり、広いスペースの橋立林道起点に到着です。巷で有名なポリスマン(人形)の姿は残念ながらありませんでした。
林道の橋から眺める橋立川はこの角度から見ると三段に見えます。思わず西沢渓谷の七ツ釜五段の滝を思い出します。橋立林道を黙々と歩いて行きます。
土津園の看板が現れ林道もようやく終わりました。札所28番の橋立鍾乳洞と土津園が右側に見えます。以前、この鍾乳洞にはヘッテンを点けて入った記憶があります。
長閑な浦山口駅に予定より15分早い17:45分に到着です。時刻表を見ると18:28分発の電車ですので、40分以上待ち時間があります。優しい駅長さんに美味しいお茶を御馳走して頂きました。おーまいさんへ無事に帰着した趣旨のメール送ったりして、時間をつぶします。
秩父線で御花畑駅に到着し、徒歩で西武秩父駅へと向かいます。この角度から眺める武甲山も久し振りになります。乗車時間まで30分以上ありますので駅周辺を散策します。
西武秩父仲見世通りの商店街もシャッターを閉める時間となっていました。芦ヶ久保駅に19:24分に到着です。第二駐車場まで静かな道の駅を抜けて歩きます。帰りは日帰り温泉「梵の湯」で疲れた体を癒します。栄養補給を兼ねて、焼き肉「義’s館」で美味しい生ビールを頂き、ジューシーで旨い焼き肉を頂きます。
 おまけ 
 
 本日の天気は快晴で、暑くも無くハイキング日和でした。暑い時期になる前に奥武蔵の縦走を考えていました。
 足腰の具合も回復してきましたので、以前から予定していた子の権現~武甲山のハードコースを
 気合を入れて決行します。
 弱点の脹脛を要所でマッサージしながらでしたが、ヘルニアの症状は一切出なく、安心して歩けました。
 武甲山から裏参道の下山コースは、林道歩きが長かったけれど、メリハリがあって思いの外、
 楽しい気分で歩けました。

 今回のコースで脚力を要したのは、予想外の古御岳への登りで、伊豆ヶ岳以降は山伏峠から
 前武川岳への登りで感じました。メインは疲労度が増した辺りで登り返す、妻坂峠から鳥首峠へ向けての
 最初の直線坂が一番ハードでした。シラジクボから武甲山の肩までの登りは比較的すんなりでした。

 山仲間のおーまいさんとお互い馴染みの伊豆ヶ岳コースを逆回りで歩けて楽しかったです。
 下山後、仲間のさいたま探索チームの連絡によりますと、子の権現~伊豆ヶ岳へ向けて
 歩いていたのは私たちを含めて6人位と言っていました。※逆周りは極端に少数だったみたいです。
 
 同日?前日? 女優の岡まゆみさん&丘みつこさんが、伊豆ヶ岳(関東ふれあいの道・15.2km)を
 朝の9時頃から 夕方5時頃まで歩いていたそうです。
 5月26日土曜日 夜7時から TV東京 土曜スペシャル 日本の名山シリーズで放送予定です。
 
 天候 : 快晴のち、時々曇り
 出会った人=子の権現~伊豆ヶ岳=250人位 ※逆回りでしたので、驚きの人達とすれ違いです
 伊豆ヶ岳~大持山=50人位  ・小持山~武甲山~橋立鍾乳洞まで豪華な貸切でした。
 全く当てにならない疲労度:★★★☆ 

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