甲武信岳 標高2,468m   標高差約1,375m  歩行距離約14.6km (道の駅みとみより)

行程:道の駅みとみP(5:50)⇒徳ちゃん新道登山口(6:17)⇒近丸新道合流地点(7:42〜7:52)⇒
(右太腿痙攣で休憩しながらの歩き)⇒木賊山(9:55)⇒甲武信小屋(10:10)⇒甲武信岳(10:28〜11:03)⇒
⇒木賊山(11:30)⇒近丸新道合流地点(12:33)⇒徳ちゃん新道登山口(13:28)⇒道の駅みとみP(13:55)
(歩行時間7時間20分:全所要時間8時間05分) am5:50〜pm13:55  yahoo地図  map  H21前回のレポ
歩行時間は単行動につき、調子や気分によって違いますので参考にはなりません
西沢渓谷からのコースは、長野からの毛木平登山道よりも交通アクセスが良いが、標高差があり登りはハードなコースなので、山小屋利用の登山者も多いようです。登山道中の前半は、ほとんど樹林帯の中で展望の良い場所は少ないですが、山頂付近からの眺めは見事な眺望が広がります。シャクナゲが多く自生していて見頃は5月末から6月です。西沢渓谷からの戸渡尾根までの登山道は二つあり、天候が悪い日は近丸新道よりも徳ちゃん新道が安心です。
ヘルニアの影響で左足の痛みが暫く続いていましたので、ハードな山歩きは久し振りになります。天気も良さそうですので健脚コースの甲武信岳へ3年振りに出かける事にしました。今年は厳冬の影響のせいか戸渡尾根付近から残雪が多くなり、アイスバーンや残雪落とし穴に注意を払いながら登って行きます。弱点の左足を庇うべく右足に負担がかかり、アイゼンを装着してしばらくすると太腿が攣って、休憩しながらの歩きを余儀なくされました。
「道の駅みとみ」で3回目の車中泊です。3年前に登った甲武信岳登山利用と、昨年の乾徳山登山利用時です。すぐ寝られるようにワインを飲んで午前0時におやすみです。午前5時に起床し、コンビニの菓子パンと自販機のホット珈琲で朝食です。午前5時50分に西沢渓谷へ向けて歩きだします。
西沢渓谷入口の車止ゲートの左側の歩行者用通路を通って進みます。シルバーの4羽の雀さんにお目に掛かるのは今回で3回目になります。西沢渓谷の無料Pは早くも数台置いてあります。毎度の如く近丸新道から登って行きますが・・・。
最初のトラバースを過ぎ、次の危なげな斜面は荒れ気味です。足跡は少しありますが、途中で引き返して徳ちゃん新道から健全に登る事にしました。西沢渓谷の起点周辺は早朝のせいか、閑散としていました。休業中の西沢山荘の手前が徳ちゃん新道の入口です。
少し進んで行くと先行者が3名いますので、挨拶を交わしながら先を進みます。徳ちゃん新道の登りは単調な急登ですので、黙々と標高を上げて行きます。自分的には荒れ気味の近丸新道の方がメリハリがあって、良かった印象です。
標高を上げ眺望ポイントから振り返ると、眼下に広瀬湖とスタート地点の西沢渓谷が、眼上には真っ白な富士山が見えます。ようやく近丸新道の合流点に到達です。「道の駅みとみ」からこの地点まで2時間掛らないで来れましたので、ザックを降ろしドリンク休憩に入ります。本日は気温上昇の為、思いの外、喉が渇きます。夏山縦走泊に向けザックに負荷をかけます。ミネラル3リットルとバーナー&食糧・ツエルト&ゴアレイン・軽アイゼン&10本アイゼンetc...をザックに詰めてありますので、万全の態勢です。しかしながら病み上りの私にはザックが重い・・・。
戸渡尾根のしゃくなげトンネルの切れ間から木賊山が姿を現わしますが、まだまだ頭上高く、遠くに見えます。やがて予想以上の残雪とシャクナゲのトンネルへと変わって行きますので、10本アイゼンの方を装着します。
下山者とすれ違い時、下手に避けると残雪落とし穴に落ちてしまいます。故障していた左足を庇うべく、右足主体で標高を上げて行きます。※アイスバーン上昇時には、前爪のあるアイゼンは効果的です。
振り返って雪化粧の富士山が見え、テンションが上がります。そして又、樹林帯の中の急傾斜を黙々と登って行きますが・・・。やがて右太腿に違和感と痛みが発生してしまいます。
眺望の良い岩場に到着です。眼下に広瀬ダム方面が遠く見え、広瀬湖のほとりから随分登ってきたのが分かります。 先ほどから右太腿が攣って休み休みの歩行になって、騙し騙し登って行きますが、ついに太腿からふくらはぎまで攣って、歩行困難になってしまいます。後続者の邪魔にならないよう、狭い山道の脇に座り込みます。下山者の男性がマッサージをしましょうか?と優しい言葉をかけてくれました。気持ちだけ有難く頂き、「大丈夫です」と精一杯の笑顔を返しました。
水分補給を多めに取り、座り込んで10分近く揉みほぐして回復を待ってから再び歩き始めます。その後は足は攣らず大丈夫でした。破風山分岐手前付近から急登も終わり、順調に登って行きます。
眺望の全く利かない木賊山の山頂標識で分かるよう、50センチ近い積雪です。程なくして先行者の山ガールグループに追いついてしまいますので、景色を眺めたりして、時間調整をします。
滑りそうな急斜面からようやく甲武信岳が姿を現します。八ヶ岳の山脈〜南アルプスも見えて来ます。一旦、甲武信小屋まで標高を下げてから山頂へ登り込みます。ナイスな男性ハイカーと甲武記念写真を撮り合いました。
甲武信小屋では忙しく掃除や雪かきをしている風景が映ります。小屋から樹林帯の急斜面を登り、途中の眺望の良い岩場を過ぎて、一歩きで甲武信岳に到着します。
日本百名山と山梨百名山の標識がある狭い山頂では、長野県側の毛木平方面から登って来た人達と合流して、沢山の人で賑やかっています。
天気も爽やかで絶好の登山日和です。毎度のカップヌードルを頂きながら、富士山や南アルプス〜八ヶ岳方面を望みます。正面に金峰山〜瑞牆山が見え、「五丈石」も確認出来ます。軽く太腿をマッサージして、山頂を後にします。
正面に木賊山を眺めます。帰路は甲武信小屋から木賊山を巻かないで、もう一度木賊山手前からの眺望を見たくなり、再度登って行きます。
再び木賊山手前の急斜面から甲武信岳を望みます。右には一等三角点を持つ埼玉最高峰の山「三宝山」が見え、太腿が攣らなかったら本日の登頂予定の山でした。山道では沢山のハイカーとすれ違い、活気のある甲武信岳の山行きとなりました。
暑さで雪が緩んでいるので、落とし穴に落ちないよう注意を払いながら歩きます。私のザックに付けてある、深谷ねぎがトレードマークの、「ふっかちゃん」バッチ!を眺めます。本日は深谷駅からの駅ハイクの開催日です。
帰りは太腿の具合も良くなり、緩くなったアイスバーンや残雪をアイゼンの爪でフィットしながら軽快に下がって行きます。ふと思うと、足が攣って難儀な登りをしていた私とは、別人みたいに歩いています。シャクナゲトンネルを過ぎた辺りでアイゼンを外し身軽になります。
近丸新道へ下がろうと思いきや、安心な徳ちゃん新道から下がって行きます。尾根を過ぎるとやはり、徳ちゃん新道は単調な山道です。本日はお天気も良く大変と汗を掻きますので、水分補給を2リット摂取しました。
営業をしていない西沢山荘が見えると、間もなく徳ちゃん登山口に到着です。ゴールデンウィークの山岳事故に備えてか??、西沢渓谷起点のトイレ脇に登山指導所が設置されていました。何事もなく皆さん暇そうで何よりです。
渓谷散策の人々と一緒に遊歩道を帰ります。売店手前では嬉しい事に、地元の方が甘酒or烏龍茶の無料サービスをしていました。疲れた後でほんのり甘い甘酒に癒されました。ご馳走さまでした。
抽選くじを引きましたが、花粉症の私には重宝する「ハズレ」のポケットティッシュを頂きます。気持ち良い風に当りながら、出発地点の道の駅「みとみ」へ向かいます。深谷へ真っ直ぐ帰って、留守番のnanaco(ミニチュアダックス)との散歩を、1時間位楽しみ、クールダウンです。夕方、花湯の森で疲れを癒します。
おまけ 

 ヘルニアの影響から、左足の痛みで暫くハードな山歩きを控えていましたので 3年振りに甲武信岳へ登る事に
 しました。前回は近丸新道から登り、紅葉の甲武信岳を楽しみました。

 予想以上の気温上昇で、歩き始めて直ぐに半袖1枚になり、道中2リットルの水分補給でした。
 戸渡尾根からの沢山積もった残雪は、緩くなって滑りやすくなっていましたのでアイゼンは必須です。
 アイゼンを装着してから左足を庇うべく、右足主体で登っていたら、初めて経験する右太腿痙攣に驚き、
 一瞬、甲武登頂の断念を余儀なくされるかと思いましたが、
 見事に回復し下山時は何時ものペースで歩けたので本当に助かりました。
 当初の予定では甲武信岳〜三宝山までの往復を考えていましたが、大事を取り断念しました。

天候:快晴
出会った人=35人以上です。 若いハイカーが多く活気がありました。
全く当てにならない疲労度:★★★☆☆・・疲労感がやはり心地よいです。

●トップページヘ   ●前回へ  ●次回へ  ●登山のページへ