高山植物が咲き出した(前掛山〜Jバンド〜黒斑山) 2014.6.2


前掛山 標高2,524m 黒斑山 標高2,404m 蛇骨岳 標高2,366m 仙人岳 標高2,319m  標高差約594m  累計標高差約1,305m 歩行距離約13.5km

高峰高原ビジタセンター駐車場(8:55)⇒車坂峠登山口(8:57)⇒避難シェルター(10:03)⇒トーミの頭(10:15〜10:20)⇒
草すべり分岐(10:22)⇒湯ノ平口(10:58〜11:18)⇒Jバンド分岐(11:17)⇒立入禁止告示板(12:07〜12:11)⇒
前掛山(12:28〜13:00)⇒Jバンド取付(13:55)⇒Jバンド(14:09〜14:18)⇒仙人岳(14:45〜14:53)⇒蛇骨岳(15:07〜15:13)⇒
黒斑山(15:43〜14:48)⇒草すべり分岐(16:01)⇒トーミの頭(16:03〜16:06)⇒中コース分岐(16:11)⇒高峰高原VS駐車場(16:53)

(歩行時間6時間16分:全所要時間7時間58分) am8:55〜pm16:53   yahoo地図  コースmap  下記にルートラボ添
浅間山は活火山のため「噴火警戒レベル」が設定されています。火口付近は火山噴火に伴い、1972年より立ち入りが禁止されています。その後、沈静期には規制が解除されたこともありますが、2009年2月1日には火山活動が活発になり、警戒レベルが「3」に上がり、その後もごく小規模な噴火が起きました。翌年に緩和され、2010年4月15日に警戒レベル「1」に引き下げられました。警戒レベル「1」では、火口まで約500メートルの前掛山まで、小諸側と車坂からの入山が認められています。ただし、浅間山(前掛山)は活火山であるため、基本的に登山者の自己責任での登山となっています。
以前より歩いてみたかった、草すべり〜前掛山〜Jバンドの賽の河原コースです。思ったよりも残雪が少なく、綺麗な花々が咲き始めの、心地よい山歩きが出来ました。昨日に続いての猛暑日になりましたが、登山口の車坂峠登山口は既に標高2,000mですので助かります。
8時半過ぎに高峰高原ビジターセンター駐車場に到着すると、既に7割程駐車場は埋まっていました。関東地方では、晴天の猛暑日の予報です。スノーハイクの黒斑山歩きばかりですので、無積雪期の車坂は、何とな〜く、違う雰囲気です。
毎度の如く眺望の良い、表コースからのスタートです。歩き始めてすぐ、気温上昇の為か(前日飲みすぎの為か?)、ミネラルをゴクゴク頂きます。初イワカガミを目にして、高山植物観賞の季節になった事を実感します。可愛いミネザクラも健気に咲いています。
日陰では蕾も出ていなかったアズマシャクナゲも、日向では一足先に咲いています。見上げると緑のカラマツが綺麗!
           八ヶ岳(赤岳〜蓼科山)                              四阿山(左は妙高〜火打山方面)
             日向のハクサンイチゲ                              日陰のハクサンイチゲ
     篭ノ登山の後方には湯の丸と チョコンと烏帽子の頭                   北アルプス(穂高連峰〜槍ヶ岳)
            ツガザクラ              ドングリサイズの可愛いミニマツボックリ            ミネザクラと黒斑山
 
雪のない浅間山(前掛山)とは違って、神秘的な雰囲気には不足しますが、素晴らしい迫力です。槍ヶ鞘より、トーミの頭へ登る先行者(アップ)。アカゾレの頭手前の避難シェルター!火山噴火時の避難小屋の中に入ってみますが、避難する理由がないのですぐに出ます。
 
アカゾレの頭より、今から向かう浅間山(前掛山)は大迫力!この角度の浅間山は素晴らしい!浅間山の右は剣の峰!
眼下に平成11年に建てられた、木造2階建の火山館(1F避難小屋)が見えます(アップ)。 帰路は中コースのショートカット道予定!少し頑張るとトーミの頭です。
             八ヶ岳(赤岳〜蓼科山)                           北アルプスの素晴らしい景色
 
黒斑山〜蛇骨岳〜Jバンドと続く第一外輪山。眼下には湯ノ平〜賽の河原と浅間山。ここから300m強標高を下げてから、400m弱、第二外輪山の前掛山へ標高を上げて行きます。
草すべりへの分岐を湯の平方面へ、九十九折りしながら標高を下げて行きます。  急坂ですのでザレないよう注意は必要です。ここから少し早い時期のお花畑が始まり、随所に咲いているハクサンイチゲが綺麗です。
 
         ツルキンバイ               ハクサンイチゲとユキワリソウ          ハクサンイチゲとイワカガミ
 
笹は刈られているので歩きやすいですが、ザレ場の急坂は注意が必要です!予想以上の爽快感に浸りながらお花見学を楽しみます。これから草すべりの花々は見頃を向かえます。
       ショウジョウバカマ                 若くて綺麗なハクサンイチゲ              ヒメイチゲ
          まだまだ九十九折りの急降下です。                          見上げてトーミの頭と奇峰群
 
浅間山を見上げる位置まで下がって来ました。活火山の浅間山直下に位置する場所に、大自然が広がる広大な賽の河原は圧巻です。
 
振り返って、下がって来た草すべり!トーミの頭〜黒斑山が大分上に見えるようになりました。コース的には草滑り↓、Jバンド↑のコースの方が体力を抑えられるかと思います。
 
下の沢の先は硫黄臭がする有毒火山ガスの噴出場所です。平坦な湯ノ平口分岐を4分程下がれば、火山館に立ち寄れます(WCアリ)ザックを下ろし小休憩に入ります。ここからは浅間山荘口から往来する登山者がいますので、幾分賑やかです。
 
お地蔵さんの石碑が鎮座していて、先にも小さい石仏群があります。    ヒメイチゲ                しっぽみたいな?
 
樹林の中をしばらく歩くとJバンドとの分岐です。先程より、上空ではヘリコプターが浅間山上空を旋回して飛行していますが・・・?この辺りより、ミネズオウ等の小さい花が目に付くようになりました。                     
 
森林限界を越え火山砂礫のザクザク登りに入ります。みなさんはステッキを突きながらでも歩きにくそうです。やがて黒斑山等の第一外輪山を眼下に眺める事になります。
釜山との分岐は立入禁止ですが、多くの登山者が登っています。今回はシェルター方面へおとなしく進路を取ります。登山者が下がって来たので右に少し避けて待ってると「そこ登山道では無いよ!」と、言われ、「すれ違いですので、気を使って避けたんですけどぉ〜」とすぐ返答をしました。「そりゃどうも!」と笑っていましたが・・・。なんとな〜く、嫌な気分になりました。その後、釜方面向けて大声をで叫んでいますが、何を言ってるのか全く分かりませんでした。
 
第二外輪山の前掛山の外側は上品な山容ですが、内側は炸裂噴火の跡が荒らしく残っています。そして久し振りの前掛山に到着です。
山頂標識に手形タッチ!賑やかな頂はアッと言う間に静かな場所に変わります。今回は珍しく、そよ風程度の風ですので、過ごしやすい頂きになっていました。おにぎり&カレーヌードルランチを毎度の如く、美味しく頂きます。
 
 北アルプスの大展望です。前回、同場所より撮影の写真の方が鮮明でしたので、以前の写真を載せました。
火山砂礫のザクザク下がりはザレて、ゆっくりしか歩けません。下がり終わり、賽の河原よりJバンドに向けて平坦地を歩きます。取り付きから見上げる鋸岳を目掛けて、一気に標高を上げます。
 
急登ですが距離が余りないので、ひと息つきながらも15分でJまで登れました。岩場には濃い色のイワカガミ!Jバンドより、右の鋸岳の先端まで、ザックをデポして冒険気分で行ってみますが・・・。
鋸岳の再先端は赤ガレ状態の普通の展望台になっていました。第一外輪山の最北端になる鋸岳からは、浅間山と前掛山の両方の頂きが鮮明に見えます。
 
振り返ってJバンドへ登りの山道と、仙人岳〜黒斑山方面です。最北端から望む第一外輪山は、素晴らしい迫力です。
 
何時のまにか同行者が撮ってくれたので!(意識した写真も)     ツガザクラ        名のないピークには意味不明の赤いペイント
 
三等三角点が設置されている仙人岳(2,319m)に到着です。ミネラルのペットボトルを2本凍らせて保冷バックに持って来ましたので、冷ぇ冷ぇ状態でタイミング良く、美味しく飲めます。そして5本目のミネラルに突入です。先行者のグループの声が風に乗って、蛇骨岳方面より聞こえます。振り返って形の良いアングルの浅間山。
 
蛇骨岳より、四阿山〜草津白根方面を望みます。無積雪時の黒斑山等の外輪山の山道は、ザレているので歩き難い山道に変わっていました。やはりアイゼンを付けた冬山歩きが私的にGoodです。蛇骨岳〜黒斑山の樹林帯区間は残雪&泥んこ歩きになりますので、靴を汚さないよう注意を払います。
黒斑山より、山頂標識越しに映る、緑と茶色主体の見慣れない浅間山です。浅間山火山活動の監視施設の大きなスピーカーがありますが・・・。スピーカーは潰れてひん曲がっています。もうひとつは外れてロープに縛り付けてあり、肝心のコードは切断されたままでした。今年の記録的な豪雪の影響でしょうか?
 
トーミの頭では、毎度の如く、先客のイワヒバリがひと息ついていました。私達が本日のシンガリハイカーと見えて、辺り一帯、閑散としています。良い角度より、浅間山を見納めして下山開始。
 
中コースで下がって行きます。樹林帯のコースですので、抉られた残雪&泥んこ状態になっています。しかたなく路肩歩きで下がって行くと、う回路が随所に現れ、助かります。左眼下にアズマシャクナゲの群生!
 
16:53分、閑散とした高峰高原ビジターセンター駐車場に帰着です。Pでは前掛山山頂でお会いし、少々会話をした島根県よりお越しの、爽やかなハイカーsunがいました。なんと私達のコースの逆回で、草すべりの登りは強烈な急登だったそうです。また何処かでお合いしたくなる、とっても素敵な紳士でした。毎度の如く高峰高原ホテルのこまくさの湯に浸かり、疲れを癒します。※高峰高原ホテルより、西側の穏やかな山容の黒斑山を望む
 

おまけ

 黒斑山は馴染みのコースですが、今まで草すべり〜Jバンドを歩いた事が無かったので、
 いつもと違った新鮮な気分で、珍しく無積雪期の浅間山歩きを楽しみました。


 残雪対策としてアイゼンを持って来ましたが、最近の気温上昇の影響か、全く使う必要はありませんでした。
 高山植物にはまだ早いかな?と思いましたが、予想以上綺麗な花々を眺められ、得した気分です。
 陽が当たる表コースは少しですが咲き始め、草すべり区間では予想以上に咲いていたので驚きです。
 これから初夏に入る浅間山は、特有の高山植物観賞を楽しめると思います。

 登山口からの第一外輪山の黒斑山は優しい風景に映りますが、
 トーミの頭付近から望む黒斑山〜鋸岳の外輪山の姿は、自然の驚異そのものです。
 改めて、約3万年前の爆発で崩壊した黒斑山上層部をはじめ、外輪山の山容は、
 過ぎ去った桁外れの時間と、浅間山の歴史を身近で感じさせてくれる風景です。
 

 本題とは関係なく、6月5日は右目の白内障手術日で、既に左目は5年前に手術済みです。
 湯ノ平に生殖する貴重な白いカモシカを、視力が良くなった目で、是非見てみたいものです。
 

天候 晴れ
出会った人 前掛山まで20人位 Jバンド分岐より2名
全く当てにならない疲労度:★★☆☆

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