巻機山

西吾妻山 標高2,035m 西大巓 標高1,981m  標高差約645m 歩行距離約8.8q 

グランデコ山頂駅(9:23)⇒西大巓山頂(10:55〜11:03)⇒避難小屋分岐(11:45)⇒
西吾妻山(11:54〜11:58)⇒天狗岩(12:10〜12:31)⇒避難小屋(12:41〜12:53)⇒
西大巓山頂(13:28)⇒グランデコ山頂駅(14:25)

 (歩行時4時間17分:全所要時間5時間02分)  am9:23〜pm14:25  コースmapへリンク  yahoo地図
西吾妻山はオオシラビソの原生林、ハイマツの広がり、そして高層湿原には可憐な高山植物が豊富で、西吾妻山は吾妻連峰の最高峰である。日本百名山に選ばれた西吾妻山は2000m峰でありながら、福島県側からはグランデコスキー場からゴンドラを利用し西大巓を経由したり、山形県側からは天元台スキー場からリフトを利用したりして容易に登ることができる。主稜近くの西吾妻小屋と弥兵衛平小屋(明月荘)を利用した吾妻連峰縦走コースも魅力の一つである。
グランデコスキー場山麓駅から望む、西大巓と西吾妻山です。西吾妻山山頂は樹林帯の中にありますので眺望は一切ありません。 しかしながら西大巓山頂からの景色は素晴らしく、ビューポイントになっています。
グランデコの大駐車場(標高1,010m)は15台位の車で、ガラガラで活気がありません。ゴンドラ(往復@1500)に乗って、山頂駅(1,390m)まで15分で登って行きます。行きのゴンドラは運悪く、スキー板のエッヂで擦られたガラスで視界不良になっていました。
山頂駅から、緩やかなゲデンデを登って行きます。ヨツバヒヨドリの群生の中のお花畑を心地よい風に吹かれながら、のんびり上がって行きます。昨日は飲みすぎましたので、心地良く優しいゲレンデ歩きで助かります。

振り返ると、磐梯山と眼下に桧原湖です。磐梯山の後方に山並みが見えますが、何処の山でしょうね。磐梯山の左は恐らく、那須岳だと思います。右側は会津駒ケ岳か燧ヶ岳方面かもしれません??
那須岳のアップです。ゲレンデの花の写真を撮っているお二人と、私達だけの静かな場所になっています。時折、アサギマダラの蝶が健気に飛び回っています。
リンドウやヤマハハコが随所に咲いています。やがてゲレンデを外れ、展望のない急斜面の樹林帯になります。昨日の雨で道はぬかるんでいて、おまけに木の根が張りだしたりゴロ岩が多く、歩きにくい道でひたすら標高を上げて行きます。
樹林帯の登りは風通りが悪く、著しく水分を必要としました。沢山汗を掻いたので昨晩飲んだアルコールも吹っ飛び、体調も回復して来ました。程なくすると山頂手前の小ピークから西大巓山頂が見えて来ます。
最後の急登を少し頑張ると、西大巓山頂です。グランデコ山頂駅から約1時間半で到着です。磐梯山はもちろん安達太良山も良く見えます。しかしながら月山や鳥海山方面は残念ながら雲がまとわり付いていました。先行者の単独カイカーと会話を交わし、好天候に恵まれた事にお互い感謝しました。
西大嶺山頂は比較的平らな岩稜帯で、展望はすこぶる宜しいGoodなピークです。雲はどんどん上昇してきましたので磐梯山の後方の山々は徐々に隠れて来てしまいました。
少し戻ったところの分岐を東へ進み、稜線の遥か先への西吾妻山ピークを目指します。一旦鞍部まで下り、さらに登り返すコースです。途中水場の標識があり、下を覗いてみると水場は見えません。もう少し下がった所にあるみたいですが・・・。
西大巓から西吾妻山へ向かう稜線は、ダイナミックで壮大さを感じます。西吾妻山へ向かう鞍部を過ぎた場所から振り返って西大巓です。何処となく、根子岳の山容を連想しました。
トラバース気味の坂を登って行くと平坦地に出ます。木道が伸びていて、吾妻連峰の高山植物帯に入ったという感じです。ここでは、フデリンドウが綺麗でした。玄人ぽい単独おじさんがピッケル片手に元気良くやってきました。ピッケルは何に使ったのでしょうね?※私の大胆な嘘っぽい想像から・・・。まさか浄土平方面から縦走して来て、吾妻小富士のすり鉢の底から這い上がって来たのでしょうかね〜?
木道から振り返って地塘越しに西大巓です。紅葉時になったら草紅葉が映えそうな湿原で、心地良い広々とした空間です。
木道の左側から西吾妻避難小屋の赤い屋根が見えて来ます。手前の木道分岐を右に進み西吾妻山を目指します。次第にオオシラビソの森へと入り、「西吾妻山」と書かれた山頂標識があります。元気な御婦人4人組に記念写真を頼まれ、間もなくすると貸切になります。「本当にお見事!」としか言いようが無い、全くの視界不良の山頂でした。
天狗岩経由の周回コースを進んで行きます。西吾妻山から15分ぐらいで天狗岩に到着します。この辺りは白布温泉側から沢山の人達が登って来ますので、賑やかになって来ました。こちらに側に来ると極端に雲が掛って来ます。
西吾妻山は古くから信仰の対象の山で、天狗岩には吾妻明神の吾妻神社が祀られていて、修験道の山とされていました。吾妻神社でお参りをして、ドライカレー(ドライフーズ)にお湯を入れてから、西吾妻避難小屋へと向かいます。2階建ての避難小屋で中は綺麗で、二組が寛いでいました。
小屋付近で食べるはずのドライカレーを西大巓へ向かう稜線沿いの岩に腰を掛け頂きますが・・・。やっぱり私は、好物のカレーヌードルにしとけば良かったと思った次第です。分岐を再び西大巓のピークへ登り詰め、景色をひと眺めしますが、さき程と違って霞んでいました。長い眺望の無い樹林帯を抜けて下山です。途中で2組5名を追い越して下がって行きます。
グランデコのゲレンデ道に出ると爽やかな風が吹いています。ヤマハハコとヨツバヒヨドリ主体のお花畑の中、景色を楽しみながらクールダウンです。
頭上には数えきれない「旅する蝶アサギマダラ」が飛び交っています。ヨツバヒヨドリを好んで止っているようです。中にはグランデコでマーキングされたアサギマダラを数頭確認しました。「アサギマダラ」は春から夏にかけては本州等の標高1,000mから2,000mほどの涼しい高原地帯を繁殖地とし、秋頃、気温の低下と共に適温の生活地を求めて南方へ移動を開始します。遠く九州や沖縄、さらに八重山諸島や台湾にまで海を越えて飛んでいきます。更には、海を渡って1,000Km以上の大移動で、台湾・陽明山まで飛んだのはこれまで5個体が確認されているそうです。まさに2,100kmの飛翔になります。
帰路は、新しい色ガラスに交換された視界が利くのゴンドラで帰ります。周辺の景色を楽しみながら15分の時間を過ごせました。裏磐梯から眺めた磐梯山です。
日帰り温泉「裏磐梯温泉香の湯」でゆっくり浸かって汗を流します。こじんまりした露天風呂が4ヶ所あって運よく貸切で入れました。湯上りのかき氷はとっても美味しかったです。帰りの那須インター付近から迫力のある不思議な雲が発生していました。
おまけ
 グランデコ山頂駅からゲレンデ付近は磐梯山を背にして「ヨツバヒヨドリ」と「ヤマハハコ」の大群生を
 「旅する蝶のアサギマダラ」が飛び交う素晴らしいお花畑には圧巻でした。
 
 当初、山形県側の天元台スキー場からと思いましたけれど、宿泊したした裏磐梯高原ホテルから
 グランデコスキー場の方がアプローチが近いことや、眺望の良い西大巓へ経由してから西吾妻山への
 コースに魅力を感じました。しかしながら往来する登山者は非常に少なく、西大巓までは閑散としていま
 したので、静かな山歩きとなりました。他の登山者は、ロープウェイ・リフトを乗り継いで容易に登れる
 天元台スキー場からの登山者が圧倒的に多かった感じです。

 理想的なコースは天元台スキー場からグランデコスキー場への縦走コースだと思います。
 参考になる周回コース(しんぷるライフ@山歩きsan吾妻山コース

天候 : 晴れ
全く当てにならない疲労度 ★★☆☆☆
出会った人 35人位です。

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