赤岳 (八ヶ岳) 標高2,899m 歩行距離約12.2km、標高差約1,208m (2012/2/15-16)
美濃戸:赤岳山荘P(14:52)⇒赤岳鉱泉:宿泊(16:40~7:45)⇒行者小屋(8:20~8:32)⇒地蔵ノ頭
(9:46)⇒赤岳天望荘(9:54~10:00)⇒赤岳山頂(10:40~10:42)⇒阿弥陀岳・文三郎尾根分岐
(11:10)⇒行者小屋(11:45)⇒赤岳鉱泉(12:11~13:20)⇒美濃戸:赤岳山荘P(14:30)
1日目:(歩行時間1時間48分) pm14:52~pm16:40 ※赤岳山荘駐車場⇒赤岳鉱泉まで。
2日目:(歩行時間4時間16分:全所要時間5時間45分) am7:45~pm14:30 yahoo地図 map |
八ヶ岳連峰は、南北30km東西15kmに及ぶ長い山稜に大小10数の山を連ねる山の名称で、その主峰が赤岳です。山全体が赤茶けた岩におおわれているところからこの名前が付けられました。あと100m程で3000mという山頂は南北に分かれ、一等三角点のある南峰には赤嶽神社がまつられ、北峰には赤岳頂上小屋があります。山頂からの眺望は360°見渡せます。南八ヶ岳の登山基地として標高2,300mに位置する赤岳鉱泉は、唯一通年営業していますので冬季期間でも、硫黄岳を始めとした南八ヶ岳の雪山登山者で利用されています。
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昨年の6月に、八ヶ岳の主峰とした赤岳・横岳・硫黄岳の周回コースを日帰りで歩きましたので、今年は冬山に挑戦です。今回も日帰りと思いましたが、同行者が居ますので余裕を持って赤岳鉱泉に泊まりました。少し過酷な厳冬の赤岳を思いの外、堪能できました。
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佐久南ICから美濃戸口へ向けて車を走らせます。美濃戸口にはバス停と登山用駐車場がありますが、私は軽の4WD&新品スタットレスタイヤ装着ですので、積雪の中の狭い林道に入って行けます。ここから歩くと、美濃戸登山口まで1時間位かかるみたいです。赤岳山荘で駐車料金2,000円(二日分)を支払います。駐車場には7台の4WDが駐車してありました。午後3時少し前の遅い時間のスタートですが、赤岳鉱泉の夕食は午後6時からですので十分間に合います。※赤岳鉱泉からの情報では、昨日、新雪が20cm位積もったそうです。
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昨年は南沢コースから直接行者小屋へ向かいましたが、今回は北沢コースから赤岳鉱泉へ向けて歩きます。しばらく林道を進んで行くと、壥堤広場で車道は終わります。橋を渡って山道に入り、何度も橋を渡りながら、柳川北沢沿いを歩きます。積雪は多くありますが傾斜が少ないので、アイゼンを付けずに歩いて行きます。※同行者は安全の為、軽アイゼンを装着です。途中で3組11名とすれ違いますが、ヘルメットを持った、アイスクライミング風の方が多かったのには驚きです。
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午後4時40分に赤岳鉱泉へ到着です。山荘は、頗る賑やかです・・・?今日から二日間(15・16日)は赤岳鉱泉のイベントで、アイスキャンディー・フェスティバルが開催されていましたので、納得です。
『赤岳鉱泉HP案内より』
アイスクライミングに興味のある方もない方もアイスキャンディーに集合!飛び入り参加歓迎のアイスクライミング体験コーナー、アツアツのお汁粉や豚汁、思い立ったら即参加ビギナークライミングコンペ、そりコーナー等々、第一回からのパワーアップを企画中!
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山荘内随所に山グッツや写真が展示されていて、お洒落な雰囲気を醸し出していました。部屋のストーブで暖まりながら、角(ウィスキー)のお湯割りを美味しく頂きます。夕食は身がぎっしり詰まったでっかいホッケと、熱々の豚キムチ鍋でご機嫌です。今まで泊まった山小屋の中で、一番良かった夕食です。ご飯と味噌汁は、もちろん御代り自由です。相席だった大阪からお越しの好男子二人組は、後輩が山のベテランで、先輩が仕事のベテランとか・・・。後輩はエキスパートさんですので『凄い食欲』でした。明日は、私達と全く同じ行程だそうです。
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朝食を6時半から頂き、少しゆっくり目の7時45分にシンガリポジションで、赤岳鉱泉を出発です。アイゼンを担いで、冬季休業中の行者小屋まで緩やかな山道を歩いて行きます。行者小屋のテン場では、3テント張られていました。アイゼンを装着し、ピッケル片手に急峻な地蔵尾根から「地蔵の頭」めがけてスタートです。※天気予報では晴れるはずが・・・。
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足跡は数人分しかありませんので、大半の方は文三郎尾根経由で向かったと思われます。樹林帯の中に入り、アイゼンの調整をしていると、後方に若者男性3人を確認し、ちょっぴり仲間意識を感じます。樹林帯を抜けると急直登りになりますので、ピッケルを突き刺しながら登って行きます。振り返ると北アルプスの山並みと、蓼科山を始めとした北八ヶ岳が一望です。眼下には雲海が広がっています。後続の若者3人の姿は何故か見えなくなっていました。
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鉄階段は雪で埋まり、凄い傾斜になって来ました。標高を上げていくと突風が雪を運んで容赦なく吹きつけ、数人分あったはずのトレースは、一瞬の間に全く無くなってしまいました。雪庇に十分注意を払い踏み場所を探しながら、登って行きます。雪に隠れ、時折凍っている箇所がありますので、アイゼンの前爪とピッケルを氷に突き刺しながら、慎重に登って行きます。思いの外、難コースに変わっていましたので連れが心配ですが、気合いを入れて頑張っていましたので一安心です。
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遠くに見える鎖を目印に、強風と葛藤しながら慎重に進路を修正して登って行きます。頭上右に「赤岳展望荘」が見えて来ました。やがて「地蔵の頭」を確認出来て、ひと安心です。(ノ^∇^)ノ゚
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横岳と赤岳との分岐の地蔵ノ頭です。朗らかなお顔で鎮座しているお地蔵さんを見て、安堵しました。地蔵ノ頭の尾根から、横岳方面へのトレースはありませんでした。
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八ヶ岳の主峰赤岳を望みます。冬季休業中の山頂の赤岳頂上小屋と、営業中の赤岳展望荘(厳冬期間:2月の10日~3月の10日)が見えます。数名の姿が確認出来ます。
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北八ヶ岳方面も、徐々にどんよりして来ます。赤岳展望荘で一休みと思いきや、天気が怪しくなってきましたので、冷えた体を我慢して、赤岳山頂へと向かいます。急登で立止り後ろを振り返ると、後続の若者男性3人が「地蔵の頭」に到着したのが見えます。
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山頂手前から眼下に、赤岳展望荘が見えます。なんと健脚山ガール5人組と遭遇です。急斜面の地蔵尾根を下がって行くのでしょうか?それとも山小屋で泊まりでしょうか・・・。
※著しい気温低下の為、デジカメは不調です。メインはバッテリー消耗、サブはシャッター半開き状態 ・・・。
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赤岳頂上小屋のある赤岳北峰を過ぎ、10時34分に貸切の本峰の赤岳山頂(2,899m)に到着です。立派な赤嶽神社が建てられて祠が祀られています。山頂標識と一等三角点が設置されています。氷点下18度近い頂きから、肝心の眺望は雲に覆われ始め、視界不良になっていますので、早々と文三郎尾根目掛けて撤収です。
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キレット・権現岳との分岐を右に下りはじめると、無積雪時にはあまり役に立たなかった背の高い鎖が積雪の上に出ているので、有難く感じました。途中から細かい雪が降り始め、一瞬ホワイトアウトになってしまい、コースが全く分からなってしまいました。滅多に合わない登山者が、必死に登って来ましたので、運良くコースを修正出来ました。※健脚カップルさんに感謝です。
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雪の中、文三郎尾根分岐に到着し、一安心です。階段の埋もれた文三郎尾根も、結構な傾斜になっていますので、注意を払いながら下がって行きます。私達より早い時間でスタートした、大阪のエキスパートさんが、凄い勢いで登って(戻って)来ます。一緒だった先輩が、分岐を間違えたらしいとか・・・。悪天候ですので、私達も凄く心配になりました。※途中で単独2名とすれ違いましたが、悪天候の為文三郎分岐まで登って撤収だそうです。
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標高を下げて行くと視界は利くようになって来て、気が付くとあまりの寒さに喉が渇かず、本日の道中は、飴を1個舐めただけでした。休業中の行者小屋の隅っこで珈琲タイムと思いましたが、腹ペコ状態ですので通り過ぎ、一路、赤岳鉱泉へと向かいます。
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タイミング良く、お昼に赤岳鉱泉へ到着です。食堂のストーブで暖りながら、缶ビールとビーフカレーを美味しく頂きます。食堂は徐々にアイスクライミングの方々と下山の方で、賑やかになって来ました。山岳ガイドで有名な、フランス国家山岳ガイド資格を取得されている『江本悠滋さん』が、隣のテーブルに居ましたので驚きです。さらに玄関付近で『探され主の大阪の先輩』と行き合い、後輩と無事に合流出来たそうですので、私も安心しました。
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山荘で1時間以上ゆっくり寛いでいると、先ほどまでの天気が嘘のように回復し、陽が射しています。アイスクライミングの方は殆どが昼食休憩に入っていますので、アイスキャンディーは閑散としていました。毎回必需品のサングラスを、今回始めてかけて歩き始めます。振り返ると、横岳の周辺のガスも無くなって来ました。
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晴天の中、赤岳鉱泉へ向かう若者を見て、ちょっぴり羨ましい感じがしました。車の駐車してある赤岳鉱泉の駐車場に到着すると、大阪のお二人さんがちょうど帰る所でした。厳しい天候の赤岳になりましたけど、お互い無事帰着出来て何よりです。また何処かでお合いしましたら、宜しくお願いします。
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美濃戸口までの狭い積雪の林道では、すれ違いは非常に困難ですので、運に任せて車を走らせます。最初から50メートル位バックを余儀なくされ、再スタートで無事に美濃戸口を通過出来ました。帰りは八ヶ岳温泉「もみの湯」で、ゆっくり温まり、汗を流します。
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おまけ
天気予報が見事に外れて厳しい道中になりましたが、
久し振りにスリルを味わえ、有意義な体験が出来たと思います。
随所に設置されている鎖や階段等は積雪で埋まり、
勾配が増していますので、コースの難易度が極端に高くなっていました。
しっかりした冬山装備のおかげでパワーが増し、達成感と充実感を味わうことが
出来ました。※同行者が健脚振りを発揮してくれましたので、助かりました。
著しい気温低下の影響で、
デジカメはバッテリーのパワー不足とシャッター半開き状態になってしまいました。
バッテリーを取り出し、体温で温めると少しの間は再復帰しました。
標高を下げて小屋で暖まっていると、デジカメはしっかり元気になっていました。
白く染まった山容は美しく、無積雪時とは別物の赤岳を堪能出来ました。
次回は高山植物が咲き誇る頃に赤岳から硫黄岳への周回コースを阿弥陀岳も含め、
堪能したいと思います。
天候 : 曇りのち強風&雪、のち曇り・・・下山後は晴れ
出会った人 21人位
全く当てにならない疲労度:★★★☆☆
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