素晴らしい湿地帯を持つ火打山

火打山 標高: 2,462 m   標高差約1,152m   歩行距離約16.2㎞   

行程:笹ヶ峰登山口(7:02)⇒黒沢出合(7:48)⇒富士見平分岐(8:59)⇒高谷池ヒュッテ(9:37)⇒
天狗の庭(9:57)⇒雷鳥平(10:24)⇒ 火打山(10:52~11:37)雷鳥平(11:59)⇒天狗の庭(12:24)⇒
高谷池ヒュッテ(12:43~12:53)⇒富士見平分岐13:28)⇒黒沢出合(14:15)⇒笹ヶ峰登山口(14:46)

 (歩行時:6時間46分 全所要時間7間時間44分)  am7:02~pm:14:46  yahoo地図  コースmap

同行者と一緒でしたので、比較的のんびり歩きました。意外と歩き易い、高低差と歩行距離のあるコースです。

火打山(ひうちやま)は、新潟県の南西部にある妙高連峰の最高峰です。中腹には雪解け水が育んだ湿原が散らばり、なだらかな高原が広がります。10月に入ると、ミネカエデやナナカマドなどが黄金や赤に色づき、小さな高山植物も紅葉し湿原を彩ります。また日本海に直接面しているため、冬の季節風をまともに受ける。そのため冬は風が強く降雪量も多い。雪が完全に消え、池塘が出てくるのは6月下旬である。この大量の雪が池塘をはぐくみ、お花畑を育てる。また、雪が降るのも早く、例年10月10日頃、早い年では9月下旬には初雪が降る。

昨年、火打山と妙高山は山小屋泊で予定していました。しかしながら前々日、腰が痛み出してしまい、大事を取ってスカイケーブル経由で妙高山を通常の日帰りコースで楽しんで来ました。今回は腰の機嫌は今のところ大丈夫ですので、火打山と雨飾山の一泊二日の行程で、初秋の名山を楽しみました。火打山では素晴らしい湿原が向かえてくれ、気分は高まります。歩行距離と高低差は意外とありますが、良く整備された山道と素晴らしい景色を楽しみながらの行程でしたので、さらっと快適に歩けた感じです。火打山は評判通り、女性的な優しい名峰でした。
妙高高原ICを下り、ナビの指示に従い笹ヶ峰の火打山・妙高山大駐車場(WCアリ)に6時50分に到着です。支度を整えすぐ上の駐車場の登山口で登山届を記入して、笹ヶ峰登山口を7時2分に出発です。既に多くの皆さんは出発済みみたいです。
木道の工事をしていますが、時間が早いので作業の方はまだいません。随所に工事関係備品を収納するテントが置かれています。すんなり跨ぐ川?と、渡渉気分が少しだけ味わえる小川がありました。
黒沢橋までは緩い登りです。黒沢橋を渡った所で、先に出発した夫婦が早くも休憩をしていました。倒木をくぐると背中のザックが引っ掛かり、弱点の腰をかばいながら、小さくかがんで通り抜けます。
12曲がりに入りました。ようやく急登が始まります。途中、木々の隙間から白馬三山が見えて来て、気分が高まります。名前の如く、12回曲がって登って来ました。先ほどより山小屋泊の下山者とチラホラすれ違います。陽気な年配単独男性と話をすると、昨日に続き、早朝には佐渡島や越後三山、富士山がはっきりと見えたそうです。
妙高山との分岐の富士見平に到着です。特に富士見平と書かれた表示はありませんでした。富士見平より、黒姫山の上に富士山が見えるそうですが・・・。残念ながら富士山は見当たりませんでした。
展望台らしき大岩より、焼山~影火打~火打山をワンショット。標高を上げに連れ、素晴らしい景色が広がって来ます。ナナカマドの紅葉が始まっていますので、得した気分です。
高谷池ヒュッテに近付くに連れ、左に北アルプスの景色が飛びこんで来ます。アルプス展望台 の大石の上に乗り、素晴らしい眺望を楽しみます。
右方向には高妻山が見えます。少しすると三角屋根の高谷池ヒュッテです。まだ9時半過ぎなので、帰りにひと息しようと思います。※高谷池ヒュッテ(完全予約制)唯一のトイレがあります。宿泊者以外は使用したトイレットペーパーは持ち帰りします。(袋あり)
妙高山との分岐です。湿原の良く整備された緩やかな木道が続きます。周辺にはオヤマリンドウが沢山咲いています。
ナナカマドと高谷池の池塘と北アルプスです。白馬山は意外と近くに見えます。今頃「横浜のPさん達」は、白馬雪渓を登っているのでしょうね! 振り返り高谷池ヒュッテと池塘です。始まりかけた草紅葉がお見事です。
後方より風のようにランナーが駆け抜けて行きます。※笹ヶ峰登山口へ車で向かう道中、『ランナー練習中、運転注意!!』の立て看板が頭を過りましたので、山道の場合も走行注意でしょうか?オヤマリンドウの群生がモクドウの両脇で華々しく咲いています。
火打山のビュースポット「天狗の庭/標高2,110m」に到着です。またもやランナーが風のように通り過ぎます。声を掛けると「1時間前に登山口をスタートしました」と驚異な事を言ってました。(@_@)!
「天狗の庭」の湿原は地上の楽園とも呼ばれる美しい景観を映し出しています。草紅葉が始まった、名物「逆さ火打山」。「天狗の庭」より山頂まで300m位標高を上げて行きます。
ダケカンバが行儀良く傾いています。 急登のあんこは「ライチョウ平」で、後方には日本海が見えます。木道が随所に敷きつめられた登りをひと頑張りです。
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10:52分、火打山に到着です。山頂は360度の大パノラマです。北アルプス、八ヶ岳、南アルプス、戸隠連峰、日本海など見応え十分です。佐渡島も肉眼で見えました。 
       槍ヶ岳             唐松岳の後方に立山             白馬三山
後立山連峰越しに右の丸い山容は、登山禁止だった焼山です。平成18年12月4日に入山規制を解除されたようですが、登山道は未整備のままみたいです。右の写真は明日訪問する凛々しい山容の雨飾山です。
山頂に到着時は豪華な貸切です。途中で追い越して来た方々が到着して挨拶を交わします。微かに見える佐渡島を教えて頂きました。ゆっくり景色を楽しんだので下山を開始します。この場所から眺めると妙高山まで木道が続いているように見えます。
ライチョウ平を過ぎて、妙高山と眼下に天狗ノ庭湿原を望みます。
      天狗ノ庭湿原の地塘群                       名物、逆さ火打山
高谷池ヒュッテ前のベンチでひと息です。テント場を覗いてみます。30張り可能だそうですが、少し狭い感じがします。本日は2張り設営していました。正面には焼山~影火打~火打山を望む絶好のロケーションです。
        色づいたナナカマド                  バランスの良いオヤマリンドウ
      ナナカマドの実         実りの秋、オオバタケシマラン         ヤマハハコ
妙高山との分岐の富士見平に戻って来ました。後は樹林帯の中で12曲がりを数えたりしながら下がって行きます。眼下に見えるのは、先日の台風18号の影響で茶色く染まった乙見湖です。今朝、倒れて道を堰き止めていた木が、もう切られていました。タイムリーによく整備された登山道にびっくりです!
沢の流れの音が近付いて来ると黒沢橋です。少し下がると渡渉気分が少しだけ味わえる小川で、頭と顔を荒いサッパリです。木道工事ありがとうございます。より一層、歩きやすい山道になりますね。
予定通り、3時前に帰着です。下山届を記入して下の大駐車場へ向かいます。出発時は閑散としていた駐車場は、工事の方の車が大半を占めていました。
明日は雨飾山に登ります。当初は 雨飾高原キャンプ場Pで車中泊と思いましたが、グルーポンで格安宿泊券を運よくゲット出来ましたので、妙高高原アルペンブリックリゾートに宿泊です。途中、「いもり池」に立ち寄り、妙高山のベストアングルを望みます。露天風呂の黒っぽい温泉に浸かった後、楽しみにしていたジンギスカンバイキング&妙高高原地ビール(90分、食べ放題&飲み放題)を、美味しく頂きます。
 

おまけ

 火打山は、最初なだらかな登りで、少しずつ標高を上げていきます。
 12曲がりの後は北アルプスの眺望が開け、高谷池ヒュッテを過ぎると湿地帯に入り、
 変化も楽しめる素晴しいコースだと思います。

 高谷池ヒュッテを過ぎると草紅葉に色づき始めた湿地帯が広がり、
 ナナカマドの赤くなった葉や赤い実がアクセントになって一層引き立ちます。
 ここからはリンドウの群生や岩と緑の庭園を楽しめます。
 『天狗の庭』では逆さ火打がよく映り、その美しさは感動的です。
 昨年登った妙高山の力強さに比べ、静けさと穏やかさを感じる登山道でした。

 全般的によく整備された山道と比較的勾配の少ないコースで、
 北アルプスの景色や湿地帯の景観を楽しみながら歩きました。
 笹ヶ峰登山口から山頂まで高低差約1,152m、
 歩行距離約16kmあるとは思えない位の歩き易さを感じる名山でした。

天候:晴れ
出会った人:15名位で少なめでした。
全く当てにならない疲労度:★★
☆☆ (歩行距離・高低差より、歩きやすい名山でした)

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